イギリスで今年盗まれた車は12万台超え

深夜にハッカーが電波を悪用して車を盗もうとしている様子を描いたイラスト。手前にはスマートキーを持つ人物の手が見える。

今年発表された衝撃的な盗難件数

今日のニュースで、イギリス国内で今年盗難に遭った車が12万台を超えたという驚くべき数字が発表されました。
最初は「生産された車の数か?」と思いながらニュースを見ていたのですが、実際には盗まれた車の数だったのです。

コメンテーターによると、車が進化したことで、逆に盗難が簡単になってしまっているとのことでした。「車が進化すれば盗みにくくなるのでは?」という疑問が湧きますが、現実は必ずしもそうではないようです。

盗まれた車はどこへ?

盗難車はブラックマーケットで即座に売られているのが現状です。
海外に流されるケースもありますが、多くは解体されて部品として販売されています。

丸ごと輸出する場合は検挙リスクや輸送コストがありますが、分解して部品として売ればリスクが低く、利益率も高いため、この手口が主流となっています。

現在の盗難手口

かつての盗み方との違い

昔はハンガーなどで鍵を開け、ハンドル下に潜って配線をつなげてエンジンをかけるという方法が一般的でした。
しかし今は、鍵から発信される電波をパソコンで受信し、その電波を利用してロック解除とエンジン始動を行うという手口が主流です。

作業はなんと最短2分。
何も壊さず、音もなく、静かに車を持ち去るため、多くの被害者が翌朝まで気づかないという状況が起きています。

盗難の防止方法

以下は、イギリスで特に有効とされる対策です。

1. スマートキー車のリレーアタック対策

イギリスで最も多い盗難手口はリレーアタック(電波盗難)です。

● 主な対策

  • 電波遮断ポーチ(Faraday pouch)にキーを入れる
    ※Halfords などで安価に購入可能
  • 玄関付近にキーを置かない
  • 予備キーも必ず電波遮断する
  • 車種によってはキーレス機能をオフにできるため設定を確認する

2. 目に見える物理的な防犯対策

イギリスでは「見せる防犯」が非常に効果的とされています。

● 有効な器具

  • ステアリングロック(例:Disklok は特に人気)
  • ホイールロック・クラッチロック
  • 防犯ステッカー(CCTV作動中 / Tracker 搭載など)

※Disklok は英国警察も推奨しており、強力な抑止力があります。

3. 追跡装置(Tracker)の装着

イギリスは盗難後の発見率が高く、Tracker の効果が大きいとされています。

  • Thatcham 認証 Tracker(Cat S5 / Cat S7)
  • スマホ連動 GPS トラッカーの追加も有効
    (保険料が割引になる場合あり)

4. 駐車場所の工夫

  • 明るく人目のある場所に駐車する
  • 自宅ではドライブウェイ(敷地内)に停める
  • 可能ならゲートやポールで物理的に侵入を防ぐ
  • 公共駐車場では CCTV のある場所を選ぶ

5. 車のセキュリティアップグレード

  • OBD ポートロック(OBD経由の盗難対策)
  • 二重認証イモビライザーの追加
  • ドア・ガラスの強化フィルム

6. 普段のちょっとした注意

  • 車内に荷物を置かない
    (イギリスは窓割り盗難も多い)
  • エンジンをかけたまま離れない
    → 冬場の暖気中の盗難が非常に多い
  • ドアロックは音だけに頼らず、実際に引いて確認する

7. 保険加入も重要

イギリスでは Comprehensive(車両保険込み)に加入することで、盗難時の損失を大きくカバーできます。
地域によって保険料が大きく変わるため、引っ越し予定がある場合は治安情報もチェックしておくと安心です。

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