ジョンソン英首相の退任間近?

ワクチン接種が急ピッチで進められ感染者数の増加に歯止めをかけたイギリスですが、コロナパンデミック中のジョンソン首相の問題発言や行動が話題になっています。もともと国民にあまり好かれていなかっただけにマスコミの攻撃は日増しに激しくなっています。 PPE(個人防護具)発注問題 政治と金の問題はどこの国でもあります’。コロナ第一波のとき病院等でPPE(個人防護具)の不足が大問題となっていました。そんななか政府がPPEの発注をした会社がジョンソン首相の親戚が経営する会社だったのです。緊急事態だったのであいみつなど一切とらずすぐに発注をかけたのです。どこの会社に発注したのであれ結果PPEがすぐに届いて多くの病院関係者が救われたのであれば結果オーライということになりましたが、発注したPPEがなかなか届かず多くの病院関係者が犠牲となってしまいました。 ダイソンの人工呼吸器 コロナパンデミック中に不足していたのはPPEだけでなく、人工呼吸器も不足していました。政府が大量の人工呼吸器を発注した先は、ジョンソン首相の友達ジェームズ・ダイソンが経営するダイソン社だったのです。ダイソン社はEU離脱により本社をシンガポールに移したばかりでした。イギリス国内には人工呼吸器のメーカーはほかにあるにもかかわらず、政府はイギリスを捨てたダイソン社に人工呼吸器の発注をしたのです。理由はジェームズ・ダイソンがジョンソン首相の友達だったからです。 自宅のリフォームを公費で イギリスの総理大臣はロンドンのウエストミンスターにある政府が所有するアパートメントに住むことになっています。アパートメントのリフォーム工事を公費を使ってしたのではという疑惑がジョンソン首相に持ち上がっています。政府が所有するアパートメントに住んでいてリフォーム工事費が公費で支払われるのは問題ないのではないかと思いますよね。でも、いま問題になっているのはリフォーム工事にかかった金額が20万ポンド(日本円で約3千万円)かかっていて、政府から割りあてられている住居修繕費の年間3万ポンド(日本円で約450万円)をはるかにオーバーしているという点です。関係者は差額はジョンソン首相が自費で負担したといっていますが、その証拠がどこにもないのです。 「Let the bodies pile high」 さらに今いちばん問題視されているのはイギリスが3度目のロックダウンをするかどうかの話し合いをしていたときに、ジョンソン首相は以下の発言をしたそうです。「Let the bodies pile high」直訳しますと、「死体を高く積み上げさせろ」です。ロックダウンをして経済がさらに落ち込むぐらいだったら、ロックダウンをせずに国民に感染させるだけ感染させて死者が増えるのはやむを得ないというジョンソン首相のオフレコの発言を関係者がマスコミにもらしたのです。ジョンソン首相は人の命よりお金が大事だと思っていたことに国民は大ショックを受けました。 マスコミにもらしたのは元側近のカミングス氏 ジョンソン首相の元側近ドミニック・カミングス氏がロックダウン中に辞職しました。理由は厳しい外出規制がしかれるなか260マイル先の両親の家を訪問していたからです。ジョンソン首相はメディアを通じ毎日「Stay Home」と言い、不要不急の外出を控えるように国民に訴えいたなかで、カミングス氏はロックダウンルールを破り高齢者のいる家を訪問していたのです。当時は絶対に辞職はしないといっていましたが、おそらく政府内からの圧力がかかり最終的に辞職となりました。カミングス氏はこの件を逆恨みしてジョンソン首相のオフレコの失言をマスコミにリークしたと言われています。誰でも失言はありますが、国のトップに立つ総理大臣は「国民が死んでもかまわない的」なことは口が裂けても言ってはいけません。いま、イギリス国内ではジョンソン首相とアメリカのトランプ前大統領と同等の部類としてあつかわれています。退任する日は近いのではないでしょうか。

ロックダウンがついに解除?ただの緩和?

