AIが支配した後、農家が大金持ちになる

英国在住の天災が読む世界の未来

AIが世界を支配した後、何が起こるのか。

人間の仕事がなくなる。

会社員が不要になる。

プログラマーも、会計士も、弁護士も、デザイナーも、ライターも、多くの事務職も必要なくなる。

そんな話はもう珍しくありません。

しかし、その先まで考えている人は意外と少ない。

では、AIがほとんどの知的労働をこなし、ロボットが多くの肉体労働まで行うようになった世界で、最後まで価値を持つものは何なのか。

結論から言います。

農家です。

AIが支配した世界では、農家が大金持ちになります。

これは冗談ではありません。

むしろ、かなり自然な未来だと思っています。


AIはいくら賢くなっても「食べ物」を作れない

AIは文章を書けます。

プログラムも作れます。

画像も動画も作れます。

契約書も作れます。

投資分析もできます。

会社経営のアドバイスまでできます。

しかし、AIそのものは小麦を生み出せません。

AIそのものは牛乳を生み出せません。

AIそのものはジャガイモを地面から生み出せません。

もちろん、AIを搭載した農業機械やロボットが農作業をするようにはなるでしょう。

しかし、最終的に必要なのは、

土地、水、太陽、種、そして食料を生産できる環境です。

どれだけデジタル社会になっても、人間はデータを食べて生きることはできません。

ここが非常に重要です。


現在価値が高い仕事ほど、AI時代には価値が下がる

今の社会では、

銀行員、

弁護士、

医師、

プログラマー、

コンサルタント、

会計士、

広告業、

金融業、

といった「頭を使う仕事」が高収入になりやすい。

なぜでしょうか。

簡単です。

その能力を持っている人間が少ないからです。

しかしAIは、その希少性を壊します。

例えば、一人の優秀な弁護士が一日に処理できる仕事には限界があります。

しかしAIなら、一つのシステムが数千件、数万件の文書を処理できます。

一人のプログラマーが書けるコードにも限界があります。

AIなら大量に作れる。

つまり、

知識そのものの価格が下がる。

これまで高いお金を払って買っていた「頭脳」が、ほぼ無料に近づいていく可能性があります。

そうなったとき、価値の中心は逆転します。


デジタルは無限に増やせる

AIが作った文章はコピーできます。

ソフトウェアもコピーできます。

音楽もコピーできます。

設計図もコピーできます。

一度作れば、ほぼゼロコストで何百万人にも配れます。

だからAI時代には、多くのデジタル商品の価格は下がっていくでしょう。

しかし、

トマトはコピーできません。

牛肉もコピーできません。

米もコピーできません。

小麦もコピーできません。

同じリンゴを100万人に配ることはできません。

100万人がリンゴを食べるなら、100万人分のリンゴを実際に育てなければならない。

つまり食料には、

物理的な希少性

があります。

AIがどれだけ進歩しても、この原則は変わりません。


そして土地は増えない

さらに重要なのが土地です。

人口が増えようが、AIが100倍賢くなろうが、英国の国土面積が100倍になることはありません。

農業に適した土地はもっと限られています。

だから将来、

「何を知っているか」

よりも、

「何を所有しているか」

が重要になります。

その中でも特に強いのが、

食料を作れる土地

です。

都市中心部のオフィスが今ほど重要でなくなったとしても、人間が食事をやめることはありません。

AIが企業を経営するようになっても、人間は朝昼晩と何かを食べる。

だから農地の価値は消えません。

むしろ上がる可能性があります。


AI時代、農家は「食料会社の社長」になる

今、農家という言葉から、

長靴を履いて、

朝早く起きて、

泥だらけになって仕事をする人、

というイメージを持つ人もいるでしょう。

しかし未来の農家は全く違うはずです。

AIが天候を予測する。

AIが最適な植え付け時期を判断する。

ドローンが畑を監視する。

自動運転トラクターが動く。

ロボットが収穫する。

AIが肥料、水、農薬の量を最適化する。

人間は巨大な農業システムを管理する。

つまり未来の農家は、

「自分で畑を耕す人」

ではなく、

食料生産システムを所有する人

になります。

これはかなり意味が違います。


AIが農家を不要にするのではない

ここで、

「でも農業も全部AIとロボットがやるなら、農家も必要なくなるのでは?」

と思うかもしれません。

違います。

作業員としての農家は減るかもしれません。

しかし、

農場の所有者の価値は上がる。

例えば現在でも巨大企業の社長が自分で工場の機械を操作しているわけではありません。

工場を所有し、資本を所有し、生産システムを所有している。

同じことです。

AIとロボットが農作業をするようになればなるほど、

農業は「労働」から「資産ビジネス」になります。

だから農地と農業設備を持つ人が強くなる。


AI社会では「人間の仕事」が商品にならない

現在、多くの人は自分の時間を売っています。

1時間働いていくら。

1カ月働いて給料はいくら。

これが今の経済です。

しかしAIが人間より速く、安く、正確に仕事をするようになれば、

人間の1時間の価値は下がります。

会社から見れば、

月5,000ポンドの社員を雇うより、

月数百ポンドのAIを使った方がいい、

という仕事が大量に出てくるでしょう。

そうなったとき、

人間は「労働力」を売るだけでは豊かになれない。

代わりに価値を持つのが、

土地、

エネルギー、

水、

食料、

住宅、

資源、

