イギリスのロックダウンがついに終わりをむかえる。
感染がおさまっているわけではないし、自由になるわけでもない。
イギリス政府はロックダウンをすることで感染者数を減らすことができると信じた。
ロックダウンで規制されたこと
ロックダウンといっても人々が家のなかに隔離されるわけではない。
イギリスのいうロックダウンというのは、規制が増えることを指す。
どんな規制が増えたのかというと下のようなものです。
不要不急の外出が禁止 |
生活必需品以外の商品を売るお店がすべて閉鎖 |
パブやレストランも閉鎖 |
映画館やレジャー施設の閉鎖 |
という表にするとざっくりしていますが、要は人とフィジカルな接触を避けてくださいって話です。
ロックダウンの内容はこちらのページで詳しく説明しています。
ロックダウンの効果
イギリスはロックダウンの解除をするわけですが、果たしてロックダウンによってコロナの感染状況は改善されたのでしょうか。
まずはロックダウン前の10月下旬のデータを見てみましょう。
10月 | 1日あたりの新規感染者 | 1日あたりの死亡者 |
---|---|---|
30日 | 24450 | 274 |
28日 | 20830 | 102 |
25日 | 19790 | 151 |
23日 | 20530 | 224 |
22日 | 21242 | 189 |
21日 | 21330 | 191 |
19日 | 18804 | 80 |
合計 | 146976人 | 1211人 |
確かに感染者数が2万人を超えている日が目立ちます。
次に直近1週間のデータを見てみましょう。
11月 | 1日あたりの新規感染者 | 1日あたりの死亡者 |
---|---|---|
26日 | 17555 | 498 |
25日 | 18213 | 696 |
24日 | 11299 | 608 |
23日 | 15450 | 206 |
22日 | 18662 | 398 |
21日 | 19875 | 341 |
20日 | 20252 | 511 |
合計 | 121306人 | 3258人 |
「ロックダウン発令のあと新規感染者数が少し減り、死亡者数が2.5倍に増えた」という結論です。
ロックダウンを解除してはじめる3段階の警戒レベル
12月2日よりロックダウンを解除して3段階の警戒レベルシステムに戻るわけだが、そもそもTier3システムの効果がなかったからロックダウンしたのでは…(-_-;)
警戒レベルシステム
Tier3(もっとも深刻な警戒レベル)
屋内でのミーティング | 同じ屋根の下に暮らす人以外とは会ってはいけない |
屋外でのミーティング | 同じ屋根の下に暮らす人以外とは会ってはいけない |
レストラン | 閉鎖だがドライブスルー、テイクアウト、出前はしてもいい |
パブ | 閉鎖 |
映画館などのエンターテイメント施設 | 閉鎖 |
基本的にロックダウン時と同じ
Tier2(ちょっと深刻な警戒レベル)
屋内でのミーティング | 同じ屋根の下に暮らす人以外とは会ってはいけない |
屋外でのミーティング | 他の家に住む人と6人までは会ってもいい |
レストラン | 営業してもいい |
パブ | 閉鎖だが食事をだすところはやってもいい |
映画館などのエンターテイメント施設 | 夜11時までは営業してもいい。 |
Tier1(警戒とは名ばかりのレベルの警戒)
屋内でのミーティング | 他の家に住む人と6人までは会ってもいい |
屋外でのミーティング | 他の家に住む人と6人までは会ってもいい |
レストラン | 営業してもいい |
パブ | 夜11時までは営業してもいい。テーブルサービスだけ。 |
映画館などのエンターテイメント施設 | 夜11時までは営業してもいい。 |
コロナウィルスをコントロールできないことにそろそろ気づくべき
イギリス政府はコロナウィルスをコントロールすると今年の2月から言い続けていますが、コロナウィルスをコントロールするんじゃなくて、人のコントロールをもっと徹底したほうがいいんじゃないでしょうか。
最初のロックダウンのときは、警察が地下鉄の駅や街中をつねにパトロールしていましたが、冬になって寒くなったせいか街で警察を見ることはほとんどありません。
ノッティングヒルのレストランで働いている友人から聞いた話だが、今回のロックダウンで表向きほとんどのお店は閉鎖したが、裏で普通に営業している美容院やレストランがたくさんあったらしいです。
イギリスという国は人が言うことを聞かない国なのです。
だからいまだにヨーロッパでいちばん被害者が多いのです。
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