
イギリスに住んでいると、体調を崩したときに「日本の薬がないけど、代わりに何を買えばいいの?」と困ることがありますよね。
このページでは、イギリスの薬局やスーパーで処方箋なし(Over the Counter: OTC)で買える薬を、日本でお馴染みの症状別にまとめました。
⚠️ 注意:以下は一般的な情報であり、医療専門家の診断・処方を代替するものではありません。持病がある方、妊娠・授乳中の方、お子さま、高齢の方は必ず薬剤師に相談してください。
症状別
頭痛・発熱・痛み
- 有効成分:Paracetamol(アセトアミノフェン)、Ibuprofen(イブプロフェン)
- ブランド例:Panadol、Calpol(小児用)、Nurofen
- 注意:Ibuprofenは胃潰瘍・腎疾患・妊娠後期では避ける。Paracetamolはアルコール多飲時に注意。
風邪・インフルエンザ症状
- 有効成分:Paracetamol / Ibuprofen、咳止め(Dextromethorphan)、去痰(Guaifenesin)、鼻づまり(Pseudoephedrine* / Phenylephrine)
- ブランド例:Lemsip、Beechams、Benylin、Sudafed
- 注意:Pseudoephedrineは販売制限あり。高血圧や甲状腺疾患の方は要注意。
アレルギー・花粉症
- 有効成分:Cetirizine、Loratadine(眠気の少ない抗ヒスタミン薬)、Sodium cromoglicate(点眼)
- ブランド例:Piriteze(Cetirizine)、Clarityn(Loratadine)、Opticrom(点眼)
- 注意:人によって眠気が出ることがある。
のどの痛み・口内炎
- 有効成分:Chlorhexidine(うがい薬)、Benzydamine(スプレー/うがい)、Choline salicylate(口内炎ゲル)
- ブランド例:Strepsils、Difflam、Bonjela
- 注意:高熱や強い炎症が続く場合は受診を。
胃もたれ・胃酸逆流
- 有効成分:制酸剤(Calcium carbonate 等)、Alginate、短期用のPPI(Omeprazole 等)
- ブランド例:Rennie、Gaviscon、Nexium Control
- 注意:黒色便・吐血・体重減少がある場合は必ず受診。
下痢
- 有効成分:Loperamide(止瀉薬)、経口補水塩(ORS)
- ブランド例:Imodium、Dioralyte
- 注意:血便や発熱を伴う場合、48時間以上続く場合は受診。
便秘
- 有効成分:Macrogol、Lactulose(浸透圧性)、Senna、Bisacodyl(刺激性)
- ブランド例:Movicol、Lactulose、Senokot、Dulcolax
- 注意:急な腹痛を伴う便秘は医師へ。
乗り物酔い
- 有効成分:Cinnarizine、Cyclizine、Hyoscine hydrobromide
- ブランド例:Stugeron、Kwells
- 注意:眠気や口の渇きに注意。
皮膚のかゆみ・湿疹
- 有効成分:Emollients(保湿)、Hydrocortisone 1%(短期使用)、抗ヒスタミン外用薬
- ブランド例:E45、Aveeno、Hydrocortisone Cream
- 注意:感染が疑われる場合は受診。
創傷・消毒
- 有効成分:Povidone-iodine、Chlorhexidine
- ブランド例:Savlon、TCP
- 注意:深い傷や動物咬傷は受診。
口唇ヘルペス
- 有効成分:Aciclovir 外用
- ブランド例:Zovirax
- 注意:早めに使用。広がる場合は医師へ。
女性の悩み(膣カンジダ)
- 有効成分:Clotrimazole 外用・膣錠、Fluconazole 内服(要相談)
- ブランド例:Canesten
- 注意:初回発症や妊娠中は受診。
目の充血・花粉症結膜炎
- 有効成分:Sodium cromoglicate 点眼、人工涙液
- ブランド例:Opticrom、Optrex
- 注意:視力低下や強い痛みがある場合は眼科へ。
水虫(足白癬)
- 有効成分:Terbinafine、Clotrimazole
- ブランド例:Lamisil、Canesten
- 注意:爪に広がっている場合は処方薬が必要。
薬局で使えるフレーズ
- “I have a headache / sore throat / cough.”(頭痛/のどの痛み/咳があります)
- “Do you have anything for hay fever?”(花粉症に効くものはありますか?)
- “I’m taking [薬の名前]. Is this safe to take together?”([薬名]を飲んでいます。併用できますか?)
- “For a [age]-year-old child.”([年齢]歳の子ども用です)
- “I’m pregnant / breastfeeding.”(妊娠中/授乳中です)
安全に使うためのポイント
- 同じ成分(特にParacetamol)の重複服用に注意
- 持病や妊娠・授乳中の方は必ず薬剤師に相談
- 小児用は年齢・体重に合わせた専用製品を使用
- 他の薬との相互作用に注意(抗凝固薬、抗うつ薬など)
- 2〜3日経っても改善しない場合や悪化する場合は医師に相談
どこで買える?
- スーパーマーケット(Tesco, Sainsbury’s など)
- ドラッグストア(Boots, Superdrug)
- 独立系薬局
一部の薬は 薬剤師対面販売(Pharmacy medicine, “P”) で、レジで相談すると出してもらえます。
困ったときの連絡先
- 999:緊急時(救急車)
- NHS 111:24時間医療相談(電話・オンライン)
- NHS公式サイト:症状別セルフケア情報(英語)
よくある質問(FAQ)
Q. 日本の薬を持ち込んで使ってもいい?
A. 成分や用量が異なる場合があります。併用は避け、英語ラベルで成分重複を確認してください。
Q. 風邪薬はどれを選べばいい?
A. 発熱・痛みにはParacetamol、鼻づまりにはSudafedなど、咳は乾性か去痰かで成分を選びます。複合薬は便利ですが成分の重複に注意。
Q. 子ども用は?
A. Calpol(Paracetamol)やNurofen for Children(Ibuprofen)など、年齢や体重に合わせた専用製品を使用しましょう。
まとめ
イギリスでも市販薬の選択肢は豊富ですが、日本と商品名が異なるため有効成分名を意識すると安心です。症状が重い、長引く、自己判断に不安があるときは迷わず薬剤師や医師に相談してください。
👉 この記事を保存しておくと、体調を崩したときにすぐ役立ちます。
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