
ジョン・レノンの名曲「イマジン」は、世界中で愛されている“平和のアンセム”として有名だ。
だけど、ふと歌詞を聴いていて、こんなことを思った。
「これ、カルトの教祖が言いそうなことじゃない?」
いやいや、もちろんレノンが怪しい教祖だったなんて言いたいわけじゃない。
でも、「イマジン」の中で語られる“理想の世界”は、あまりにも極端で、どこか現実感がなく、そして少し怖いほどに一貫している。
たとえば、こんな歌詞。
Imagine there’s no countries
It isn’t hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion too
国がなければ争いは起こらない。宗教がなければ人は分断されない。
…確かに理屈ではそうかもしれない。でも、それって「全部なくしてしまえ」っていう話でもある。
現実の世界には、国や宗教に守られている文化やアイデンティティがある。
「すべてを取っ払って、ひとつになろう」と言われたとき、それがどこか“危険な思想”にも見えてしまうのは僕だけだろうか。
カルトの教祖がよく言う「真の自由のためには、今あるものを全部捨てろ」「この世界は偽物だ」っていうアプローチと、どこか重なるように感じてしまった。
もちろん、「イマジン」は美しい曲だし、ジョン・レノンの平和への願いを否定するつもりはない。
でも、“善意の顔をした理想”が持つ怖さについても、ちょっと考えてみたくなった。
それでも、その世界を一度は見てみたいと思った。
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