英国生活サイトが考える経済の成長について

英国経済の変化を象徴するイラスト。左に停滞した工場、中央にAIや医療技術などの成長要素、右側に家族の姿を描き、人々が本当に大切な価値へ向かう様子を表している。

暗いニュースが続く英国経済

イギリスでは最近、暗いニュースばかりが続き、気持ちが滅入ってしまいます。不動産市場の停滞、金利の高止まり、インフレなど、ネガティブな話題ばかりが目立っているのは私の気のせいでしょうか。実際、経済全体が停滞していると言ってもいいのではないでしょう。

天気と同じように、晴れの日もあれば雨の日もあり、雪の日もあれば嵐の日もあります。しかし、今後の経済を見つめたとき、何が見えてくるのでしょうか。

新たな成長要因への期待?

AIによる自動化、クリーンエネルギー、医療技術の向上――。これらが次の経済成長の原動力となるのでしょうか。

従来の経済の活性化は、「モノを作る → 売る → 企業のために働き給料を得る → 家庭に持ち帰って消費する」という循環が欠かせないものでした。しかし今や、肝心の“モノづくり”が限界に来ています。

モノづくりが経済を動かした時代

19世紀後半から20世紀前半、モノが必要だった時代には、人々は迷わずそれらを買いました。戦争が起きれば多くのモノが破壊され、また大量にモノが作られ、人々は必需品を買い続けました。

人口も増え続け、世界はますます多くのモノを必要とするようになりました。しかしその時代が終わると、人間の興味はテレビ、パソコン、携帯電話へと移り、21世紀になると高級品が飛ぶように売れ、街はきらびやかに輝いていきました。

モノがあふれた現代と「価値の変質」

そして今、私たちの周りにはモノがあふれ、不要でくだらないモノにまで価値を見いだすようになりました。ポケモンカードに数千ポンドもの値が付き、健康に悪いエナジードリンクが高値で取引される。そんな状況も終焉を迎えようとしています。

人々は、モノを買うことを少しずつやめ始めているのです。

メディアの必死な購買刺激

その一方で、メディアは新しいiPhoneを買うために並ぶ行列を見せたり、テスラの売れ行きを報道したりして購買意欲を煽ろうと必死です。

ただ、人間は愚かではありません。私たちは、いつか「モノを買う」という行為をやめる日が来るでしょう。

人間が本当の価値に気づくとき

人々は、もっと大切なものに気づき始めています。

家族や友人との他愛もない時間、後悔のない人生、ストレスから自由であること、愛する人との時間、誰かを助けることへの情熱、弱い人を守る行為、人を敬う心、そして平等な世界――。

そのような世界の誕生は、もうすぐそこまで来ていると私は考えています。

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