ロンドンのおしゃれなエリアに住みたいと思っている方に、残念なお知らせがあります。
ロンドン市内で人気のあるエリアはどこかご存じですか?
フィンチリー?イーリング?センジョン?
そんなエリアはイギリス人、ヨーロッパ人は見向きもしません。
今、ロンドンで人気のエリアは以下のものになります。
- カムデン
- グリニッチ
- ショアディッチ
- パットニー
- メアリルボーン
- ブリクストン
- ダリジ
- バーモンドジー
- ハイベリー アンド イズリントン
- クラップハム
(Expatica調べ)
ちなみに現在上のエリアにすんでいるという日本の方、あなたはロンドンのトレンディなエリアに住んでいると胸をはって日本のお友達に自慢してもいいと思います。
少し昔に日本人のよく住むエリアにあったセンジョン(セント・ジョンズ・ウッド)はといいますと、上層中流階級(アッパーミドルクラス)が住む素敵なエリアとして少し前までは注目をあびていましたが、今は少し落ち目です。
どちらかというと隣のプリムローズ・ヒルのほうに人気が集まっています。
なぜ人気のエリアに住んでいる日本人が’少ないのでしょうか。
上にあげたエリアに日本人があまり住んでいません。
日系不動産会社のひとに言わせると現地のひとに人気のあるエリアは、治安があまり良くないから日本人向けではないとか、日系のスーパーがあまりないとか、意味不明なことを言っていると思いますが、正直いってそんなことはいっさい関係ありません。
現地のひとであろうが好んで治安の悪いエリアに住むひとはいません。
日系のスーパーですが、たとえ近くになくても、今の時代みなさんオンラインで注文して自宅に配達してもらっています。特にコロナ禍のような状態が今後も続くと予想される時代に、毎日スーパーで買い物するひとなんて皆無です。
では本当の理由は何なのでしょうか。
それは、日本企業が駐在員に法人契約を強制しているからです。
法人契約といえば聞こえはいいのですが、現地の不動産会社にとっては胡散臭い契約としか思われていません。
日本の企業と契約がしたことがない家主は法人契約と聞くと二の足を踏んでしまいます。
法人契約は家主にとってとても不利な契約だからです。
日本人だろうが、イギリス人だろうが、自分が不利になる契約書にサインをするひとはいません。
法人契約は家主にとって何が不利なのか?
具体的に法人契約は家主にとって何が不利なのでしょうか。
いくつかの理由があげられますが、いちばんの大きな理由は、家主に途中解約の権利がないということです。
家主が都合により物件を自分の手元に戻したくても簡単に戻すことができません。
経済事情により物件を売りに出さないといけないとか、自分の息子夫婦に住ませたいなどの状況になった際に、法人契約をむすんでいると家主に選択肢はありません。
だから、日本人の住むエリアというのはおのずと一部のエリアに限られてしまうのです。
日本人が人気エリアに住む方法は?
では、これから来る日本人がロンドンの人気エリアに住むためにはどうすればいいのでしょうか。
答えは、とても簡単です。
法人契約をせず、個人契約で契約すればいいのです。
お勤め先の会社が個人契約はだめですという権利はありません。日本の企業の総務に特段頭のかたいひとがいない限りこの交渉はうまくいくでしょう。
社員に対して会社が住む場所を強制させる権利はいっさいありません。
「家賃は会社が支払うのだから、会社のやり方に従ってもらう必要がある。」というのは日本特有の考え方で、イギリスではあまり一般ではありません。
社員にも人権があり、家族がいます。
住む場所を決めるのは、住むひとの権利で、優先順位は家族が安心して暮らせることであり、会社にそれを否定することはできません。
でも個人契約だと突然追い出されるケースもあるのでは?
個人契約は法人契約と違い、家主側にも途中解約の権利が与えられます。
つまり、家主が突然に来月退去してくださいということも起こりえるということです。
逆をいえば、もし物件が気に入らなかったら、いつでもお引っ越しができるということになります。
法人契約の場合、家主だけにではなく、テナント側にも物件が気に入らないから退去しますというのができないのです。
法人契約の途中解約は、住んでいるひとが会社からイギリス国内に異動になったという理由以外は認められないのです。
家主から出ていけと言われる心配がないが、嫌な物件でも住み続けなければいけないという生き地獄を味わう可能性があるのです。
ただ、みなさん勘違いしないでほしいのは、法人契約であれ、個人契約であれ入居してから最初の6か月間は特別な理由をのぞいて退去できないというのが法律で決まっていますのでご注意ください。
特別な理由というのは?
特別な理由があれば、6カ月以内でも退去ができると前項で申し上げましたが、どういった理由でしたら退去が可能になるのでしょうか。
ロンドン市内でよくある6カ月以内に退去できたひとの特別な理由ですが、いちばんは「物件に住めない状態になった。」です。
「物件に住めない状態」とはいったいどんな状態をさすのでしょうか。よくある理由をあげていきます。
- ボイラーが壊れていて暖房もお湯も使えない。
- 水道が使えない。
- 電気系統に問題があり、電化製品や照明器具がいっさい使えない。
- ガス漏れがしている。
もし上の状態が入居した時点であるのでしたら、すぐに家主、管理不動産会社に退去通知を出し、支払った家賃の返金も求めましょう。
個人契約をするうえでの注意点
日本人がロンドンで不動産の賃貸契約をする際に必要なものといえば、
- パスポート、BRPカード(必須)
- 雇用証明書
- 銀行口座
必ず必要なのはビザ(BRPカード)です。入国してBRPカードを受け取るまでの間、パスポートにはっている1カ月期間限定のビザは役にたちませんのでご注意下さい。
まずは、BRPカードの取得をしましょう。
雇用証明書ですが、年俸が記載されていないと意味がありません。
年俸に関してですが、月の家賃の30倍以上の年俸でなければ、審査に通りませんのでご注意ください。
家賃を別途で支給される場合は、家賃の支給額もしっかりと雇用証明書に記載されている必要があります。
日本の駐在員は、イギリス国内でのクレジットヒストリーがないので審査がとおらないというウソの情報がはびこっていますが、そんなことはありません。
基本的に収入の証明さえあれば、誰でも審査はとおります。
会社の人事部の担当者に事前に審査会社から連絡がある旨を言っておけば、何の問題もなく審査がとおります。
ちなみにロンドンでは審査のことをリファレンスチェックと言います。
会社の決まりだから仕方がないと、住みたくもないエリア、住みたくもない住居で妥協せず、せっかくのロンドン駐在をおしゃれな場所で過ごすことを英国生活サイトは強くおススメします。
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