クリスマスといえばイギリス最大のお祭り騒ぎ。町中がキラキラとイルミネーションで彩られ、教会では荘厳なコンサートが行われます。イギリスはキリスト教国ですから、これは当然と言えば当然。しかし、ここで気になるのが、**英国人はいったいどれくらいお金を使うのか?**ということ。イギリス人と聞けば、なんとなくお金持ちそうなイメージもありますよね?実際のところ、どのくらい財布が軽くなっているのでしょうか? 平均出費額は「意外と控えめ」な594ポンド!? さっそく本題にいきましょう。イギリス人がクリスマスシーズンに使うお金の平均出費額は594ポンド(約10万円)だそうです。「えっ、そんなに少ないの!?」と思った方もいるかもしれません。クリスマスと言えば、豪華なディナーに山盛りのプレゼント、煌びやかなデコレーションなど、何かと物入りなイメージ。でも意外にも、彼らは慎ましやかにクリスマスを楽しんでいるようです。 一番お金を使うのは35~44歳!その次は75歳以上? さて、この594ポンドという金額ですが、年齢層によってばらつきがあります。興味深いのは、一番出費が多いのが35~44歳の層だということ。働き盛りで稼ぎも多い彼らは、きっと子どもや家族にプレゼントを贈るのに奮発しているのでしょう。一方で、次に出費が多いのは意外なことに75歳以上!これは「孫にたくさんプレゼントをあげたい」という気持ちが現れているのかもしれませんね。 逆に、65~74歳や55~64歳の人たちはあまりお金を使わない傾向があるとか。この年齢になると子どもたちも独立し、家族の規模が小さくなるため、自然と支出も抑えめになるのかもしれません。 子どもがいるカップル VS 子どもがいないカップル:どちらが出費が多い? これは言うまでもない話ですが、子どもがいるカップルの方が断然出費が多いです。やはりクリスマスといえば子どもたちが主役。プレゼントのリストはどんどん長くなる一方で、トナカイのようにせっせと働く親たちは、そのリストをなんとか埋めようと頑張るわけです。一方、子どもがいないカップルは、自分たちのためのプレゼントやディナーにお金を使う程度なので、そこまで出費は膨らまない模様。 買い物のタイミングは?ブラックフライデーの波に乗る人、乗らない人 クリスマスに向けて買い物をするタイミングも重要です。調査によると、43%の人がブラックフライデー前に買い物を済ませてしまうそうです。ブラックフライデーは、イギリスでも大人気のセールイベント。この日に買い物を済ませる人が多いのも納得ですが、それを待たずして動き出す人も少なくないようです。「早めの準備が肝心!」というタイプの人たちですね。 支払い方法はどうしてるの? では、クリスマスの出費をどうやって賄っているのでしょうか。これについても興味深いデータがあります。 このデータを見ると、半分以上の人が「今あるお金」で何とかやりくりしていることが分かります。借金せずに楽しもうとする堅実さが光りますね 英国のクリスマス:出費の中身は? では、594ポンドの中身はどうなっているのでしょうか?大半を占めるのはもちろんプレゼント代。次に多いのが食べ物や飲み物です。イギリスのクリスマスディナーといえば、ローストターキーにミンスパイ、クリスマスプディングなどが定番。このあたりにもしっかりお金をかけるようです。 まとめ:お財布事情は慎ましくも心温まる イギリス人のクリスマス出費事情をまとめてみると、意外にも堅実な一面が見えてきます。平均594ポンドという金額は、日本のボーナス時期と比べると少なく感じるかもしれませんが、彼らにとっては十分に「楽しむためのコスト」なのです。 クリスマスといえば華やかなイメージがありますが、その裏にはしっかりと計画を立て、お金の使い方を工夫する英国人の姿がありました。家族や友人と過ごすひとときに思いを馳せながら、慎ましくも心温まるクリスマスを過ごす彼らの姿は、なんとも素敵です。これからイギリス旅行を計画している方は、ぜひそんな彼らの姿を垣間見てみてくださいね!
