英国でのブロードバンド契約を解約・乗り換えする際には、単に「解約したい」と伝えるだけではなく、契約の種類・契約満了期・サービス内容・解約可能な条件などをきちんと理解しておくことが非常に重要です。本稿では、解約のタイミング・費用・解約可能な特別条件・注意点を順に深掘りします。
契約期間と解約の基本ルール
英国の家庭向けブロードバンド契約には、通常12か月・18か月・24か月といった最低契約期間が設定されています。この最低期間が終了している場合(契約が満期、または自動更新後)には、多くのプロバイダーで解約ペナルティなしで契約を終了できます。ただし、通知期間(通常30日)が必要な場合が多い点に注意しましょう。
14日間クーリング・オフと無条件解約の可能性
オンライン・電話・郵送で契約を結んだ場合、英国の消費者契約規則により、契約開始日翌日から14日以内であれば理由を問わず無条件で解約できるクーリング・オフ期間が適用されます。ただし、サービスをすでに利用している場合は、その使用分に応じた料金が請求される場合があります。また、貸与された機器が未返却の場合は追加費用が発生することもあります。
契約途中で解約するとき:注意すべき早期解約料
最低契約期間中に解約を希望する場合、一般的には「早期解約料(Early Exit Fee)」が発生します。金額は残り契約期間・月額料金・機器の返却状況などによって異なります。通常は、残り月数分の月額料金からプロバイダー側のコスト削減分を差し引いた額が請求されます。
ペナルティなしで解約できるケース
- 契約後14日以内のクーリング・オフ期間内である場合。
- 契約時に提示された最低保証速度を大幅に下回るサービスが続き、改善がなされない場合。
- 契約途中で料金や条件が一方的に変更された場合(通知から30日以内に解約可能)。
- 引っ越し先で同じプロバイダーのサービスを利用できない場合。
解約時に確認すべきポイント
- 通知期間の確認:多くのプロバイダーで30日以上前の連絡が必要。余裕をもって連絡する。
- 機器の返却:ルーターやTVボックスなどの貸与機器は返却が必要。未返却は追加料金の原因になる。
- 最終請求書:解約月は日割り計算される場合がある。余剰分があれば返金されることもある。
- 乗り換え先の準備:インターネットが使えない期間を避けるため、新しい契約の開始日を調整する。
- 契約内容の確認:契約書に記載された最低期間・速度保証・引越し時の扱いなどを必ず見直す。
最新の規制と動向
通信規制機関であるOfcomは、ブロードバンド契約に関する「最低保証速度」や「解約条件」に関する指針を強化しています。これにより、契約時に示された速度を著しく下回る場合は、早期解約料なしで契約を終了できる権利が明確化されました。また、料金改定時の通知義務や、解約手続きをより簡素化する取り組みも進んでいます。
まとめ:解約を検討する前に確認したいこと
・契約が最低期間を過ぎているかどうか。
・最低保証速度が守られているか。
・料金改定や条件変更の通知が届いていないか。
・通知期間と機器返却の条件を把握しているか。
これらを確認したうえで、現プロバイダーに電話やメールで解約の意思を伝え、手続きの記録を残しておくと安心です。ブロードバンド契約の見直しは、不要な支払いを防ぎ、より快適な通信環境を整えるきっかけにもなります。
英国生活サイト編集部のコメント
イギリスでインターネットを解約するのは、とにかく面倒です。
まず、解約は電話でしか受け付けてもらえません。
しかも、その電話がなかなか担当者につながらないのです。
噂によると、解約担当の部署が会社の中で最も人員が多いとも言われています。
さらに、解約を思いとどまらせることができると、担当者にコミッション(報奨金)が入る仕組みになっている会社もあるとか。
私の知り合いの中には、解約の電話をかけたはずが、いつの間にかより高額なパッケージを契約させられてしまった人もいます。
契約する前には、その会社がどんな企業なのか、契約内容をしっかり確認し、必ず会社のレビューをチェックすることを強くおすすめします。
本記事は2025年10月時点の英国のブロードバンド契約に関する最新情報をもとに作成しています。契約内容・解約条件・料金体系はプロバイダーごとに異なりますので、実際の契約時には必ず最新の利用規約をご確認ください。










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