イギリス政府からロックダウンの緩和に関して発表がありました。長かったロックダウンも少しずつですが解除されていくことになりそうです。過去12か月間でイギリス国民がロックダウンにさらされていた期間はなんと180日以上となり1年間の半分ロックダウンされていた計算となります。 まずは学校から 第一優先はもちろん教育です。将来をになうことになる子供たちがアホではイギリスに未来はありません。というわけでプライマリースクール(小学校)、セカンダリースクール(中学と高校の合同)が3月8日より再開します。子どもの教育も大事ですが、子どもが学校に行かなければ親が安心して仕事にいくこともできません。学校の再開は子どものためであり親のためでもあります。のはずなのですが、政府はあくまで「Work from Home(家で働け)」を促しています。 パブ、レストランの再開は? イギリスといえばパブですよね。観光客が必ず訪れてぬるい気のぬけたエールを飲むというのがツアーのなかに含まれています。パブ、レストランの再開は4月12日を予定していますが、最初は屋外だけで飲食ができるということになっています。室内でも食事ができるようになるのは4月17日からの予定です。いずれも時短営業ではなく通常どおりの営業時間です。 屋外スポーツ施設はいつから? イギリスに屋外スポーツを楽しむ施設がたくさんあります。テニスコート、バスケットボールコート、スイミングプールなど。これらの施設が開放されるのは4月29日からの予定となっております。 美容院、床屋、生活必需品以外のものを売るお店は? 毎月かかさず行く場所と言えば美容院か床屋です。ロックダウン中はすべて営業停止になっていたため、私を含めほとんどのひとの髪は伸び放題になっています。美容院、床屋、ネイルサロンのほか生活必需品以外のものを売るお店が4月12日からの再開予定となっています。 スポーツジム、フィットネスクラブはいつから? イギリスにスポーツジムやフィットネスクラブは約6700件、会員数は970万人と言われています。利用時間の平均は週で150分です。健康には案外気を使っているイギリスが待ちこがれているのはパブの再開よりスポーツジムの再開ではないでしょうか。スポーツジム、フィットネスクラブは4月12日の再開予定となっております。 その他の施設、お店の再開は? 動物園、テーマパーク(遊園地)の再開は4月12日。 ナイトクラブ、コンサート会場、劇場などのイベント関連は5月17日の再開予定となっています。 あくまでも予定 上で述べました内容はあくまで現時点での予定です。必ずしも予定どおりにすべてが再開されるわけではありません。今後、新たなコロナウィルスの変異株が猛威をふるい感染が急増するかもしれません。そうなった場合はもちろん再開は後ろ倒しになります。前回のロックダウン解除後、多くのひとが羽目をはずし感染を拡大させる結果となりました。今回も我慢に我慢をかさねてきた国民がロックダウンから解放されどんな行動にでるのでしょうか。

ロックダウン中に住むならこんな家

いつまで続くロックダウン? 新型コロナウィルスの感染がなかなか収束しないなか、イギリスでは3回目のロックダウン。日本でも東京などの大きな都市で緊急事態宣言が発令されています。おそらく多くのひとが会社へは通勤せずに在宅勤務になっているのではないでしょうか。私も去年の10月からほぼ在宅勤務です。 在宅勤務の問題点 在宅勤務って毎朝早起きしなくてもいいしパジャマのままでも仕事はじめられるという利点はあるのですが、何時から何時まで仕事しなければいけないというのがないのでだらだら仕事してしまいがちです。しかも学校が休校になっているあいだは子どもがいつも家にいて気が散ってしまいます。 オフィス用の部屋ほしくありませんか? おそらく同じ悩みをかかえている方は全世界にたくさんいるかと思います。そこで、英国生活サイトでまえにも何件か紹介している「ロンドンで住むならこんな家」あらため「ロンドンでロックダウン中に住むならこんな家」を紹介します。 家はどこにある? 物件はロンドン北部に位置し、地下鉄のノーザンライン(Norther line)で中心部から約45分。最寄り駅はトッテリッジ・アンド・ウェットストーン(Totteridge and Whetstone)になります。中心部まで45分もかかるのかと思われた方もいるかと思いますが、ロックダウン中にロンドン中心部に行く必要ありません。行ったところで何もあいてません。たまにオフィスに出勤しなければいけないといっても週に1日ぐらいですよね。たまの気晴らしと思えば45分の電車の通勤なんていっさい気になりません。しかもトッテリッジ・アンド・ウェットストーン(Totteridge and Whetstone)からですと朝の通勤混雑時でも100%すわれます。ゆっくりNetflixでも見ながら通勤してください。 家の間取りは? 家の間取りですが、1階はリビングルームが2つ、小さなオフィス用の部屋が1つ、トイレ。キッチンとダイニングとリビング一体化している部屋からは広大なお庭が見わたせます。2階は寝室が4つでうち1つは専用シャワールームつき、シャワールームとは別にバスルームがもう1つあります。 どこがロックダウンむけ? この家がロックダウンに向いているのは、まず1階にオフィス用の部屋があり目の前がトイレ。基本的に仕事中は家のなかで誰にも会わずに過ごせます。そして、オフィスのとなりに2つ目のリビングルームがあるのですが、この部屋を子どもの遊び部屋や勉強部屋にできるということです。旦那さんが仕事、子どもがオンライン授業を受けているあいだ奥様は庭の見えるラウンジでゆっくり紅茶でも飲みながら読書なんていうのはどうでしょうか。家族みんながハッピーになれる家です。

