イギリス(ロンドン)の不動産仲介の仕組みを説明します。
その前に下の2つの不動産仲介の仕組みを見くらべてください。
不動産仲介1
アメリカや日本の不動産仲介1はどの不動産会社に行っても同じ物件を紹介されます。
物件を探している人が何社もの不動産会社をまわる必要がありません。
借り手主体のサービスです。
物件A 物件B 物件C | ||||
↓ | ↓ | ↓ | ||
不動産会社A | 不動産会社B | 不動産会社C | ||
↓ | ↓ | ↓ | ||
物件を探している人は不動産会社A、不動産会社B、不動産会社Cどの不動産会社に行っても物件A、B、Cを内見することができる。 |
不動産仲介2
一方イギリスの不動産仲介2はそれぞれの不動産会社で紹介される物件が違うのです。
物件を探している人が10件の物件を内見したい場合10社に問い合わせする必要があります。
家主(貸し手)主体のサービスです。
物件A | 物件B | 物件C | ||
↓ | ↓ | ↓ | ||
不動産会社A | 不動産会社B | 不動産会社C | ||
↓ | ↓ | ↓ | ||
不動産会社Aでは物件Aだけ | 不動産会社Bでは物件Bだけ | 不動産会社Cでは物件Cだけ |
イギリスは法律が違う
なぜイギリスはこんな面倒なシステムになっているのでしょうか。
それはイギリスの法律のせいなのです。
イギリスではアメリカや日本と違い賃借人に仲介手数料や礼金などを請求してはいけません。
賃借人は家賃と敷金だけ支払えばいいということになっているのです。
いい物件が見つかるまで紹介し続けても借り手からは一切お金が入ってきません。
だからお金になる物件しか紹介しないのです。
どうやって物件を獲得する?
ではイギリスの不動産会社はどうやって物件を獲得するのでしょうか。
家主が手数料を支払うイギリスでは家主に対してのサービスが充実しています。
契約書を無料で作成したり手数料を安くしたりなど。
日系不動産会社が物件を獲得するわけ
日系の不動産会社があるのは日本人に貸したいと思っている家主がいるから 日系の不動産会社は日本人の賃借人がたくさんいるということを家主にアピールして物件の獲得をしています。
日系不動産会社の多くの家主は日本人以外には貸さないという人がほとんどです。
これを英系の不動産会社にいうと人種差別ということで家主が訴えられます。
だから日本人に物件を貸したい人は日系の不動産会社にしか依頼しないのです。
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