イギリスで急増中の詐欺まとめ|被害額・手口・高齢者が騙される理由と対策【2025年最新】

イギリス国旗を背景にしたニュース風デザインのアイキャッチ画像。中央に『イギリスで急増中の詐欺まとめ|被害額・手口・高齢者が騙される理由と対策【2025年最新】』というタイトルが記載されている。

英国の詐欺トレンド完全ガイド

イギリスでは詐欺が依然として最大級の犯罪脅威で、2024年だけで約11.7億ポンド(£1.17bn)がだまし取られました[1]。オンラインや通信を起点とする手口が大半で、APP詐欺の70%はオンライン、16%は通信(電話・SMS)起点です[1]

種類別・被害額のクイックサマリー(2024年・APP詐欺中心)

金額はUK Financeの公表値に基づく(£, 百万)。

詐欺の種類主な手口被害額(£m)補足
購入詐欺(Purchase scam) ネット売買・SNSで先払い→商品未着 87.1[1] 件数は多いが1件あたりは小さめ。
投資・暗号資産詐欺(Investment) 高利回り・偽ブローカー・偽コイン 144.4[1] APPの中で最大の損失
成りすまし(警察・銀行) 職員を装い「安全口座」へ送金させる 65.9[3] 損失▲16%、件数▲32%。
請求書・Mandate詐欺 請求書差し替え・受取口座の乗っ取り 42.7[4] 81%がメール起点、法人被害が多数。
ロマンス詐欺 交際・恋愛を装い継続的に送金させる 30.5[2] 損失▲17%、起点の75%がオンライン。
前払い金詐欺(Advance fee) 当選・遺産・高額商品デポジット等の名目 32.4[5] オンライン起点が58%。
CEO詐欺 上司・社長を装い緊急送金を指示 11.8[6] 件数は少ないが1件の金額が大きい。

被害者の特徴(「自分は絶対に大丈夫」なお年寄りが狙われる理由)

  • 権威への信頼 銀行・警察・公的機関の名を出されると疑いにくい(成りすまし詐欺で典型)。
  • IT/セキュリティの複雑さ 2段階認証やリモート操作の仕組みが盲点になる[9]
  • 社会的孤立 孤独は判断力に影響しやすい[11]
  • 感情の揺さぶり 「至急」「今だけ」「家族が危険」などで思考停止を狙う(ロマンス・緊急連絡系)。

主要な手口の詳解

購入詐欺(APP)

安価な家電・車・チケット・バケーションを餌に、銀行振込へ誘導して消える。「プラットフォーム内の安全決済を避けさせる」のが合図[1]

投資・暗号資産詐欺

偽ブローカーやSNS広告で高利回りを提示。少額「利益」を見せて追加投資を促す手口が多い。被害額はAPPの中でも最大級[1]

成りすまし(銀行・警察/その他)

「口座を保護するために安全口座へ送金」「犯罪捜査に協力」など、権威を利用して急がせる。電話番号偽装や個人情報流出の悪用にも注意[3]

請求書・Mandate詐欺(企業・フリーランス要注意)

取引先の請求メールが改ざんされ、振込先が詐欺口座に差し替えられる。メール侵害が主因[4]

ロマンス詐欺

関係性を育ててから継続的に送金させる。小口を長期間繰り返すのが特徴[2]

前払い金・手数料詐欺

「当選金・遺産」「高額商品のデポジット」「休暇の手付金」など名目で手数料を先払いさせる[5]

CEO詐欺

役員になりすまして経理担当に緊急送金を依頼。少額でも繰り返されると甚大[6]

被害防止チェックリスト(家族で共有)

  • 一旦止まる・確認する:緊急を装う連絡は一度切って、公式番号へ折り返し。
  • 送金前に回避策:初回取引や口座変更は必ずダブルチェック(別回線/別担当)。
  • オンラインの安全運用:すべての主要アカウントで2段階認証(2SV)を有効化[9]
  • プラットフォーム内決済:購入はエスクロー等の保護付き決済を使用。銀行振込の前払いは避ける。
  • メールとリンク:請求・支払いはドメインと口座情報を社内手順で検証[4]
  • 家族の合言葉:「家族緊急」を装う詐欺に備え、合言葉で本人確認。

通報・相談先(イギリス)

Action Fraud(国家詐欺通報窓口)でオンライン通報(被害・未遂を問わず)。フィッシングはNCSCのSERSに報告可能(詳細)。


  1. UK Finance プレスリリース(2025/05/28):総被害額£1.17bn、APP起点70%オンライン・16%通信、投資£144.4m、購入£87.1mなど。公式ページ
  2. UK Finance『Annual Fraud Report 2025』:ロマンス詐欺「Value = £30.5m」、起点の75%がオンライン(p.39)。PDF
  3. 同上:成りすまし(警察・銀行)「Value = £65.9m」、損失▲16%・件数▲32%(p.43)。PDF該当箇所
  4. 同上:請求書・Mandate詐欺「Value = £42.7m」、81%がメール起点(p.41)。PDF該当箇所
  5. 同上:前払い金(Advance fee)合計「£32.4m」(p.40)。PDF該当箇所
  6. 同上:CEO詐欺「Value = £11.8m」(p.42)。PDF該当箇所
  7. UK Finance プレスリリース(2024/09/19):2024年上半期の被害£571.7m、起点72%オンライン・16%通信。公式ページ
  8. Action Fraud(SERSフィッシング通報):累計4,100万件(2025/06/02時点)。公式ページ
  9. Action Fraud(2SVキャンペーン):2024年のSNS・メール乗っ取り報告は35,434件。公式ページ
  10. Action Fraud:2024年のチケット詐欺で£1.6mの損失。公式ページ
  11. Age UK(孤独に関する報告):高齢者の孤独と脆弱性の関連。公式ページ

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