イギリスの電気自動車(EV)普及と充電インフラの現状

ロンドンのタワーブリッジを背景に電気自動車が充電されている様子と、自宅・路上・急速充電のコスト比較(£3・£15・£25)および充電ポイント数25,500+を示したインフォグラフィック

ロンドンではどれくらい走っていて、どれくらい充電できて、いくら違うのか

イギリスではガソリン車から電気自動車(EV)への移行が着実に進んでいます。特にロンドンは国内でもっともEV化が進んでいる都市の一つです。本記事では、全国とロンドンの普及率、公共充電器の設置状況、そして充電コストの違いを整理します。


イギリス全体のEV普及率

保有台数の現状

2024年末時点で、英国全体のゼロエミッション車は約139万台。
そのうち純電気自動車(BEV)は約129万台です。

イギリス全体の登録車両数は約4,000万台超であるため、

EVの割合は約3〜4%

まだ少数派ではありますが、増加ペースは急速です。

新車販売におけるEV比率は約20〜25%前後まで上昇しており、
「新車では4台に1台が電気自動車」という状況に近づいています。


イギリス全体の公共充電器数

英国全体では

約86,000基以上の公共充電ポイント

が設置されています。

内訳の特徴:

  • 約55%:低速(3〜8kW)
  • 約20%:普通(7〜22kW)
  • 約20%:急速(50kW以上)
  • 残り:超急速(150kW以上)

地方よりも都市部に集中しており、ロンドンが最大規模です。


ロンドンのEV普及率

ロンドンは英国で最もEVが多い地域です。

2024年末時点:

  • プラグイン車(BEV+PHEV):約22万台
  • ロンドンの車・バン全体の約8%

つまり、

ロンドンではおよそ12〜13台に1台がプラグイン車

全国平均の約2倍以上の普及率です。

これはULEZ(超低排出ゾーン)政策などの影響が大きいと考えられます。


ロンドンの公共充電インフラ

2025年時点でロンドンには

約25,500口以上の公共充電ポイント

が設置されています。

内訳:

  • 低速(〜8kW):約20,600
  • 普通(8〜22kW):約3,400
  • 急速(50〜149kW):約650
  • 超急速(150kW+):約770

ロンドンの特徴は、

街路灯・路上(オンストリート)充電が非常に多い

という点です。

都市部では自宅に駐車場がない住民も多く、
路上充電が重要なインフラになっています。


充電コストはどれくらい違う?

EVのコスト差は「どこで充電するか」で大きく変わります。

※100マイル(約160km)走行=約28.6kWh消費で計算


① 自宅充電

通常の家庭用電気単価

27〜30p/kWh

▶ 100マイル:約 £8 前後

EV専用夜間プラン

7〜10p/kWh

▶ 100マイル:約 £2〜3

👉 最も安い方法
夜間充電ならガソリン車より大幅に安価です。


② 路上充電(オンストリート)

52〜72p/kWh

▶ 100マイル:約 £15〜21

👉 自宅夜間の2〜3倍

自宅充電ができない人はこの価格帯になりがちです。


③ ガソリンスタンド型・高速道路の急速充電

75〜90p/kWh

▶ 100マイル:約 £22〜26

👉 自宅夜間の約8〜10倍

ただし長距離移動では非常に便利です。


コスト比較まとめ

充電場所100マイルあたり
自宅(夜間EV тариф)約£2〜3
自宅(通常)約£8
路上充電約£15〜21
急速充電約£22〜26

ロンドンの現実

ロンドンは

  • EV保有台数:全国トップ
  • 公共充電数:全国最大
  • 路上充電が主力

という先進都市ですが、課題もあります。

「自宅充電できる人」と「できない人」で走行コストが大きく違う」

ことが最大のポイントです。

郊外の戸建て所有者は非常に安く走れますが、
中心部の集合住宅住民は割高になりやすい傾向があります。


📝 まとめ

✔ 英国のEV保有率は約3〜4%
✔ ロンドンは約8%で全国平均の倍以上
✔ ロンドンには約2.5万口の公共充電器
✔ 充電コストは場所により最大10倍近い差

イギリス、とくにロンドンはEV普及の最前線ですが、
今後の課題は「インフラ量」よりも

公平な充電コストの実現

といえるでしょう。

Comments

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

CAPTCHA