イギリスでは、セントラルヒーティングという暖房設備が一般的です。
これは一つのボイラーから熱いお湯を送り、各部屋に設置されたラジエーターで家全体を温める仕組みです。
一見すると熱効率が悪そうにも思えますが、湿気の多いイギリスの住宅環境では、家全体を乾燥させながら暖めるこの方式は理にかなっているとも言えます。
ボイラーが故障するとどうなる?
暖房の故障とは、すなわちボイラーの故障を意味します。
ボイラーが動かなくなると、次のような問題が生じます。
- 暖房が使えないため、室内が非常に寒くなる
- お湯が出なくなる
- 極寒の中での生活を強いられ、心身ともに負担が大きい
こうした理由から、ボイラーが故障したら必ず大家さんに連絡することが重要です。
修理か交換かで対応が変わる
ボイラーの故障は、エンジニアが来て簡単に直る場合もあれば、ボイラー自体の交換が必要になることもあります。
ボイラー交換には一般的に2,500〜3,000ポンドほどの費用がかかるため、多くの大家さんは交換を渋りがちです。
中には、交換をせずに代わりに電気ヒーターだけ提供する “ケチな大家さん” もいます。
電気ヒーターの問題点
電気ヒーターは一つの部屋のような限られたスペースを温めるには適しています。
しかし、家全体を温める用途には向いておらず、次のような問題があります。
- 暖まりにくく効率が悪い
- 電気代が高くつく
- 結果としてセントラルヒーティングより費用が高くなることも
そのため、もし電気ヒーターの使用を余儀なくされた場合は、
通常の光熱費(セントラルヒーティング使用時)との差額を大家さんに請求できる場合があります。
実際には、多くのテナントが日本人に限らず泣き寝入りしているのが現状です。
トラブル時に必ずしておくべきこと
- 暖房が使えなかった日数を正確に記録する
- 放置された期間が数日〜1週間に及ぶ場合は、対応が遅いと判断できる
- 光熱費の増加分をしっかり大家さんに請求する
これはテナントとして当然の権利です。
寒さが厳しいイギリスでは早めの対策を
真冬に暖房なしの生活はまさに地獄です。
ロンドンでも12月や1月には気温がマイナスになることがあります。
寒さが本格化する前に、暖房設備のチェックや早めの連絡体制を整えておきましょう。










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