ロンドンの公衆トイレ事情:数、衛生状態、そして便座のないトイレの謎

ロンドンを訪れる旅行者や新しく移住してきた人々にとって、「トイレ事情」は意外と気になるポイントです。美しい街並みや歴史的建造物に目を奪われている間にも、ふとした瞬間に「トイレに行きたい」となることは誰にでもあるでしょう。この記事では、ロンドンにおける公衆トイレの数や衛生状態、そして一部のトイレに「便座がない」理由について解説します。

公衆トイレの数:意外と少ない?

ロンドン全体にある公衆トイレの正確な数は市全体の運営機関ごとに分かれているため一概には言えませんが、2020年代においては約700〜900箇所の公衆トイレが確認されています。ただしこれはロンドン全域(33の行政区)を対象とした数であり、実際に観光客が多く集まるセントラル・ロンドンでは、かなり限られていると感じる人も多いです。

また、公衆トイレの多くは**有料(20〜50ペンス程度)**で、特に駅や地下鉄構内、ショッピングモールの中などに集中しています。一部のパブやカフェでは、注文をしなくても利用可能なトイレもありますが、基本的には「お客用」です。

衛生状態:場所によって大きく異なる

衛生面については場所によりかなりバラつきがあります。市が管理するトイレ(特に大規模な駅や観光地)は、比較的清掃が行き届いており、清潔感は中〜上レベルといえるでしょう。一方で、路上に設置された「自動公衆トイレ」や、古い施設では紙がなかったり、床が濡れていたりすることも珍しくありません。

イギリスでは清掃の回数や担当者が行政ごとに異なるため、「清潔」と「不潔」の差が激しいのが特徴です。Googleマップのレビューで事前に調べておくのがおすすめです。

便座のないトイレ:なぜ?どう使う?

旅行者の間でときどき話題になるのが、「便座のないトイレ」です。これは特に駅構内や古い公衆トイレで見かけることがあります。理由は以下の通りです:

  1. 盗難・破損対策:便座が破壊されたり、盗まれたりするケースが過去にあり、あえて取り付けない施設もあります。
  2. 掃除の効率:便座があるとその周囲が汚れやすく、清掃の手間も増えるため、あえて設置しないことがあります。
  3. 利用者のマナーの問題:便座を持ち上げずに使用するなどのマナー違反が原因で撤去された例も。

では、「便座がないとき、どうやって用を足せばいいのか?」という疑問ですが、多くの人は**中腰(いわゆる「浮かせる」姿勢)**で使用しています。これは不便ですが、公衆トイレでは衛生を保つための選択肢といえます。中には、自分用の使い捨て便座カバーを持参する人もいます。

まとめ

ロンドンの公衆トイレ事情は、決して理想的とは言えないものの、事前に場所を把握し、備えておけばそこまで困ることはありません。以下のポイントを押さえておくと安心です:

  • 有料トイレが多いので小銭またはカードを準備
  • 事前にGoogleマップで場所とレビューを確認
  • ポータブル除菌アイテムや便座カバーの持参もおすすめ
  • カフェやデパートのトイレは比較的清潔

ロンドンを快適に楽しむためにも、トイレの情報を「旅の知恵」として活用してみてはいかがでしょうか。

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