といった物理的な資産です。

特に食料は、絶対に必要です。


金より強いのが食料になる可能性

極端な話をしましょう。

銀行口座に1億円持っている人と、

大量の食料を継続して生産できる農場を持つ人。

平和な現在なら、1億円を持っている人の方が金持ちに見えます。

しかし世界的な食料不足が起きればどうでしょう。

お金は食べられません。

株も食べられません。

仮想通貨も食べられません。

AIも食べられません。

しかしジャガイモは食べられます。

小麦はパンになります。

牛乳は飲めます。

だから最終的に人間社会の価値は、

「人間が生きるために何が必要か」

というところへ戻っていきます。


英国では特に農業の価値が上がるかもしれない

英国は島国です。

現在でも多くの食料を海外から輸入しています。

グローバル化された現在は、それでも大きな問題にはなりません。

しかし未来に、

戦争、

貿易摩擦、

異常気象、

エネルギー問題、

物流混乱、

国家間の対立、

が深刻化したらどうなるでしょうか。

英国国内で食料を作れる能力そのものが、国家安全保障になります。

つまり農業は単なるビジネスではなくなる。

国を支えるインフラ

になります。

発電所と同じです。

水道と同じです。

農場も、生きるために必要なインフラになる。

その資産を持っている人が弱いわけがありません。


スーパーマーケットより農家の方が強くなる?

今は農家よりスーパーマーケットの方が圧倒的に強く見えます。

Tesco、Sainsbury’s、Waitroseなど巨大な小売企業があり、農家はそこへ商品を卸しています。

しかし、本当の供給源は誰でしょうか。

農家です。

もし食料供給が十分にあるなら、小売店側に価格交渉力があります。

しかし食料そのものが足りなくなれば、力関係は逆転します。

100人が欲しいのに、50人分しかない。

この瞬間、価格決定力は供給側に移ります。

AI時代に世界人口、気候、土地、水資源の問題が重なれば、

「食料を持っている側が強い」

という極めて原始的な経済に戻る可能性があります。


都市の価値が下がり、農村の価値が上がる可能性

これまで人は仕事を求めて都市へ集まりました。

ロンドン。

ニューヨーク。

東京。

金融、広告、法律、IT、メディア。

高収入の仕事が都市に集中していたからです。

しかしAIによってその仕事そのものが減ったらどうなるでしょう。

毎日ロンドン中心部へ通う理由も弱くなります。

一方で、

土地、

エネルギー、

食料、

水、

を持つ地方の価値が上がる。

これは今までとは逆の流れです。

今は、

「田舎の土地よりロンドンのマンション」

と言われます。

未来には、

「ロンドンのマンションより農場」

になる可能性すらあります。


「農家になる」のではなく「農業資産を持つ」

ここは重要です。

これを読んで、

「では明日から農家になればいい」

という話ではありません。

未来に強いのは、

農業技術、

農地、

水、

農業設備、

物流、

保管設備、

エネルギー、

を組み合わせた生産システムを持つ人です。

つまり、

21世紀型農業経営者

です。

一昔前の「農家」という言葉とは、かなりイメージが違います。


AIが進歩すればするほど、逆に「リアル」が高くなる

これは農業だけではありません。

AI時代の大きな特徴は、

デジタルなものが安くなり、

リアルなものが高くなる、

という逆転だと思っています。

文章はAIが作る。

画像もAIが作る。

音楽もAIが作る。

プログラムもAIが作る。

しかし、

土地は作れない。

海は作れない。

水は作れない。

食料は画面から出てこない。

人間の身体もデジタルにはならない。

AIが何でもできるようになればなるほど、

AIではコピーできないものの価値が上がる。

その代表が農業なのです。


未来の大金持ちはスーツを着ていないかもしれない

これまで金持ちといえば、

投資銀行家、

ファンドマネージャー、

IT企業の創業者、

不動産王、

というイメージでした。

しかしAIが知識労働の価格を破壊すれば、この構造も変わります。

未来の資産家は、

何千ヘクタールもの農地を持ち、

AI農業システムを運営し、

自動収穫機を所有し、

巨大な食料保存施設を持ち、

エネルギーまで自前で生産しているかもしれません。

毎日トラクターを運転する必要すらない。

スマートフォン一台で農場全体を管理する。

そして世界中の人間が、その人たちが作る食料を必要とする。

強いに決まっています。


最後に――AIが支配するほど農家は強くなる

AIが世界を支配する。

この言葉を聞くと、

人間が機械の奴隷になるような未来を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、もっと現実的に考えるべきです。

AIが大量の仕事を代替する。

知識の値段が下がる。

人間の労働価値が下がる。

デジタル商品はほぼ無限に作れるようになる。

すると逆に、

増やせないもの、

コピーできないもの、

生きるために必要なもの、

の価値が上がる。

その頂点にあるのが食料です。

そして食料を作るには土地が必要です。

だから未来は非常に単純です。

AIが世界を支配した後、大金持ちになるのは農家です。

AIがどれだけ賢くなっても、

人間が食事をやめない限り、

この構造だけは変わりません。

未来の勝者は、最も賢いAIを持っている人ではないかもしれません。

最も多くの人間を食べさせられる人なのです。

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