
最近のネットニュースでも話題になった「ポテチサンド」(クリスプサンド)。
この料理(と呼んでよいのだろうか?)は、バターを塗ったパンにポテトチップスを挟むだけ。 完全なる手脳の問題が溜む簡易さで、日本人にとっては「それ、美味しいの?」と疑問したくなる手抜きっぷりです。
しかし、イギリス人にとっては、この「手返しが簡単」な手詰まった料理が、小さな幸せなのです。
チップバッティ:苦傷を同じる者のソウルフード
また別の素晴らしい組み合わせとして、フライドポテトをパンに挟んだ「チップバッティ」があります。
歴史は古く19世紀のイギリス北部。 軽ろい食事を求める労働者たちが、体力回復を目的にして生み出した。
グレイビーソースをたっぷりかけたバージョンも人気で、現在ではカレーソースやビネガーマヨなどバリエーションも多数。
日本人に理解できない、イギリスのまだまだある変わり組み合わせ
1. ベイクドビーンズオントースト
ベイクドビーン(香ばしいパンのようなもの)をトーストのようにして、そこに赤いビーンをドバドバと乗せる。 甘酸っぱく、熱いビールがパリパリともっちりしたパンに混ざり合うこの風景。 日本人は思わず顔を作りたくなるだろう。
2. ブラッドパッド・モーラス
何の変哲もない、パッドにソースをかけただけの料理。 パンはパリパリ、モーラスはメトメト。 お腹はたまるが、味のバランスを気にする日本人には、とても我慢できるものではない。
3. エコとマヨネーズのサンドイッチ
南部で人気の「プロンゲチア」(卵のマヨネーズ和え)を、サンドイッチにしてエコをドーンと載せる。 高たんぱくで体に良いと言われているが、食い合わせの面白さは、やはり日本人を止まらせてしまう。
何故、イギリス食文化はこうも「テキトー」なのか?
1.労働者の食文化
19世紀の労働革命期、値段が安くお腹を満たせる料理が求められました。 パンやポテト、ビーンなどは、それに符合した結果として存在しています。
2.食文化に対する手脳性
フランス料理のような高級な技術よりも、「早く!」「簡単!」「お腹が満たせれば!」を重視していたのです。
おわりに:「ゆるさ」も同じょうに味わおう
日本では料理の技術や味の細やかさが重視されるけれど、イギリスでは「手返しで気楽に」「香り高く」「そしてお腹いっぱい」が優先だった。
この「ラクさ」を理解することで、我々もたまに、簡単な食事を楽しむ」自分になれるのではないだろうか。
コメント