
こんにちは。今回は、あまり知られていない「イギリスの夏バテ事情」と、それに対するユニークな対策や食文化をご紹介します。
日本のような高温多湿とは違うとはいえ、近年の異常気象によってイギリスの夏も徐々に厳しくなってきました。
「エアコンのない生活で本当に大丈夫?」「イギリス人はどうやって暑さを乗り切っているの?」そんな疑問にお答えする、イギリス流“夏の快適生活術”をお届けします!
イギリスでも「夏バテ」ってあるの?
まず、「夏バテ」という言葉自体は英語圏には存在しません。ただし、同じような症状──だるさ、食欲不振、睡眠の質の低下──はやはり発生しています。特にイギリスは一般家庭に冷房がほとんどなく、30℃近い日が続くと多くの人が「疲れやすくなる」「夜眠れない」と感じるようになります。
日本ほどの湿度はないものの、日照時間が長く、屋内に熱がこもりがちなのがイギリスの夏の特徴です。
ブリティッシュ流・夏バテにならない生活術
1. 水分補給はハーブティーやフレーバーウォーターで爽やかに
イギリスといえば「ティー文化」。暑い日でもホットティーを飲む習慣は根強いですが、近年では以下のような“夏向け”ドリンクが人気です。
- ハーブティー(カモミール、ミントなど)
- アイスティーやフルーツティー
- インフューズドウォーター(きゅうり・レモン・ミント入り)
「冷たすぎる飲み物は胃腸を冷やす」という考え方もあり、適度な温度の飲み物でこまめに水分補給するのがポイント。
2. サマー・シエスタ? 午後の休息で無理をしない
イギリスでは暑い時間帯を避けるように行動するのが一般的です。
日差しの強い午後は無理に外出せず、朝か夕方に活動する「ナチュラルなタイムスケジュール」で体調を整えます。
とくにテレワークが浸透した今、自宅でのんびり過ごす「サマー・シエスタ(昼寝や軽い休憩)」を取り入れる人も増えてきました。
3. エアコンがなくても涼しく過ごす工夫
イギリスの住宅の多くには冷房設備がありません。ではどうやって暑さをしのぐのでしょうか?よく使われる対策は次のとおりです。
- 遮光カーテンを閉めて日中の熱を遮断
- 朝晩の気温が下がる時間帯に換気
- 扇風機や携帯用ファンを活用
- 湿度の少ない気候を活かし、通気性の良い衣類を選ぶ
日本の「冷やす」文化に対し、イギリスでは「熱を入れない・こもらせない」アプローチが主流です。
英国人おすすめ!夏バテ対策の食事とドリンク
暑い夏には、体に負担をかけない“軽めで栄養のある食事”が大切です。イギリスでは次のような食べ物・飲み物が定番になりつつあります。
1. コールドスープ(ガスパチョ、きゅうりの冷製スープ)
スペイン発の冷たいスープ「ガスパチョ」は、イギリスのスーパーでも手に入る人気の夏メニュー。トマト、きゅうり、ピーマンなど野菜たっぷりで、火を使わないので準備も簡単です。
2. ベリー×ヨーグルトの朝食ボウル
イギリス産のストロベリーやラズベリーは夏が旬。
これらをギリシャヨーグルトと合わせて朝食にするのが定番です。ビタミンC・食物繊維・乳酸菌のトリプル効果で、夏の胃腸ケアにもぴったり!
3. レモネード&エルダーフラワーコーディアル
自家製レモネードや、エルダーフラワーをシロップにした「コーディアル」を炭酸水で割って飲むのが人気。さわやかで香り高く、体にやさしい甘さが特徴です。
4. サマースロー(野菜の冷製マリネ)
きゅうり、ズッキーニ、キャロットなどをビネガーで和えた「スロー(slaw)」は、食欲がない日でも食べやすい一品。お肉や魚と合わせれば、バランスの良い夏プレートが完成します。
まとめ:イギリス流“無理しない”が夏バテを防ぐコツ
イギリスの夏バテ対策は「頑張らないこと」が基本。涼をとるために工夫はするけれど、無理に活動せず、暑い時は休む。これがブリティッシュスタイルの暑さとの付き合い方です。
日本のように冷たい麺類やエアコンに頼らずとも、体にやさしい飲み物や涼感を感じられる食事、そして余裕のある時間の使い方で、夏を健やかに乗り切ることができるのです。
あなたも今年の夏は、イギリス流の「自然体で過ごす」ライフスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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