ロンドンで素敵な賃貸物件に出会っても、実際に住むには思わぬ落とし穴があります。そのひとつが「家具なし(unfurnished)」物件。日本では家具付き賃貸が主流なこともあり、驚く方も多いのではないでしょうか。 実は、かつてロンドンでは家具付きの賃貸物件に対して大家に税制上の優遇措置があったため、家具付きが多く出回っていました。しかし現在ではその優遇措置が撤廃され、家具付き・家具なしのどちらを提供しても税制上のメリットはなくなりました。その結果、家具なし物件がスタンダードになりつつあります。 では、実際に家具なしの2ベッドルームのアパートに住む場合、どれほどの費用がかかるのでしょうか?今回は、ロンドンの平均的な2ベッドルーム物件を例に、家具・家電購入にかかる費用と、退去時に家具を手放す方法についても併せてご紹介します。 家具・家電の費用目安 リビングルーム ダイニングルーム 寝室(×2部屋) キッチン・家電 合計費用の目安 ※ 上記はIKEAやJohn Lewis、Argosなど中価格帯のお店を基準にした価格帯です。中古家具やFacebook Marketplaceを活用すればコストを抑えることも可能です。 退去時に家具をどうする?売却・譲渡・回収の選択肢 家具を一式そろえると数千ポンドかかるものの、退去時に売却や譲渡でコストを回収することも可能です。以下の方法を検討してみましょう。 1. Facebook MarketplaceやGumtreeを活用する ロンドンでは中古家具の需要が高く、Facebook MarketplaceやGumtreeに出品すれば、購入希望者が見つかりやすいです。ベッドフレームやソファ、ワードローブなどの大型家具は特に人気があります。 2. 新入居者に直接譲る 次に入居予定の人に家具をまとめて譲る(または売る)交渉をするのも有効です。貸主・不動産会社を通じて連絡を取れる場合もあります。 3. チャリティショップやリサイクルサービスを利用 British Heart Foundationなど、一部のチャリティ団体では大型家具の無料引き取りを行っています。引っ越しの時間がない場合や処分に困った際は便利です。 4. 一部は持ち帰って再利用 コンパクトな家電や椅子、装飾品などは次の住まいで引き続き使えるため、梱包して持ち帰るのも一案です。 まとめ ロンドンで家具なし物件を借りる場合、入居時に数千ポンド単位の家具代がかかることを想定しておく必要がありますが、退去時に売却・譲渡で一部費用を回収できる可能性もあります。その分インテリアを自分好みにカスタマイズできるのも大きな魅力。 家具選びも引っ越しの楽しみのひとつと捉え、入居から退去までを見据えて計画的に準備を進めましょう。 これからロンドンにお引っ越しされる方の参考になれば幸いです。