イギリスで生卵は食べるのか?食べても害はないのか?

日本では生卵を食べる習慣が一般的ですが、イギリスではどうでしょうか?また、日本の卵とイギリスの卵にはどのような違いがあり、調理したときの匂いの違いはどこからくるのでしょうか?この記事では、イギリスの卵事情について詳しく解説します。

イギリスでは生卵を食べるのか?

結論から言うと、イギリスでは一般的に生卵を食べる習慣はありません。日本では卵かけご飯(TKG)やすき焼きのつけだれとして生卵を使うことが一般的ですが、イギリスでは卵は基本的に加熱して食べることが推奨されています。

イギリス人が生卵を食べない理由のひとつに、サルモネラ菌のリスクがあります。過去にはイギリス国内でサルモネラ菌による食中毒が問題となったため、長い間「生卵は危険」という認識が根付いていました。

しかし、近年ではイギリスの特定の卵(”Lion Mark”と呼ばれる認証が付いたもの)は生食しても安全とされています。2017年にはイギリスの食品基準庁(FSA)が「Lion Mark付きの卵であれば、妊婦や子供、高齢者も含めて生で食べても安全である」との見解を発表しました。

イギリスの卵と日本の卵の違い

1. 見た目の違い

イギリスの卵は、日本の卵と比べて以下のような特徴があります。

  • 殻の色:日本では白い卵が多いのに対し、イギリスでは茶色い卵が主流。
  • サイズ:イギリスの卵は一般的に大きめで、特にMサイズ以上が多い。
  • 黄身の色:日本の卵は鮮やかなオレンジ色の黄身が特徴的ですが、イギリスの卵の黄身は淡い黄色をしていることが多い。

この黄身の色の違いは、鶏の飼料によるものです。日本ではトウモロコシやパプリカ粉末を含む餌を与えることが多いため、黄身の色が濃くなります。一方、イギリスの鶏は小麦主体の飼料を食べることが多く、黄身の色が淡くなります。

2. 鶏卵の洗浄方法の違い

日本の卵は生食を前提としているため、徹底的に洗浄され、殺菌されています。一方、イギリスでは卵の表面にある天然の保護膜(クチクラ)を残すため、基本的に洗浄されていません。そのため、イギリスでは卵は常温保存が一般的ですが、日本では冷蔵保存が基本となっています。

3. サルモネラ対策

日本の卵はサルモネラ菌のリスクを減らすため、徹底した管理のもとで生産されています。イギリスでも”Lion Mark”の認証を受けた卵は厳格なワクチンプログラムを受けているため、安全性が高くなっています。しかし、一般的なスーパーの卵を生食するのは避けるべきでしょう。

イギリスの卵を焼いたときに変なにおいがするのはなぜ?

イギリスの卵を調理したとき、日本の卵とは異なる独特のにおいがすることがあります。これにはいくつかの理由があります。

1. 飼料の違い

イギリスの鶏は小麦主体の餌を食べるため、卵の成分が日本の卵とは異なります。特に、黄身の脂肪酸組成が異なるため、加熱したときに違ったにおいがすることがあります。

2. クチクラが残っているため

イギリスの卵は洗浄されていないため、殻の表面にクチクラが残っています。このクチクラが加熱時に微妙な違いを生み出し、においの原因になることがあります。

3. 保存方法の違い

日本の卵は冷蔵保存されているため、鮮度が維持されやすいですが、イギリスの卵は常温保存されることが多いため、時間が経つにつれて微妙な変化が起こります。この違いが、調理時のにおいに影響することがあります。

まとめ

イギリスでは生卵を食べる習慣はあまりなく、サルモネラ菌のリスクが長らく懸念されてきました。ただし、”Lion Mark”認証の卵であれば生食も可能です。

また、日本の卵とイギリスの卵には、殻の色や黄身の色、飼料、洗浄方法、保存方法などの違いがあります。そのため、イギリスの卵を調理すると、日本の卵とは異なるにおいがすることがあります。

イギリスで生卵を食べる場合は、”Lion Mark”付きの卵を選び、できるだけ新鮮なものを使用することをおすすめします!

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