『ぼく モグラ キツネ 馬』── 心がほどける英国発アニメ、優しさが世界を包む34分

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ベストセラー絵本を原作に、英国で生まれた手描きアニメーション。少年とモグラ、キツネ、馬が“家”を探す旅で見つけるのは、優しさと希望。

2022 / 英・米 / 34分 アカデミー賞 短編アニメ賞 受賞 Apple TV+/BBC
The Boy, the Mole, the Fox and the Horse ポスター

© Apple / BBC — Wikimedia経由の公式ポスター(出典リンクは本文末に記載)

まずは映像で:公式トレーラー

Official Trailer|Apple TV

手描き線と水彩テクスチャが“そのまま動く”没入感。音楽はイゾベル・ウォーラー=ブリッジ。

Brand New Trailer|BBC

UK向けにBBCが公開した別編集。冬の夜気まで感じる静謐なトーン。

なぜ“美しい”のか —— 3つの視点

① 線が語る:手描きの“ゆらぎ”

鉛筆線の揺れやインクのかすれ、水彩のにじみ。完成しすぎない“呼吸”が、キャラクターの心の機微をそのまま運ぶ。

② 音楽が寄り添う:静けさの余白

ピアノと管弦の少ない音数で、感情の余白を残すスコア。セリフと効果音の間に“聴こえる”温度がある。

③ 言葉の力:子どもに届く哲学

「優しさ」「勇気」「希望」。シンプルな言葉が、子どもには真っ直ぐに、大人には深く刺さる。

物語のスケッチ

出会い:迷子の少年が、モグラと出会う。
試練:川、吹雪、そして“自分自身”との対話。
仲間:キツネ、そして馬が加わる。群れない者同士の共鳴。
気づき:「家」は場所ではなく、ともにいる感覚。

「いちばん勇敢なことは、助けてと言うことかもしれない。」
— 作品中の主題を要約(原作の精神に基づく意訳)

クリエイティブの舞台裏

  • 監督:ピーター・ベイントン/チャーリー・マッケジー
  • 声の出演:ジュード・カワード・ニコル、トム・ホランダー、イドリス・エルバ、ガブリエル・バーン
  • 音楽:イゾベル・ウォーラー=ブリッジ(BBCコンサート・オーケストラ)
  • 制作:Apple Studios、Bad Robot、NoneMore Productions
  • 配信:英国=BBC One / iPlayer、海外=Apple TV+

受賞・評価

アカデミー賞(第95回)

短編アニメ映画賞 受賞(2023)

受賞リリースを見る

BAFTA 英国アカデミー賞

Best British Short Animation 受賞

ノミネート/受賞一覧

もっと深く味わう


※本記事の動画はYouTube公式チャンネルの埋め込みを使用。画像はWikimediaに掲載の公式ポスター(低解像度・紹介目的)。
さらに高解像度の素材はApple TV+ Pressのリンク先からダウンロード可能です。

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