Remembrance Day(リメンブランス・デー / 追悼の日) は、イギリスおよび英連邦諸国(カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど)を中心に、戦争や紛争で命を落とした人々を追悼する日です。
日付は 毎年11月11日。これは、第一次世界大戦の停戦が1918年11月11日午前11時に発効したことに由来します。
この日は、過去の戦争によって失われた生命を悼み、現在の平和を考え、戦争の悲惨さを忘れないようにするための重要な日とされています。
歴史的背景
第一次世界大戦は1914年から1918年まで続き、数千万人もの犠牲者を出しました。
その終結を告げた停戦協定が “Armistice(アルミスティス)” と呼ばれ、戦争は1918年11月11日午前11時に事実上終わりました。
そのため、
「11月11日11時」 は象徴的な時間となり、
この時刻に合わせて 「2分間の黙祷」 を捧げる習慣が生まれました。
ポピー(赤いケシの花)の意味
リメンブランス・デーの象徴として最も有名なのが、赤いポピー(poppy) です。
なぜポピーなのか?
第一次世界大戦の激戦地であった フランスやベルギーの戦場跡 で、
戦争後に 赤いケシの花が一面に咲いたという出来事がありました。
その光景は
「犠牲のうえに咲いた希望と再生の象徴」
として強く人々の心に刻まれました。
詩 「In Flanders Fields」(フランダースの野に) によってその象徴性は広く知られるようになり、
以来、追悼の印としてポピーが胸に付けられています。
当日の習慣と行事
| 行動 | 内容 |
|---|---|
| 2分間の黙祷 | 11月11日11時に静かに犠牲者を思う |
| ポピーを身に着ける | ジャケット、制服、バッグなど |
| 戦没者記念碑への献花 | 各地の Cenotaph(セノタフ)で式典 |
| 軍関係団体や王室の参列 | ロンドンではホワイトホールが中心 |
また、最も大規模な式典は、11月11日に近い日曜日「Remembrance Sunday」 に行われ、
王室、首相、退役軍人、各国代表が参列します。
今日の意義と現代の視点
Remembrance Day は単に過去を悼むだけではありません。
- 戦争が人々の生活に与えた現実を忘れないため
- 国として平和を維持する責任を考えるため
- 現在進行中の紛争に目を向けるきっかけとして
現代においても深い意味を持ち続けています。
特にイギリスでは、リメンブランスは「国全体で記憶を共有する文化」 のひとつとして根付いています。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | Remembrance Day(追悼の日) |
| 日付 | 毎年 11月11日 |
| 由来 | 第一次世界大戦の停戦日 |
| 象徴 | 赤いポピー(ケシの花) |
| 行動 | 11時に2分間の黙祷、献花、式典 |
Remembrance Day は「過去を忘れないための日」であり、
同時に「未来をどう生きるかを考えるための日」でもある。










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