イギリスの公共料金の種類と平均コスト
イギリスでは、日常生活に欠かせない「公共料金(Utility Bills)」は主に以下の4つで構成されています。これらの料金は契約する会社、地域、支払い方法によって変わり、同じロンドン内でも請求額に大きな差が出ることがあります。
- 電気(Electricity): 使用量と単価(kWh)によって決まり、平均的な家庭で月 £60〜£100 程度。
- ガス(Gas): 暖房や給湯に使用され、年間平均で £700〜£1,200 程度。冬は料金が高くなります。
- 水道(Water): 各地域の指定業者による供給。月 £30〜£45 程度で、定額制またはメーター制が一般的です。
- インターネット/通信(Broadband & Phone): プロバイダ契約が必要で、月 £25〜£50 程度。
電気とガスの料金はエネルギー市場の変動により上下し、2025年時点の平均的な家庭の年間光熱費は約 £1,700〜£2,000が目安とされています。参照:Ofgem(英国エネルギー規制当局)
ロンドンでは、契約する会社や料金プランを自由に選択できるため、どの会社と契約するかが生活コストを大きく左右します。
代表的な電気・ガス・水道会社と申し込み方法
イギリスでは、電気・ガスは自由化されており、各家庭が供給会社を自由に選ぶことができます。ここではロンドンでよく利用されている主要会社と、申し込みの流れを紹介します。
主要な電気・ガス会社
- British Gas(ブリティッシュ・ガス)
英国最大手の老舗エネルギー会社。全国的に対応し、カスタマーサポートが充実。 👉 British Gas 公式サイト - Octopus Energy(オクトパス・エナジー)
再生可能エネルギー100%使用。料金が分かりやすく、アプリ操作も簡単。 👉 Octopus Energy 公式サイト - E.ON Next(イーオン・ネクスト)
大手E.ONグループによる安定供給。固定料金プランや長期割引が人気。 👉 E.ON Next 公式サイト - EDF Energy(イーディーエフ・エナジー)
フランス電力公社グループ。信頼性が高く、環境配慮型プランも豊富。 👉 EDF Energy 公式サイト - OVO Energy(オーヴォ・エナジー)
英国発の環境志向エネルギー会社。アプリで使用量を管理できるのが特徴。 👉 OVO Energy 公式サイト
水道会社(地域ごとに異なる)
水道は地域ごとに指定会社が決まっており、基本的に契約の切替えはできません。主な会社は次の通りです。
- Thames Water(テムズ・ウォーター) — ロンドンおよび南東イングランドを管轄。 👉 Thames Water 公式サイト
- Anglian Water(アングリアン・ウォーター) — イースト・イングランド地域を供給。 👉 Anglian Water 公式サイト
- Severn Trent Water(セヴァン・トレント・ウォーター) — イングランド中部地域を管轄。 👉 Severn Trent Water 公式サイト
公共料金の申し込み手順(電気・ガス共通)
- 1. 供給会社の比較:郵便番号(Postcode)を入力して、自分の地域で利用可能な会社・プランを比較します。比較サイトとして Compare the Market や uSwitch が代表的です。
- 2. オンラインで契約:選んだ会社の公式サイトで氏名、住所、メールアドレス、メーター情報を入力し、契約を申し込みます。
- 3. メーター情報の提出:入居時にメーターの数値を控え、供給開始日とともに登録します。
- 4. 契約確認メールを受信:数日以内に契約内容と供給開始予定日がメールで届きます。
なぜ契約会社によって料金が異なるのか
- 契約会社ごとの単価設定:電気・ガスの単価(p/kWh)や基本料金(standing charge)は会社ごとに異なります。
- 契約方法の違い:Direct Debit(口座引き落とし)を選ぶと割引になる場合が多いです。
- プランの種類:固定料金プランは価格安定、変動プランは市場連動で上下します。
- 再生可能エネルギー比率:グリーン電力を多く扱うプランはやや割高な傾向にあります。
契約前に確認したい3つのチェックポイント
- ① 年間コストを比較する:月額料金ではなく年間費用で比較すると実際の差が分かりやすいです。
- ② 契約期間と途中解約料:固定契約では解約手数料が発生する場合があります。
- ③ メーターの種類:スマートメーター導入で使用量を自動送信でき、請求が正確になります。
公共料金を節約するための実践的なヒント
- 契約更新時期ごとに比較サイトで他社料金を確認し、切替えを検討する。
- スマートメーターを活用して電気・ガスの使用量を見える化する。
- 夜間料金が安いオフピークプランを利用する。
- 暖房設定温度を1〜2度下げるだけでも年間£100以上の節約に。
まとめ:ロンドンの公共料金は「会社選び」で大きく変わる
ロンドンでは、公共料金の多くが自由化されており、契約会社や料金プランによって大きく差が出ます。契約前に比較サイトや公式情報を確認し、自分のライフスタイルに合ったプランを選ぶことが、賢い節約につながります。まずは現在の契約内容を見直し、信頼できる供給会社と契約しましょう。










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