コンゴ民主共和国でエボラ出血熱の流行対応に当たっていた英国籍の医療従事者が、エボラの検査で陽性となった。英国政府は11月4日に陽性を確認し、英国の一般市民へのリスクは引き続き「低い」と説明している。ロイター通信は専門治療のため英国への医療搬送が進められていると報じた。11月4日時点で確認できた公表情報では、英国への到着や治療開始は確認されておらず、この患者から別の人にうつったという報告もない。ロイター通信・英国健康安全保障庁(UKHSA)
誰かにうつしている可能性はあるのか
発症後の患者の血液や体液に触れた人がいれば、感染した可能性はある。 世界保健機関(WHO)によると、エボラは発症前には人にうつらない。主な感染経路は、発症した患者の血液や嘔吐物、便などが、傷のある皮膚や目・口などの粘膜に入ることだ。体液が付いた衣類や寝具から感染することもある。患者を防護具なしで介抱したり、嘔吐物を片付けたりした人は、感染の可能性を評価する対象になる。WHOのエボラ解説・UKHSAの接触者追跡指針
エボラは空気感染しない。空港ですれ違ったり、離れた場所で同じ空間にいたりしただけで感染するとは考えられていない。一方、仮に発症後の患者が一般の旅客機に乗った場合、UKHSAの指針では、すぐ隣に座った人や、患者本人や体液に直接触れた乗客・乗務員などが追跡対象になる。今回ロイターが報じているのは医療搬送で、英国到着後は専用の救急車で感染症の専門施設へ移す計画だ。UKHSAの感染経路解説・UKHSAの接触者追跡指針・ロイター通信
二次感染を調べるには、発症時期と接触の内容が重要
今回の患者がいつ発症し、その後、誰とどのような接触があったかは、公表情報からは分からない。エボラの潜伏期間は2〜21日。UKHSAは接触の内容に応じてリスクを分類し、対象者には最後に感染の可能性がある接触をしてから21日間、発熱などの症状が出ないか確認するよう求める。専門施設での隔離と医療スタッフの防護は、搬送後の感染を防ぐための措置だ。WHOのエボラ解説・UKHSAの接触者追跡指針・UKHSAの英国リスク解説
同じ流行では、実際に二次感染が起きた例もある。WHOによると、ケニアでは10月20日までに、国外で感染した最初の患者に関連して、家族4人と医療・ケア従事者4人の感染が確認された。この時点で、その集団の外に感染が広がった証拠はなかった。患者の身近で世話をした人と、一般市民全体とでは、感染リスクの評価が異なることが分かる。WHOの流行報告(10月23日)
イギリスで症状が出たら
流行地域への渡航歴や患者との接触があり、発熱、強い倦怠感、頭痛、嘔吐、下痢などが出た場合は、受診先へ直接向かう前に電話で相談する。イングランドではNHS 111に電話し、渡航先や接触の経緯を伝える。保健当局から個別に連絡を受けている場合は、指定された連絡先の指示に従う。NHSの受診案内・UKHSAの接触者向け案内










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