イギリスは今もヨーロッパで経済的に潤っているのか

イギリスとドイツの経済規模と暮らしを対比したイラスト。ロンドンとベルリンの街並み、国旗、通貨、仕事や生活コストを象徴するモチーフが描かれている。

ドイツとのGDP比較、EU離脱後も人が集まる理由、そして生活のリアル

1. イギリス経済の現在地

結論から言えば、イギリスは今でもヨーロッパ有数の経済大国です。
イギリスの経済規模(名目GDP)は、ヨーロッパではドイツに次ぐ第2位に位置しています。

特徴的なのは、経済の中身です。
イギリス経済は製造業よりも、

  • 金融(銀行・投資・保険)
  • 法律・会計・コンサルティング
  • IT・デジタル・クリエイティブ産業
  • 教育・研究・文化産業

といった高付加価値のサービス産業が中心です。
特にロンドンは、ニューヨークと並ぶ世界的な金融・ビジネス都市としての地位を依然として保っています。

一方で、EU離脱(Brexit)以降、

  • 貿易の手続き増加
  • 企業投資の慎重化
  • 労働力不足

といった問題を抱えており、「楽観一色」とは言えません。
それでも「経済規模が急落した」というほどの事態にはなっていないのが実情です。


2. GDPはドイツとどちらが上なのか

ヨーロッパ最大の経済国は、今も昔も
ドイツ
です。

経済規模の比較

  • ドイツ:EU最大、世界でもトップクラス
  • イギリス:ヨーロッパ2位、世界5〜6位前後

GDPの「総量」では、ドイツが明確に上です。

ただし「性格」はかなり違う

ドイツ

  • 自動車・機械・化学など製造業が強い
  • 輸出主導型
  • EU単一市場との結びつきが極めて強い

イギリス

  • 金融・専門サービス中心
  • 世界市場(米国・中東・アジア)との結びつきが強い
  • 為替・金融の影響を受けやすい

つまり、
👉 安定感と物づくりのドイツ
👉 変動は大きいが高収益を狙えるイギリス
という対照的な構造です。


3. Brexit後もイギリスに仕事を求めて人が集まる理由

EU離脱によって、人の移動が減ると思われていました。
しかし現実には、EU圏外も含めて移民・外国人労働者は増えています

理由① 労働力不足が深刻

少子高齢化はイギリスでも進んでいます。
医療、介護、建設、IT、飲食、物流など、多くの分野で人手不足が慢性化しています。

そのため、政府は

  • 技能ビザ
  • 医療・IT人材の受け入れ
    に力を入れざるを得ません。

理由② 英語圏という圧倒的アドバンテージ

英語は依然として世界共通語です。
「英語で働ける」「英語でキャリアが積める」という点は、ドイツやフランスよりも心理的ハードルが低い。

特にアジア・中東・アフリカ出身者にとって、イギリスは非常に魅力的です。

理由③ 賃金水準とキャリアの伸び

物価は高いですが、

  • 金融
  • IT
  • 専門職

では、ヨーロッパ内でも賃金水準が高い職種が多いのも事実です。


4. 生活コストは高い?ドイツとの違い

ここで重要なのが、「稼げる=暮らしやすい」ではない点です。

イギリスの生活コスト

特にロンドンは、

  • 家賃:ヨーロッパ最高水準
  • 交通費:高い
  • 外食:高め
  • 光熱費:不安定(エネルギー価格の影響)

と、かなり高コストです。
地方都市に行けば多少下がりますが、それでもドイツ平均より高い傾向があります。

ドイツの生活コスト

一方のドイツは、

  • 家賃:都市部以外は比較的抑えめ
  • 医療・社会保障:非常に手厚い
  • 公共交通:安定
  • 物価:全体的に中程度

「派手さはないが、生活の安定感は高い」という評価が多いです。


5. 暮らしやすさという観点で見ると

イギリスの暮らしやすさ

メリット

  • 多様性が高く、外国人に寛容
  • キャリアの流動性が高い
  • 文化・娯楽が圧倒的に豊富

デメリット

  • 住宅事情が厳しい
  • 格差が大きい
  • 公共サービスの質に地域差がある

ドイツの暮らしやすさ

メリット

  • 社会保障が厚い
  • 失業・病気時の安心感
  • ワークライフバランス重視

デメリット

  • 官僚的で手続きが煩雑
  • 英語だけでは不便な場面が多い
  • キャリアの柔軟性は低め

6. 総合まとめ

  • イギリスはEU離脱後もヨーロッパ有数の経済大国であり続けている
  • GDPではドイツが上だが、経済の性質はまったく異なる
  • Brexitの影響は確実にあるが、「衰退国家」と言えるほどではない
  • 高い生活コストと引き換えに、
    英語・高収益職・国際的キャリアという魅力が人を引きつけている
  • 暮らしの安定を取るならドイツ、
    チャンスと刺激を取るならイギリス、という住み分けが見える

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