最近、円がイギリスの通貨「ポンド」に対してとても安い状態が続いています。
これはニュースでもよく話題になりますが、理由は主に 3つのポイント に分けられます。
★ 1. 日本の金利がとても低いから(最大の理由)
金利(きんり)=お金を預けたり貸したりしたときにもらえる利息のこと。
日本は長いあいだ金利をほぼ0%のような低い状態にしています。
すると世界の投資家たちはこう考えます。
「円を持っていても利益が少ない。
もっと金利の高い国の通貨(ポンドなど)を持ったほうが得だな。」
こうして
円を売って、ポンドを買う人が増える → 円安・ポンド高になる
という流れが強まります。
これは円が弱くなっている一番大きな原因です。
★ 2. 日本は輸入が多く、円が売られやすい
日本はエネルギー(石油やガス)、食品、材料など、
外国から買うもの(輸入)が多い国です。
円が安くなると外国の商品が高くなるため、
「日本はお金をたくさん外国に払わないといけない」というイメージが強くなり、
円がさらに売られやすい状況になります。
★ 3. “みんなの予想”が円安を加速させる
お金の値段(為替レート)は、ニュースや経済の数字だけでなく、
人々の気持ちや予想 でも大きく動きます。
例えば、
- 「日本はしばらく金利を上げなさそう」
- 「円安がまだ続きそう」
こう考える人が増えると、円を売る人がさらに増え、
“売られすぎ”の状態に拍車がかかります。
◆ 今後ポンドが安くなる(=円が強くなる)可能性はある?
もちろんあります。
為替はずっと同じ方向に動くわけではなく、条件が変われば逆に進むこともあります。
以下のような場合、ポンド安が進む可能性があります。
★ 1. 日本の金利が上がると円高になりやすい
日本銀行が「金利を上げる」と発表すると、
円を持っているだけで利益が増えやすくなります。
そうすると
「円を買おう」という人が増える → 円高、ポンド安
という流れになる可能性があります。
★ 2. 世界で不安なことが起きると、円が買われやすい
戦争・大きな事件・経済の悪化など、世界で不安なことが起きると、
投資家は「安全だと思う通貨」を選びます。
円は昔から“安全資産”として人気があるため、
- 世界が不安になる
- → 円が買われる
- → 結果としてポンドが安くなる
という動きが起きることがあります。
★ 3. イギリスの経済が悪くなるとポンド安の材料になる
- イギリスで物価が落ち着かない
- 景気が悪くなる
- 財政(国のお金)が不安になる
- 金利が下がる
などが起きると、
「ポンドの価値は下がるかも」
と考える投資家が増え、ポンドが売られやすくなります。
◆ まとめ
| テーマ | 内容 |
|---|---|
| 円が売られすぎの最大の原因 | 日本の金利が低く、円を持っても利益が少ないため、円が売られやすい |
| 他の理由 | 日本の輸入の多さ、みんなの円安予想 |
| 今後ポンドが安くなる条件 | 日本が金利を上げる、世界でリスクが高まる、イギリスの景気が悪くなる |
為替の動きは、国の政策、世界のニュース、人々の気持ちなど、
たくさんの要素で決まります。
だからこそ「今の円安がいつ急に逆転して円高になるか」
というのは誰にも正確にはわかりません。









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