ロックダウンがロンドンに与える影響

ロンドンのロックダウン

コロナウィルスの感染拡大状況が日増しに悪くなっているイギリスそしてロンドン。
政府が昨日発表した2回目のロックダウン(緊急事態宣言)が11月5日から始まるが、内容を把握していない人のために規制の内容をおさらいします。

ロックダウン中のルール

  • 特別な理由がない限り外出禁止。学校、仕事、日常品の買い物は特別な理由とみなす。
  • 屋外での運動はしてよい。
  • 室内や自宅の庭で家族以外の人と会ってはいけない。公共の場しかも屋外であれば家族以外の人に1対1で会ってもよい。
  • 生活必需品以外のものを売っているお店はすべて閉鎖。ただし、オンラインか電話で注文商品の受け渡しサービスはしてもよい。
  • パブ、レストランは閉鎖だが、お酒以外のお持ち帰りサービスは続けてもよい。
  • レジャー施設、公民館、スポーツジムはすべて閉鎖。エステ等も営業停止。
  • 教会などのお祈りをする場所は閉鎖。ただし葬儀で使う場合は別とする。
  • 建設現場、工場は継続してもよい。
  • 結婚式はしてはいけない。葬式に関しては最高30人規模までとする。
  • 両親が離婚している子供に関して、双方の親の家を訪れてもよい。
  • 持病を持っている人は注意さえすれば、自主隔離する必要はない。
  • 別荘やホテルに宿泊することは禁止。ただし、ビジネス目的での出張は別。
  • 不要不急のために公共の交通機関を使ってはいけない。

規制が私たちの生活に与える影響

不要不急の外出が禁止ということは、まず観光客がロンドンからいなくなることになります。また、パブ、レストランが閉鎖れるということで、ロンドンの繁華街から人がいなくなります。と、これまでは前回のロックダウン時と全く同じです。

前回のロックダウンと大きく違う状況は、学校が閉鎖にならないということです。
前回は学校がすべて閉鎖になり、子供への感染の心配をする必要が全くありませんでしたが、今回のロックダウンは学校を閉鎖しない方針をとりましたので、子供を学校へ行かせなければいけません。ロンドンでは9月の初めにコロナ対策が万全の状態で学校が再開されましたが、ロンドン市内のほぼずべての学校で感染者が出ています。

学校でクラスターが発生したら

クラスターは今のところ発生しておりませんが、今後発生する可能性は大です。既にクラスターが出ているかもしれませんが、ロンドンではクラスターをどこの学校も公表したがらないので、被害状況が把握しにくいというのが正直なところです。
コロナ感染リスクがある学校へ、我が子を送り出す必要があるかどうかです。2つの考えがあって、1つは子供は感染しても重症化しにくいから大丈夫だろうという考えと、2つ目は子供であっても重症化の可能性は0ではないし、万が一感染して自宅で他の人に感染させるとそれはそれで良くないという考えです。

個人の判断で行動するべき

私は正直それぞれの家庭の抱えている状況によって臨機応変に対応したほうがいいと思います。例えば、家族の中に病気持ちの人がいる(糖尿病とか喘息とか)場合は、子供を学校に行かせるべきではないですし、年内に日本へ帰国する予定のある人は、帰国直前に子供がコロナに感染してしまったなんてことにならないようしなければいけません。
学校によっては、全校生徒の半分が不登校になっている学校もあるようです。
公立学校に関しては勝手に休ませると、罰金が科せられたりしますが、子供の体調が悪いので休ませたいといえば、学校側に拒否する権利はありませんし、学校側も状況を十分理解していますので、ロックダウン中に学校を休ませたところで罰金が科せられることはないと思います。

「コロナに感染したかもしれない」

「コロナに感染したかもしれない」となった場合ですが、病院に電話をしてもまずは自宅で安静にしてくださいと言われるようになるかと思います。コロナの検査ですが、現状では近くの検査場に行くか自宅での検査となります。
無料で自宅に検査キッドを送ってくれるので、 自分で鼻の中の粘膜を採取して送り返すと2日か3日後に結果を知らせてくれます。
詳しくはこちらのページでご覧ください。

また、ロンドンの冬の悪天候下でのロックダウンは、身体面だけではなく精神面でいろいろな問題を引き起こします。前回のロックダウン時は4月、5月と1年のうち比較的天気のいい月に重なっていたので、屋外での散歩等が簡単にできましたが、雨が多くなるこの時期に屋外での運動をするというのはかなり困難となります。

4~6月の間のイギリス国内での家庭内暴力の検挙件数が通常時の数倍になったことを考えると今回は家庭内暴力の件数がさらに増加する可能性があります。
また、日照時間が極端に短くなる冬の外出規制は、多くのロンドン市民にストレスを与え、精神的なダメージをもたらすことも考えられます。
私からのアドバイスですが、どれだけ天気が悪くても一日一回外に出て新鮮な空気を吸うようにしましょう。
心も体も健全な状態でこの冬を乗り切りましょう。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA