2026年2月10日、ロンドン北西部ブレント区にあるKingsbury High Schoolで、生徒同士による刺傷事件が発生した。警察によると、昼休み時間帯に校内で刃物による襲撃があり、12歳と13歳の男子生徒2人が重傷を負って病院へ搬送された。
事件後、13歳の少年が殺人未遂容疑で逮捕された。警視庁(Metropolitan Police)は、動機や事件の経緯を慎重に調査している。現時点で他に容疑者はおらず、学校側は一時ロックダウン措置を取り、生徒を保護者へ引き渡す対応を行った。
キングスベリー・ハイスクールは11歳から18歳までが通う公立中等学校で、地域では大規模校として知られる。学校関係者は「本来最も安全であるべき場所で暴力が起きたことに深い衝撃を受けている」とコメントしている。
13歳という若年加害者の衝撃
今回特に社会に衝撃を与えたのは、容疑者がわずか13歳という点だ。英国では刑事責任年齢が10歳と定められており、未成年であっても重大犯罪では起訴対象となる。
専門家は、若年層の間で刃物を携帯するケースが増加している背景として、
- SNSを通じたトラブルの拡大
- ギャング文化や同調圧力
- メンタルヘルス支援の不足
- 地域コミュニティの分断
など複合的な要因を指摘している。
英国で増える学校・若年層の刃物事件
近年、イングランドでは若者によるナイフ犯罪の増加が社会問題となっている。2024年には北西部サウスポートで未成年による刺傷事件が発生し、全国的な議論を呼んだ。
政府統計でも、若年層による刃物関連犯罪の摘発件数は過去10年で大きく増減を繰り返しながらも高い水準で推移しており、とりわけロンドン都市圏では深刻視されている。
教育現場では、
- 校内持ち物検査の強化
- 防犯カメラの増設
- 警察との連携強化
- 早期介入プログラムの導入
といった対策が進められているが、根本的解決には至っていないのが現状だ。
社会が問われる「予防」のあり方
今回の事件は、単なる一校の問題ではなく、英国社会全体の若者支援体制の課題を浮き彫りにした。専門家は、取り締まり強化だけでなく、
- 学校での心理ケアの拡充
- 家庭支援の強化
- 若者向け地域活動の充実
といった「予防型アプローチ」が不可欠だと指摘している。
ロンドンで起きたこの痛ましい事件は、学校の安全とは何か、そして若者を暴力から守るために社会が何をすべきかを改めて問いかけている。










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