イギリスの自動車保険会社の裏事情

イギリスの自動車保険会社がどうやって利益を出しているか？

私自身日本にいたときも、車を所有していて自動車保険に加入していましたが、交通事故を起こしたことがなかったため、保険会社がどんな方法でお金を生み出しているのか知りませんでした。
イギリスでも自動車保険の加入は法律で義務付けられていて、保険に加入しないで公道を運転したのがばれると300ポンドの罰金と6点減点となります。
では加入するべき保険ですが、「Third Party」というものが必ず加入しなければいけない保険となります。
「Third Party」とは、どのようなものなのかといいますが、事故を起こしてそれがあなたの責任だった場合、相手側の損害を補填するものです。
つまり、自分の車の損害や自身のケガに関しては保険で補填されることはありません。
日本のように自賠責、任意の双方に加入したいかたは、「Comprehensive」というものに加入しておけば大丈夫です。

事故にまきこまれる可能性は日本よりも高いのか？

イギリスに移住して13年目になりますが、交通事故はすでに２回ほど経験しています。
勘違いしないでいただきたいのは、私の運転技術がわるいというわけではありません。
２回の事故は、100％相手側に非があり、私にはまったく責任がない事故でした。
1度は信号待ちをしているところに後ろから「ズドンッ!」とやられて、2回目は駐車場から路上にバックをしてでてくる車がいたので少しはなれたとことで車が出るのを待っていたら、バックで出てきた車が私の車に突っ込んできたのです。
ちなみに相手側のドライバーはどちらもイギリス人でありません。
中東系のひとたちです。
自国で運転したことがないひとが多いせいか、中東のひとたちの運転技術はかなり低いです。
結論からいいますと、運転がいくらうまくても事故にまきこまれる可能性は日本より高いということです。

事故におきたとき対処法は？

以前に説明しましたが、事故に起きた場合、誰もケガをしていなければ、救急車もさることながら警察もよぶ必要はありません。
相手の名前（フルネーム）、連絡先、車のナンバーをメモにとります。
そして、携帯で車の破損個所の写真、相手側の破損個所の写真を撮影します。
あとは、すぐに自身の保険会社に連絡してください。

保険会社と話すときの注意

保険会社に事故を報告するときの注意点ですが、事故が自分の責任だった場合は、普通に事故の状況を説明してください。
もし、その事故が相手の責任だった場合は、相手の責任なので自分の保険は使わないで解決してくれと言ってから事故の状況を報告してください。
もし、100％相手側に責任があるとしても、自分の保険を使って修理を直すとなった場合、翌年の保険料があがる可能性が考えられます。
なぜかといいますと、自身の保険会社が相手側の非を証明できない場合があるからです。
日本人は、とにかく英語が下手なため、保険会社が真剣に対応しないケースがあり、相手側の主張を信じでしまうからです。
そんな事態にならないためにも、車には必ずドライブレコーダー（英語でDash Cam）を搭載することを強くおススメします。
アマゾンなどで40ポンドぐらいで買えます。備えあれば憂いなしです

事故を起こしたあとの保険会社の対応を一貫している

さて、ここからが本題です。
イギリスの保険会社ですが、事故後の対応はどの会社も一貫しています。
まずはレンタカーを率先して使わせようとします。
どんな小さな事故でも、まずはレンタカーを手配します。
そして、2週間は自動車整備工場で保管することになります。
その間、レンタカーしかも高級車を手配するのでレンタカー代は高額になります。
当事者はおそらく２００－３００ポンドのエクセスというものを支払えば、他に支払いの必要はありませんので、実際にいくらぐらいの費用が修理にかかり、レンタカー代にかかったのか知る余地もありません。
そうなんです、イギリスの自動車保険会社は、事故にあった車を最低2週間はあずかり、そのあいだ高額なレンタカー代を発生させ、レンタカー会社からリベートを得ているのです。
通常事故の修理代に対してレンタカー代は1.5倍と言われています。
つまり、修理代自体が1000ポンドだった場合、レンタカー代は1500ポンドということになるのです。
そのお金は翌年の保険料の値上げにより回収されるので、保険会社が損をすることはありません。
もし、相手側に責任あった場合は、相手側の保険会社がすべて負担するのでエクセスなどの支払いは生じません。
日本でもイギリスでもそうですが、事故を起こすととにかく時間と労力を要するので、事故には十分気をつけて運転するようにしましょう。