イギリスあるある:暑くても文句、寒くても文句。結局イギリス人が好きな天気は「曇りのち晴れ」

イギリスに住んでいると、あることに気づきます。

イギリス人は、天気の話が大好きです。
そして、だいたい文句を言っています。

暑ければ暑いで文句を言う。
寒ければ寒いで文句を言う。
雨が降れば当然文句を言う。
風が強ければまた文句を言う。
晴れすぎても文句を言う。

では、結局イギリス人はどんな天気が好きなのか。

答えはおそらく、曇りのち晴れです。

暑すぎず、寒すぎず、雨も降らず、でも少し太陽が出る。
空は完全な快晴ではなく、ほどよく雲がある。
日差しはあるけれど、汗をかくほどではない。
上着を着ても暑すぎず、脱いでも寒すぎない。

つまり、イギリス人が本当に好きなのは、極端ではない天気なのです。


暑いと「too hot」と言う

イギリスでは、少し気温が上がるとすぐに聞こえてくる言葉があります。

“It’s too hot.”

日本人からすると、「いや、まだ25度くらいだけど」と思うこともあります。

日本の夏を知っている人からすれば、イギリスの暑さはそこまでではありません。湿度も日本ほどではなく、朝晩は涼しいことも多いです。

しかし、イギリス人にとって25度を超える日は、すでにかなり暑い日です。
30度を超えると、ほぼ緊急事態です。

電車は暑い。
地下鉄は暑い。
家にはエアコンがない。
オフィスも場所によっては暑い。
日差しだけは妙に強い。
なのに窓を開けると虫が入る。

イギリスの建物は、基本的に暑さに弱いです。寒さにはある程度対応していても、夏の暑さにはあまり備えていません。

だから、少し暑くなるだけでイギリス人は一気に弱ります。

「Lovely weather!」と言っていたはずなのに、数時間後には「It’s unbearable」と言っている。
これがイギリスの夏です。


寒いと当然「too cold」と言う

では、暑いのが嫌なら寒い方が好きなのか。

もちろん、そんなことはありません。

寒くなれば、今度はこう言います。

“It’s freezing.”
“It’s absolutely Baltic.”
“I hate this weather.”

イギリスの冬は、日本の一部地域ほど極端に寒いわけではありません。雪もロンドンではそこまで多くありません。

しかし、イギリスの寒さには独特の嫌さがあります。

空が暗い。
朝も暗い。
夕方もすぐ暗い。
雨が混じる。
風が冷たい。
道路は濡れている。
家の中まで何となく冷える。

気温だけで見ると大したことがなくても、湿った寒さと暗さがじわじわ効いてきます。

そして冬になると、イギリス人は夏を恋しがります。

「早く暖かくならないかな」
「もうこの暗さに耐えられない」
「太陽を見ていない気がする」

しかし、いざ夏が来ると、今度は暑いと文句を言います。


雨には慣れているが、好きではない

イギリスといえば雨のイメージがあります。

実際、イギリスでは突然雨が降ることも多く、天気予報を見てもあまり信用できないことがあります。朝は晴れていたのに、昼には雨。午後には晴れて、夕方にはまた雨。

この変化の激しさが、イギリスらしい天気です。

ただし、イギリス人が雨を好きなわけではありません。
慣れているだけです。

雨が降れば、

「Typical British weather.」
「What a miserable day.」
「It’s been raining all day.」

と文句を言います。

傘を持たずに濡れて歩く人も多いですが、それは雨が好きだからではなく、いちいち傘を差すのが面倒だからです。

小雨なら無視。
霧雨なら無視。
少し濡れるくらいなら無視。

でも、文句は言う。

この矛盾がイギリスらしいところです。


晴れすぎても落ち着かない

日本人からすると、イギリスで晴れた日は貴重です。

青空が広がり、太陽が出て、公園には人があふれ、パブの外席は満席。
「今日は最高じゃないか」と思います。

しかし、晴れが続くと、イギリス人はまた少し不安になります。

「芝生が枯れる」
「暑すぎる」
「水不足になる」
「日焼けする」
「寝苦しい」
「こんな天気はイギリスらしくない」

最初の2日くらいは喜びます。
3日目くらいから文句が出始めます。
1週間続くと、もう「いつ雨が降るんだ」と言い始めます。

イギリス人にとって、晴れは好きです。
でも、晴れすぎると困るのです。

つまり、太陽は欲しい。
しかし、強すぎる太陽はいらない。
暑すぎる青空もいらない。

なんとも注文が多いのです。


イギリス人にとって理想は「ちょうどいい天気」

結局、イギリス人が一番落ち着くのは、ほどよい天気です。

少し雲がある。
でも雨は降っていない。
時々太陽が出る。
気温は15〜22度くらい。
風は少しあるけれど強すぎない。
上着を持っていれば安心。
でも厚着するほどではない。

