■ 紅茶の国が冷たい理由 〜イギリス式“やさしさ”の終焉〜

ある朝、ロンドンのどんよりと曇った空の下、ニュースアプリをスクロールしていた私はふと手が止まった。「政府、障碍者支援を大幅削減へ」——。ああ、またか。別に驚きはしなかった。だが、驚かない自分に驚く。そう、これは感情の麻痺 …
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【ブレグジット後の目覚め】USAIDが消える世界を想像してみたら、紅茶も苦くなった件

こんにちは、ロンドン在住のジャックです。僕は普通のイギリス人です。紅茶が好きで、BBCの天気予報に文句を言い、パブでビール片手に世界情勢を嘆くのが趣味です。でも先週、ニュースでこんな見出しを見ました。 「USAIDがなく …
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アメリカのイラン攻撃と「弱国」認識:イギリス視点から見る現実と誤算

2025年初頭、アメリカによる中東における空爆が国際社会に衝撃を与えた。ターゲットは再びイラン。この出来事を受け、多くの国々が懸念を表明する中、イギリスの対応と分析はどこか冷静で計算高いものに見える。なぜイギリスはイラン …
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イギリス政府、またしても愚策?核兵器運搬機購入の裏に潜む「税金の無駄遣い」

こんにちは、皆さん。 最近のニュースを見て、正直なところ目を疑いました。「イギリス、核兵器運搬可能な戦略爆撃機の購入を検討」……本気ですか?2025年ですよ? 地球温暖化、物価高騰、NHS(国民保健サービス)の危機、住宅 …
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加担か、中立か?

英国の「静かなる参戦」と分断される世論 イランとイスラエルの間で緊張が高まる中、遠く離れた英国でもその火花は静かに飛び散り始めている。 表向きには「直接的な軍事介入はしていない」との立場を保つ英国政府だが、裏では空軍の中 …
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英国で承認された「余命6か月以内」の安楽死制度――医師の責任と植物状態患者の未来

2025年6月、英国議会下院が安楽死に関する画期的な法案を通過させた。この「終末期患者の尊厳ある死に関する法案」は、余命6か月以内と診断された成人が、自己決定に基づいて医師の支援を受けて死を選ぶことを可能にするものだ。こ …
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HS2計画――未着工16年、誰のための超高速鉄道なのか

2009年、当時のイギリス政府は「ロンドンとマンチェスターを最短時間で結ぶ夢の超高速鉄道計画」、いわゆるHS2(High-Speed 2)を提案した。その後、政権交代をはさみつつもプロジェクトは継続され、政治家たちは口々 …
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「歴史的」米英貿易協定の実態──華やかな発表の裏に潜む英国の課題と展望

2025年5月8日、世界が注目する中で、米国のドナルド・トランプ大統領と英国のキア・スターマー首相は、米英間の新たな貿易協定を発表した。この協定は「歴史的」と評され、ポスト・ブレグジット後の英国にとっては特に重要な国際的 …
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なぜイギリスはEUに戻らないのか――移民問題と国家としての選択

はじめに 2016年の国民投票により、イギリスは欧州連合(EU)からの離脱を決定した。この「ブレグジット(Brexit)」は世界に衝撃を与え、その後の交渉と混乱も記憶に新しい。離脱から数年が経過し、イギリス経済や社会のさ …
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イギリスの交通ルール大改革:巧妙な「罰金経済」が国民を締め上げる構造とは

はじめに:交通安全か、合法的な徴収か? 近年、イギリスでは交通ルールに関する大規模な改革が相次いで実施されている。法定速度の引き下げ、複雑化した標識制度、駐車違反金の大幅な値上げなど、その多くが「市民の安全を守る」という …
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