
- 英内務省の7日間集計(9月24日〜30日)では約1,899人が小型ボートで到着。
- 9月27日(895人)と30日(531人)に大きな山。週前半は天候要因でゼロの日も。
- ロンドンでは9月13日に11万人規模の反移民デモと衝突が発生、しかし短期的な抑止は限定的。
- 政府は人権法の運用見直しや英仏協力を含む追加策を協議。

先週の数字:9/24〜9/30は実数で約1,899人
英内務省の統計によれば、2025年9月27日に895人、28日に403人、29日に70人、30日に531人が記録され、合計約1,899人に達しました。週前半(24〜26日)はゼロでしたが、天候の回復とともに急増しました。
“反移民”機運の高まりと現場のリアル
9月13日、ロンドン中心部では11万人規模の反移民デモが行われ、警察との衝突で負傷者も出ました。こうした極右・反移民の動きが国内政治を揺さぶる一方、仏側の出発拠点ではより大型のゴムボートが使われるなど、取り締まり強化への対抗が報告されています。短期的には入国抑止の効果は限定的とみられます。
政府の対応:人権法の“運用見直し”と英仏協力強化
政府は欧州人権条約(ECHR)の“離脱”ではなく、国内での解釈や運用の見直しを検討しつつ、仏当局との協力強化を進めています。送還協定不足や手続き停滞がボトルネックのままで、宿泊費の増大や難民認定の遅延が課題です。
なぜ渡航が止まらないのか:3つの視点
- プッシュ要因:出身国の治安悪化・迫害・経済危機。仏側の滞留悪化で英行きを選択。
- プル要因:就労・コミュニティの存在、手続き長期化による一時的保護への期待。
- 密航ネットワーク:摘発強化に対抗してボート大型化や出航タイミング高度化が進む。
生活者目線での影響:在英日本人が知っておきたいこと
- 治安・交通:デモの日は通行規制や鉄道遅延に注意。
- 行政手続き:移民・庇護制度の議論は活発化するが、留学・駐在ビザとは別制度。
- 情報リテラシー:SNSの断片情報ではなく、一次ソースを複数照合して確認。
出典・参考
- 英内務省「Migrants detected crossing the English Channel in small boats: last 7 days」
- ロンドンの大規模デモ(2025/09/13)に関する複数報道
- 英国政府の小型ボート関連ページ(更新頻度・データ仕様の説明)
- 仏側の状況・大型ボート化の報道、2025年累計傾向
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