ロックダウン中のルール

11月5日から始まりましたナショナルロックダウンですが、予定は1か月ということで始まりましたが、感染状況を見ているとまだまだ増加傾向です。1か月で終わってくれるといいんですが…1回目のロックダウンと違って街がゴーストタウン化している感じがないので、ロックダウンの実感が湧かないのは私だけでしょうか。今回のナショナルロックダウンの際にイギリス政府が出したガイドラインに関しておさらいしていきたいと思います。イギリス、ロンドンにお住まいになっている方必見です。 Stay at Home 前回と同じロックダウンと言っても外出規制なので基本は家にいろということですが、個人の事情によって外出できる人もいます。下に書かれた理由であれば外出してもいいということになっています。 仕事 慈善事業 食料品、薬等の買い物 与えられた義務のための外出 学校 子供の送迎 サポートが必要な人に会う(例えば病気の人) コロナウィルスの検査 出産 危険からの回避(家庭内暴力など) 病気やケガの治療 葬式 Meeting others safety 基本的に他の人に会ってはいけないが、下に書かれた他人に感染させたり他人から感染させられない状況下であれば会ってもいいということです。 屋外での1対1でのミーティングはOK 同じ家に住む人とは会ってもいい 家族でも違う家に住む人とは会ってはいけない 屋外での運動はしてもいい 屋外というのは公共の場を指しており、この場合の公共の場というのは 近くのストリートや公園やビーチ 共用の庭 畑 お店などの屋内に入るときはマスクは必須。 Where and when you can meet in larger groups 基本的に集団で集まってはいけないが、下の条件であればいいそうです。 団体で慈善事業をする 教育の場 引っ越し プライベートの保育士が家を訪ねる ハウスクリーニングをする インストラクターに個人的に会ってトレーニングをする(ただし屋外) 保護者と子供のサポートグループ 葬式は30人まで Businesses and venues 人との接触を必要とするビジネスに関してはすべて一時閉鎖する。 下記のような生活必需品以外のものを売るお店は営業を停止しなければいけない。 ホームセンター 洋服屋 …
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ロックダウンがロンドンに与える影響

コロナウィルスの感染拡大状況が日増しに悪くなっているイギリスそしてロンドン。政府が昨日発表した2回目のロックダウン(緊急事態宣言)が11月5日から始まるが、内容を把握していない人のために規制の内容をおさらいします。 ロックダウン中のルール 特別な理由がない限り外出禁止。学校、仕事、日常品の買い物は特別な理由とみなす。 屋外での運動はしてよい。 室内や自宅の庭で家族以外の人と会ってはいけない。公共の場しかも屋外であれば家族以外の人に1対1で会ってもよい。 生活必需品以外のものを売っているお店はすべて閉鎖。ただし、オンラインか電話で注文商品の受け渡しサービスはしてもよい。 パブ、レストランは閉鎖だが、お酒以外のお持ち帰りサービスは続けてもよい。 レジャー施設、公民館、スポーツジムはすべて閉鎖。エステ等も営業停止。 教会などのお祈りをする場所は閉鎖。ただし葬儀で使う場合は別とする。 建設現場、工場は継続してもよい。 結婚式はしてはいけない。葬式に関しては最高30人規模までとする。 両親が離婚している子供に関して、双方の親の家を訪れてもよい。 持病を持っている人は注意さえすれば、自主隔離する必要はない。 別荘やホテルに宿泊することは禁止。ただし、ビジネス目的での出張は別。 不要不急のために公共の交通機関を使ってはいけない。 規制が私たちの生活に与える影響 不要不急の外出が禁止ということは、まず観光客がロンドンからいなくなることになります。また、パブ、レストランが閉鎖れるということで、ロンドンの繁華街から人がいなくなります。と、これまでは前回のロックダウン時と全く同じです。 前回のロックダウンと大きく違う状況は、学校が閉鎖にならないということです。前回は学校がすべて閉鎖になり、子供への感染の心配をする必要が全くありませんでしたが、今回のロックダウンは学校を閉鎖しない方針をとりましたので、子供を学校へ行かせなければいけません。ロンドンでは9月の初めにコロナ対策が万全の状態で学校が再開されましたが、ロンドン市内のほぼずべての学校で感染者が出ています。 学校でクラスターが発生したら クラスターは今のところ発生しておりませんが、今後発生する可能性は大です。既にクラスターが出ているかもしれませんが、ロンドンではクラスターをどこの学校も公表したがらないので、被害状況が把握しにくいというのが正直なところです。コロナ感染リスクがある学校へ、我が子を送り出す必要があるかどうかです。2つの考えがあって、1つは子供は感染しても重症化しにくいから大丈夫だろうという考えと、2つ目は子供であっても重症化の可能性は0ではないし、万が一感染して自宅で他の人に感染させるとそれはそれで良くないという考えです。 個人の判断で行動するべき 私は正直それぞれの家庭の抱えている状況によって臨機応変に対応したほうがいいと思います。例えば、家族の中に病気持ちの人がいる(糖尿病とか喘息とか)場合は、子供を学校に行かせるべきではないですし、年内に日本へ帰国する予定のある人は、帰国直前に子供がコロナに感染してしまったなんてことにならないようしなければいけません。学校によっては、全校生徒の半分が不登校になっている学校もあるようです。公立学校に関しては勝手に休ませると、罰金が科せられたりしますが、子供の体調が悪いので休ませたいといえば、学校側に拒否する権利はありませんし、学校側も状況を十分理解していますので、ロックダウン中に学校を休ませたところで罰金が科せられることはないと思います。 「コロナに感染したかもしれない」 「コロナに感染したかもしれない」となった場合ですが、病院に電話をしてもまずは自宅で安静にしてくださいと言われるようになるかと思います。コロナの検査ですが、現状では近くの検査場に行くか自宅での検査となります。無料で自宅に検査キッドを送ってくれるので、 自分で鼻の中の粘膜を採取して送り返すと2日か3日後に結果を知らせてくれます。詳しくはこちらのページでご覧ください。 また、ロンドンの冬の悪天候下でのロックダウンは、身体面だけではなく精神面でいろいろな問題を引き起こします。前回のロックダウン時は4月、5月と1年のうち比較的天気のいい月に重なっていたので、屋外での散歩等が簡単にできましたが、雨が多くなるこの時期に屋外での運動をするというのはかなり困難となります。 4~6月の間のイギリス国内での家庭内暴力の検挙件数が通常時の数倍になったことを考えると今回は家庭内暴力の件数がさらに増加する可能性があります。また、日照時間が極端に短くなる冬の外出規制は、多くのロンドン市民にストレスを与え、精神的なダメージをもたらすことも考えられます。私からのアドバイスですが、どれだけ天気が悪くても一日一回外に出て新鮮な空気を吸うようにしましょう。心も体も健全な状態でこの冬を乗り切りましょう。