賃貸物件の「冬あるある」~水漏れ編~

冬といえば、コートを羽織り、手袋をはめ、ホットチョコを飲みながら部屋でのんびりしたい季節。しかし、賃貸物件の住人にとっては、もう一つの「冬の風物詩」があります。それは、冬になると決まって起こるトラブルの数々。特に注目すべきは、暖房システム関連の問題。これが意外と「ドラマチック」な展開を見せることも多いのです。

冬の主役はボイラー、その裏でひそむ水漏れの恐怖

賃貸物件に住んでいる人の多くが頼りにしているセントラルヒーティング。ボイラーが働き、各部屋に設置されたラジエーターにお湯を供給することで、部屋全体がポカポカに。これ自体はありがたいものですが、問題はその「ボイラー君」、たまに仕事をサボるんです。

最もありがちなトラブルがボイラーからの水漏れ。最初は「ポタ…ポタ…」という音に「まあ、大したことないだろう」と油断しがち。でもちょっと待った! ボイラーの仕組みを知ると、この水漏れがいかに恐ろしいか分かります。

ボイラーの仕組みをざっくり解説

ボイラーは冷たい水を吸い込み、ホットなお湯に変換してラジエーターに送り込む仕組み。その結果、家全体を暖める役割を果たします。簡単に言えば、家の血液循環を担う心臓のような存在なのです。

では、この「心臓」がポタポタと漏れ始めたらどうなるか? 想像してみてください。

漏れ出る水の量、意外とシャレにならない

例として、寝室3つの3ベッドルーム物件を想像してみましょう。この場合、各部屋に1つ、リビング・キッチン・バスルームにそれぞれ1つずつ、計6つのラジエーターがあるのが一般的です。ここに注目すべきはラジエーター内にたまった水の量

  • 小さいラジエーター:約2リットル
  • 大きいラジエーター:約12リットル

これを合計すると、12リットル~72リットルの水が家中を循環しています。つまり、72リットルの水が一気に漏れ出したらどうなるか? マンションなら下階がプール状態、戸建てなら床は洪水祭り。被害は計り知れません。

水漏れの見分け方:チェックポイントは「水圧計」

ボイラーの水漏れは、目で見て分かる場合もありますが、そうでない場合も。そんな時に役立つのがボイラーに付いている水圧計です。この水圧計、だいたいボイラー正面部分にあります。最近のボイラーなら液晶で表示されるものもありますが、アナログ派のメーターもまだまだ健在。

一般的な水圧系の例
新しめのボイラーですと液晶の中に水圧系

注意すべき数値は「1.0以下」。水圧が下がり続ける場合、水漏れが起きている可能性が高いです。「いやいや、水圧が下がるのは寒いせいでしょ?」と侮ってはいけません。水漏れが進行すれば、暖房が止まる部屋が冷える → テンションも急降下という負のスパイラルが待っています。

水漏れの悲劇、実録エピソード

ここで、実際に起こり得る水漏れの恐怖をシミュレーション。

  • ケース1:下階が被害者 寝ている間にボイラーから72リットルの水が漏れ、下の階の天井を直撃。天井は水を吸い込み、巨大シミが出現。最悪の場合、湿気に耐えきれず天井ごと崩壊。下の住人が目覚めたとき、そこは「雨漏りの世界」になっているかもしれません。
  • ケース2:自分が被害者 朝起きると、上の階からポタポタと落ちる水音。そのうち、「ドドン!」と天井が崩れる音が鳴り響き、部屋は水浸し。これ、笑えません。

対策:ボイラーの調子がおかしいと感じたら?

「水圧が下がっているけど、まだ暖房が動くから大丈夫」なんて油断は禁物。気付いた時点で、即大家さんに連絡しましょう。ですが、世の中には「やる気ゼロ」な大家さんも存在します。

  • タイプA:レスポンスなし大家さん 「今すぐ直さないと被害が広がりますよ!」と連絡しても、一週間放置されるなんてザラ。
  • タイプB:DIYマスター気取りの大家さん 自分で直そうとするも失敗し、事態がさらに悪化。「おいおい、素人が手を出すな!」と叫びたくなる。

そんな場合、早めに引っ越しを検討するのが得策です。「水漏れを放置する大家さん=今後も問題に真摯に対応しない」の法則はほぼ間違いありません。

相談できるところはある?

「でも引っ越しってそんな簡単じゃない…」という方、ご安心を。賃貸物件のトラブルに関しては、無料で相談できるサービスもあります。英国生活サイトなどでは、以下のような相談を受け付けています。

  • 大家さんが修理依頼を無視する
  • 洗濯機が壊れたまま放置されている
  • 真冬にボイラーが故障し、寒さで凍えそう など

どんな些細な悩みでも、一度相談してみる価値はあります。

結論:冬の賃貸物件は要注意!

冬の賃貸物件で問題が起きる確率は意外と高いです。特にボイラー絡みの水漏れは、対応を誤ると家全体がプール化する危険性すら。日ごろからボイラーの状態をチェックし、異変を感じたらすぐに動きましょう。

そしてもし大家さんが頼りにならない場合は、「あきらめる」「引っ越す」「相談する」の三択。凍えながら問題を抱え続ける必要はありません。

寒い冬、暖かい部屋で快適に過ごすためにも、ボイラー君を見守る目を忘れずに!

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