このくらいの天気になると、イギリス人はかなり満足します。

「It’s quite nice today.」
「Not too bad, is it?」
「Lovely when the sun comes out.」

この控えめな褒め方が、実は最高評価です。

イギリス人は、「完璧な快晴」よりも、「まあまあ良い天気」が好きなのかもしれません。

なぜなら、完璧な天気は逆に落ち着かないからです。


「曇りのち晴れ」が一番イギリスらしい

イギリスの理想の天気を一言で言うなら、やはり 曇りのち晴れ です。

朝は少し曇っている。
でも雨は降っていない。
昼頃に雲の間から太陽が出る。
午後は少し暖かい。
夕方にはまた少し涼しくなる。

これが一番イギリス人の生活に合っています。

暑すぎない。
寒すぎない。
眩しすぎない。
雨で濡れない。
でも太陽も少し楽しめる。

つまり、文句を言う材料が一番少ない天気です。

イギリス人が本当に求めているのは、天国のような快晴ではありません。
「文句を言うほどではない天気」なのです。


なぜイギリス人は天気に文句を言うのか

そもそも、なぜイギリス人はここまで天気に文句を言うのでしょうか。

一つは、天気が本当に変わりやすいからです。

朝の服装が午後には合わない。
洗濯物を外に干せない。
予定が立てにくい。
ピクニックもバーベキューも雨で台無しになる。
交通機関も天気の影響を受ける。

イギリスの天気は、生活全体に地味に影響します。

もう一つは、天気の話が安全な会話だからです。

政治の話は危ない。
宗教の話も避けたい。
お金の話もしにくい。
家族の話も人による。
でも天気なら誰でも話せる。

だからイギリス人は、会話の入口として天気を使います。

文句を言っているように見えて、実はコミュニケーションをしているのです。

「暑いですね」
「寒いですね」
「雨ばかりですね」
「今日は少しマシですね」

この小さな会話で、人との距離を調整しています。


文句を言うこと自体が文化になっている

イギリス人にとって、天気への文句はただの不満ではありません。
ある意味、文化です。

暑いと文句。
寒いと文句。
雨だと文句。
風が強いと文句。
晴れすぎても文句。

しかし、その文句にはどこかユーモアがあります。

本気で怒っているというより、みんなで同じ不便を共有している感じです。

「この国の天気、本当にひどいよね」
「でも、それがイギリスだよね」

そう言いながら、またいつもの生活に戻っていく。

イギリス人は天気を愛しているわけではありません。
でも、天気について文句を言うことは、かなり愛しているように見えます。


日本人から見ると面倒くさいが、慣れると便利

日本人から見ると、イギリス人の天気への反応は少し面倒です。

晴れたら喜べばいい。
暑ければ日陰に行けばいい。
寒ければ厚着すればいい。
雨なら傘を差せばいい。

そう思うかもしれません。

しかし、イギリスで暮らしていると、だんだん自分も同じようになります。

少し暑いと「今日は暑すぎる」。
少し寒いと「寒すぎる」。
雨が続くと「もう嫌だ」。
晴れると「やっと太陽が出た」。
でも晴れが続くと「ちょっと暑すぎる」。

気づけば、自分も天気に文句を言っています。

そして、それが会話の始まりになります。

スーパーのレジで。
職場のエレベーターで。
近所の人とすれ違った時に。
業者が修理に来た時に。

「Bit cold today, isn’t it?」
「Lovely when the sun’s out.」
「Too hot for me.」

これだけで、少し場が和みます。


イギリス人の本音は「極端な天気が苦手」

結局のところ、イギリス人は極端な天気が苦手なのです。

日本のような猛暑は耐えられない。
北欧のような厳しい寒さも嫌。
南欧のような強い日差しも疲れる。
長雨も嫌。
強風も嫌。

でも、少し雲があって、少し太陽が出て、少し涼しくて、少し暖かい。
そんな中途半端な天気には妙に安心します。

これはイギリス人の性格にも似ているかもしれません。

極端を嫌う。
大げさを避ける。
ほどほどを好む。
完璧よりも「not too bad」を評価する。

天気に対する好みも、かなりイギリス的なのです。


「Not too bad」が最高の天気評価

イギリス人が天気について、

“Not too bad today.”

と言ったら、それはかなり良い天気です。

直訳すると「今日は悪すぎない」ですが、実際には「まあまあ良い」「過ごしやすい」「悪くない」という意味です。

イギリスでは、天気を褒める時ですら控えめです。

「最高!」
「完璧!」
「素晴らしい!」

よりも、

「Not too bad.」
「Quite nice.」
「Could be worse.」

このくらいが落ち着くのです。

つまり、イギリス人が好きな天気とは、「最高の天気」ではなく、「悪くない天気」です。


まとめ:イギリス人が求めているのは、文句を言わずに済む天気

イギリス人は暑くても文句を言います。
寒くても文句を言います。
雨でも文句を言います。
晴れすぎても文句を言います。

では、何がいいのか。

答えは、曇りのち晴れです。

暑すぎない。
寒すぎない。
雨が降らない。
でも太陽は少し出る。
風は強すぎない。
服装に困りすぎない。
外に出ても疲れない。

そんな「ちょうどいい天気」が、イギリス人にとって一番安心できる天気です。

結局、イギリス人が本当に好きなのは、極端な快晴でも、真夏日でも、雪景色でもありません。

文句を言う理由が少ない天気。
それが、イギリス人にとっての理想なのです。

そして、それでもきっと彼らは言います。

「もう少し太陽が出れば完璧なんだけどね。」

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