「土曜日、友達のパーティーに行っていい?」
イギリスで子どもにこう聞かれたら、まず知りたいのは、どんな集まりなのかだ。午後に友達の家でピザを食べる誕生日会も、夜に音楽をかけて友達が集まる会も、学校の卒業を祝うダンスパーティーも、英語ではすべて party と呼べる。日本語で「パーティー」と聞くと特別な会場やお酒を想像するかもしれないが、イギリスでは「友達の家に何人か集まる」という意味でも使われる。
何歳から行く? パーティーの種類で答えが変わる
誕生日会なら、小学生の頃から参加する。10代前半でも、友達の家で映画を見たり、ゲームをしたり、泊まりがけで集まる sleepover に誘われたりする。友達同士で開く夜の集まりを想像しているなら、15〜17歳ごろは、そうした誘いが出てきても不思議ではない時期だ。これは初参加の平均年齢ではなく、学校行事や飲酒調査から見た目安で、参加の時期は友達グループや家庭によって違う。
イングランドでは、15〜16歳の Year 11 でGCSEの試験を終えた後、学校が prom を開くことがある。正装して写真を撮り、音楽やダンスを楽しむ行事だ。17〜18歳の Year 13 にも、シックスフォームの修了を祝う行事がある。学校が主催する prom の後に、生徒たちが別に企画する after-party が開かれることもある。学校の案内に終了時刻が書いてあっても、本人が「そのあとも行く」と言っているなら、会場も主催者も別かもしれない。
British Councilのプロム解説・イングランドの学校によるプロムの案内例
ハウスパーティーでは何をする?
House party は、その名のとおり誰かの家で開くパーティーだ。リビングで音楽を流し、ピザやスナックを食べながら話す。庭に出て過ごすこともある。親が家にいて声をかけられる集まりもあれば、家の人が留守の間に開かれる会もある。同じ「友達の家のパーティー」でも、招待された顔見知りだけで集まるのか、友達の友達まで来るのかで雰囲気は変わる。
招待メッセージに a few friends round とあれば「友達を何人か家に呼ぶ」という意味だ。BYOB は bring your own booze などの略で、パーティーの文脈では「お酒は各自持参」という意味で使われる。子どもが招待された会でこの表記を見かけたら、誰が主催し、飲み物をどう扱うのか確認する手がかりになる。
Drinkawareの保護者向けガイド
実際、10代のパーティーにお酒は出る?
お酒が出る集まりはある。イングランドの中等学校の生徒を対象にしたNHS Englandの2023年調査では、お酒を一杯分飲んだ経験があると答えた割合は、**11歳で15%、15歳で62%**だった。一方、調査前の1週間に飲んだと答えたのは、11〜12歳で2%、15歳で16%。飲んだことがあるという数字には、家で家族と飲んだ経験も含まれ得る。
NHS Englandの飲酒調査
年に数回以上飲むと答えた生徒に限ると、普段お酒を飲む場所として「友達とのパーティー」を挙げたのは、11〜12歳で14%、15歳で51%だった。年齢が上がるにつれて、飲酒する生徒にとってパーティーがその場になりやすいことがうかがえる。51%の分母は、年に数回以上飲む15歳の生徒だ。この調査から、15歳全体のパーティー参加率や、初参加の年齢は分からない。
NHS Englandの飲酒場所の調査
イギリスでは18歳未満でも飲める?
イギリスで自分でお酒を買えるのは18歳から。ただし、購入と飲酒ではルールが異なり、飲む場所や地域によっても扱いが変わる。
| 場所・地域 | 18歳未満のお酒の扱い |
|---|---|
| イングランド・ウェールズのパブやレストラン | 16〜17歳は、18歳以上の人と一緒にテーブルで食事をする場合、ビール・ワイン・サイダーを飲める例外がある。本人による購入は禁止。 |
| イングランド・ウェールズの個人宅 | 店での購入と、個人宅で飲むことには別のルールがある。個人宅での飲酒に一律18歳の制限はなく、5歳未満の子どもに酒を与えることは原則禁止。 |
| スコットランド | 16〜17歳が許可を受けた店で食事とともにビール・ワイン・サイダーなどを飲める例外がある。店への入場条件も確認したい。 |
| 北アイルランド | 18歳未満の飲酒は原則として個人宅に限られる。14歳未満は個人宅でも医療目的に限られる。 |
イングランド・ウェールズの食事の例外でいう cider は、リンゴを発酵させたアルコール入りのシードル。16〜17歳が友達だけでパブに行き、食事なしでお酒を注文できるという意味ではない。また、大人が18歳未満の本人に頼まれて店で酒を代理購入することは原則違法だ。
GOV.UKの年齢ルール・イングランド・ウェールズの酒類販売法・スコットランドの酒類販売法・北アイルランド政府の案内
健康面では、イングランドの公衆衛生指針は18歳までは飲まないことを最も健康的な選択としている。飲む場合でも15歳になるまでは控え、15〜17歳は保護者の指導や大人の見守りがある場で、頻度を抑えるよう求めている。
イングランドの公衆衛生指針
「行っていい?」と聞かれたら、まず何を確認する?
話の入り口は「誰の家?」「親は家にいる?」「お酒は出る?」「帰りはどうする?」の4つで十分だ。学校主催のプロムと、その後に別の家で開かれる集まりなら、帰りの迎えも別に考える必要がある。年上の友達が来る会なら、主催者や保護者が飲酒についてどう決めているかも聞いておきたい。
「予定が変わったらメッセージして。帰りたくなったら迎えに行くよ」と伝えておけば、友達に合わせてその場に残るしかない、という状況を減らせる。「みんな行くよ」と言われたときも、まずは「どんなパーティー?」と聞くところから始められる。










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