日本食好きでも「ごはんは毎日じゃなくていい」理由
「イギリス人は毎日ジャガイモを食べられるのに、なぜ米は毎日食べられないの?」
これは、日本食が好きなイギリス人と話していると、意外とよく出てくるテーマだ。
ラーメンも寿司も好き。カレーライスも大好物。
それでも「毎日ごはん(白米)はちょっと…」と言われることが多い。
この感覚の違いは、好き嫌いというより食文化のベースの違いに理由がある。
ジャガイモは「主食」ではなく「万能な日常食」
イギリスでは、ジャガイモは日本の米と同じ「主食ポジション」だと思われがちだが、実は少し違う。
イギリス人にとってジャガイモは、
- 主食
- 付け合わせ
- 軽食
- スナック
すべてを兼ねる超・柔軟な炭水化物だ。
ローストポテト、マッシュポテト、フライドポテト、ベイクドポテト。
形も味も食感も毎回違うため、「また同じものを食べている」という感覚が生まれにくい。
つまり、毎日食べても飽きない構造になっている。
米は「味が固定された主役」
一方、日本の白米はどうだろうか。
日本では、米は
- 味付けをほとんどしない
- 形も食感も安定している
- 食卓の中心にある
という、非常に完成度の高い食品だ。
これは日本人にとっては安心感だが、イギリス人にとっては
「毎日同じ主役が出てくる」
感覚になりやすい。
イギリスでは、主食そのものよりメインディッシュが主役。
炭水化物はあくまで背景で、日替わり・選択式であることが多い。
日本食が好き=毎日ごはんが食べたい、ではない
ここがよく誤解されるポイントだ。
多くのイギリス人は日本食が好きだ。
寿司は特別な外食、ラーメンは週末のご褒美、丼ものは楽しい一皿。
でもそれは、
「イベントとして美味しい」
のであって、
「日常のベースにしたい」
とは別の話なのだ。
彼らの感覚では、
- 月曜:パン
- 火曜:ポテト
- 水曜:パスタ
- 木曜:ライス
- 金曜:外食
というように、主食はローテーションするもの。
日本人は「米がないと落ち着かない」、イギリス人は「固定されると重い」
日本では「今日米を食べてないな」と思うと、どこか物足りなさを感じる人が多い。
これは、幼少期から米を食生活の軸として育ってきたからだ。
対してイギリス人は、
「毎日同じ炭水化物が続くと、食事が単調に感じる」
という感覚を持つ人が多い。
だからこそ、ジャガイモはOKでも、米が毎日続くのは「ちょっと重い」。
食文化の違いは、好みではなく「慣れ」
結局のところ、これは優劣ではない。
日本では米が生活のリズムを作り、
イギリスでは選択肢の多さが食事の楽しさを作っている。
日本食が好きなイギリス人が
「でも毎日はごはんじゃなくていい」
と言うとき、それは日本食を否定しているわけではない。
ただ、自分が育ってきた食のリズムに正直なだけなのだ。










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