
最近、SNSや海外メディアなどで「肉だけ食べてるのに、なんで痩せてる人が多いの?」という声をよく目にします。特にイギリスでは「Carnivore Diet(カーニボア・ダイエット)」と呼ばれる、“ゼロ・カーボ”、“肉オンリー”の食生活を送る人たちが少なくありません。
実際、日本人には少し信じがたいですが、イギリスにはその信奉者が一定数おり、彼らの肉体は決して「ぽっちゃり体型」には見えないケースが多い…。日本の常識からすると驚きですよね。
そこでこの記事では、彼らの食生活と体型がどう結びついているのか?その真相を徹底解析していきます。
1. カーニボア・ダイエットとは?
カーニボア・ダイエット(Carnivore Diet)は、動物性食品のみを摂取し、植物性食品・炭水化物・食物繊維などを一切除外する食生活です。肉、魚、卵、チーズなどが主です。一部では牛肉のみ「ライオン食」と呼ばれる極端なバリエーションも存在します 。
このダイエットは「ゼロ・カーボ」かつ「高脂質・高タンパク」なケトジェニックの極端な形であり、標準的な“5 A Day(1日に少なくとも5種の果物・野菜)”的なガイドラインには対極をなします 。
2. イギリスで流行する背景
2-1. 減量・健康改善のニーズ
多くのフォロワーが、減量や血糖コントロールを目的にこの食事法を始めています。例えば、糖尿病治療薬やインスリンを中止できた人もおり、実際にBMIが下がったという報告が多数あります 。
2-2. 食のミニマリズム × ミレニアル思考
「食はシンプルに」「原初の食は肉だった」といった思想も根強く、過剰な食品添加物や農薬、炭水化物への疑問から始まるケースも散見されます 。
またSNS発信する“肉インフルエンサー”も登場し、「肌がキレイになった」「脳が冴えた」「体臭が変わった」など、さまざまな好転報告が目立っています 。
3. 食べるだけでスリム?その理由とは
3-1. 食事量が自然に減る
肉&脂肪は高い満腹感(サチュエーション)をもたらし、食事の回数や量が減る傾向があります 。結果、総カロリー摂取が減り、体重が落ちるのです。
3-2. ケトーシスによる脂肪燃焼
炭水化物をほぼゼロにすることでケトーシス状態になり、脂肪がエネルギー源として使われやすくなります。これも短期的には体重減少効果が高い理由のひとつです 。
3-3. 血糖コントロールの改善
炭水化物を摂らないことで血糖の急激な上下動が減り、インスリン抵抗性の改善につながることが報告されています 。これにより、肥満や2型糖尿病のリスクが軽減される面もあります。
4. なぜ“太りにくい”のか?
4-1. カロリー制限と自然減食
満腹感のおかげで無意識にカロリーを減らしやすく、結果的に体重が落ちやすい。
4-2. 栄養バランスの偏りでも痩せる
炭水化物を摂らないため、血中グルコース・インスリンの乱高下がなく、脂肪蓄積のシグナルも減少。
4-3. 糖質依存からの断食
糖質依存状態からの脱却により、脳のカロリー要求が安定し、過剰な食欲が抑制されやすい。
5. ただし…長期的リスクも無視できない
5-1. 栄養素欠乏の恐れ
植物性食品由来のビタミンC、食物繊維、ポリフェノールなどが不足しやすく、便秘や免疫・抗酸化機能の低下リスクがあります 。
5-2. 心血管・腎臓への負担
飽和脂肪やコレステロールの過剰摂取によってLDL上昇のリスクがあり、腎臓機能への影響も懸念されています 。
5-3. 持続可能性の課題
赤肉中心の食生活は環境負荷が高く、長期継続は現実的に難しいという声も多いです 。
6. イギリスで太っていない理由は?
A. 偏食だが、自然な体調管理
極端にカロリー制限しなくても、満腹感ゆえに「自然と食べ過ぎない」から痩せる。また、血糖が安定しやすいため、強烈なリバウンドも起きにくい。
B. 「短期集中」が多い
多くの人は数か月にとどまり、必要な体重減少後にケトや低炭水化物系の食生活に移行。長期の於ける心血管リスクを恐れ短期集中を好む傾向があります 。
C. 運動習慣をセットで行う人も
減量を目的に取り組む人たちは、筋トレや軽い運動を併せて行い、肉による筋肉量維持の効果も期待しているようです。
7. ユーザーの声イベント
- SNSインフルエンサーが次々登場
特に英国発の発信者たちが、「肌ツルツルになった」「集中力が上がった」「ニキビ・皮膚トラブルが改善した」など爆発的に拡散 。 - 体験談に共感が広がる
例えば「5,000 kcal/日食べても痩せた」「腸の調子が良くなった」という報告もあり、反響はSNS世代を中心に広がっています 。
8. 専門家の目線:メリットとデメリット
メリット
- 短期的には減量・血糖改善効果あり(特に糖尿病患者)
- 高タンパク&高脂質は満腹感が優れる
デメリット
- 食物繊維・微量栄養素が不足しがち
- LDL・腎機能などに長期ストレス
- 心血管・がんリスクの増加可能性
9. 肉オンリーvsバランス食の結論
観点 | カーニボア | 標準バランス食(地中海式など) |
---|---|---|
短期減量効果 | ◎ 高い | ◯ 適度に減量可能 |
血糖コントロール | ◯ 良好 | ◎ 安定 |
ミクロ栄養素 | △ 不足しやすい | ◎ 十分 |
長期安全性 | △ 不明・リスクあり | ◎ 科学的エビデンスあり |
継続性 | △ ストイックで難しい | ◎ 習慣化しやすい |
10. まとめ:痩せてる理由は、「自然なカロリー制限」と「短期集中」
イギリスで肉オンリーで痩せて見える人たちが多いのは、「満腹感による食欲抑制」「ケトーシス」「血糖の安定化」によって自然とカロリーを制限できているから。多くは数か月でダイエットを終え、その後は低炭水化物など柔軟な食生活に移行しています。
ただし、長期視点では栄養バランスの偏りや心血管リスクの懸念があるため、持続可能なバランス食との比較検討が必要です。
最後に:こんな人に向いている?
- 短期減量・血糖改善を狙う人 → 一時的な試みとしては効果あり
- 長期的健康維持を目指す人 → 地中海式や柔軟な低炭水化物食のほうが安心
どちらを選ぶにせよ、医師や栄養士と相談しながら、自分のライフスタイル・体調・目的に合った道を選ぶことが大切ですね。
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