Category:クリスマス
イギリスのクリスマス定番ドリンクといえばモールドワイン(Mulled Wine)
モールドワインの歴史 モールドワインは2世紀のローマではじめて飲まれたと言われています。そこからヨーロッパ全土に広まり、イギリスで料理の本で紹介されたのは1390年だそうです。 モールドワインの語源 モールドワインのモールドは英語のMullという動詞で「砂糖やいろんなスパイスを入れてあたためる」という意味です。Mulledで動詞にedがついて形容詞となり「砂糖やいろんなスパイスを入れてあたためられた」となります。 作り方 イギリスのクリスマスの定番ドリンクモールドワインの作り方について解説します。 材料 安い辛口の赤ワイン(750ml) オレンジ(1つ) シナモンスティック(2本) チョウジ6つ 八角3つ はつみつ90g ブランデー(120ml) 調理方法 なべ(中)に上の材料をすべていれます。 最初は中火であたためます。 少し湯気がでてきたら弱火にします。 10分ほど弱火のままあたためて完成です。 グラスにいれるときにシナモンパウダーとオレンジのスライスをいれるとさらにおいしくなります。 今年はコロナウィルスの影響で外食を自粛している方も多いとは思いますが、自宅で少しの工夫でいつもとは違ったクリスマス気分を味わってみてはいかがでしょうか。
伝統的なイギリスのクリスマスディナー
イギリス人のとってのクリスマスは、日本人にとってのお正月と同じ。朝からお酒を飲み始める。シェリー酒、ワインにモールドワインとちゃんぽん当たり前。ディナーにありつく頃はへべれけ状態。そんなイギリス人が食べるクリスマスディナーを解説します。 七面鳥の丸焼き(Roast Turkey) やはりクリスマスといえば七面鳥の丸焼きです。他にもローストビーフ、ハム、チキン、ポークなど家庭によってチョイスは変わってきますが、いちばん人気はやはり七面鳥です。通常丸焼きにした七面鳥をカットし取り分けるのはお父さんの仕事です。 ローストポテト(Roast Potatoes) 主食がジャガイモのイギリス。クリスマスディナーにもジャガイモは欠かせないアイテムとなっている。普段はマッシュポテトが食卓にならぶことが多いが、クリスマスは小さめにカットし、ガチョウの油をまぶしてオーブンでハーブと一緒にローストする。ハーブはパセリとタイムとあとは塩コショウ。 詰め物(Stuffing) 詰め物とはクルミのピューレにパン粉、玉ねぎ、バター、ハーブ各種混ぜ合わせたものです。地方によって中に入れるものが変わってきます。王道はセージと玉ねぎでしょうか。七面鳥のおなかの部分に詰めてオーブンで一緒にローストします。 ブランケットにつつまれた豚(Pigs in Blankets) 小さなソーセージがベーコンに巻かれたものです。アスパラベーコンのアスパラがソーセージになったものだと思ってください。肉を肉で巻く。王道なのか邪道なのかわかりません。 ヨークシャープディング(Yorkshire Pudding) ヨークシャープディンは卵と牛乳と小麦粉を混ぜ合わせてオーブンで焼き上げたもの。見た目は固いシュークリームの皮。七面鳥のとなりに盛り付けられ、グレービーソースをかけて肉や野菜と一緒に食べます。 グレービーソース(Gravy) グレービーソースは七面鳥をローストしたあとのトレイにしたたり落ちた肉汁に小麦粉を入れ塩コショウで味付けしたもの。 芽キャベツ(Brussel Sprouts) 芽キャベツは冬になるとスーパーに並ぶ。見た目はキャベツをドラえもんのスモールライトで小さくした感じ。調理方法は煮るかオーブンでローストするかのどちらか。味は少し苦め。 クリスマスプディング(Christmas Pudding) クリスマスプディングはブランデー漬けのドライフルーツケーキです。お皿に盛り付けたケーキに火をつけた状態でテーブルに出す。この時間帯になると何でもありです。 ミンスパイ(Mince Pies) ミンスパイはお肉のミンスパイではありません。小さなパイで中身はレーズンやクランベリーやブドウなどのフルーツと砕いたナッツ、味付けはシナモン、砂糖、ナツメグ。パイは通常オーブンで焼き上げられる。 以上がイギリスのクリスマスディナーとなります。おなかいっぱいになりましたでしょうか?