英国の不動産売買価格が下がり始めた。といっても数年前から不動産価格は過熱気味と言われていたので、上がったものは自然の摂理で下がるときがくるのは誰にも止めることはできません。問題は価格が下がる原因とどのくらい下がるかということです。不動産価格の下落には国内の問題と国外の問題と2つあります。今回の下落は、双方が原因です。 不動産価格下落の内的要因 内的要因は、皆さんもご存じの住宅ローンの値上がりでしょう。英国の中央銀行が2021年の12月から公定歩合をなんと13回にわたり引き上げてきました。英国は2008年のリーマンショック以降、金利の引き下げを行い、2009~2020年の3月まで金利1%以下という状況でした。金利の引き下げは、もちろん住宅ローンに反映し、人々の不動産購入意欲を煽る結果となり、多くの人々がマイホームや投資用物件を買い、不動産価格は右肩上がりに上昇しました。英国で物件を購入する際、住宅ローンを固定金利にするか、変動金利にするか選ぶことができます。固定金利の場合、2年、3年、4年、5年など、個人によって固定される期間が違ってきます。通常期間が短いと金利が高くなり、期間が長くなると金利が低くなります。ただ、この固定金利の期間が過ぎると住宅ローンを組みなおす必要があります。もし、5年固定ローンを組んだ人が今年5年の期間が終了する場合、1~2%の金利だったのが、5~6%という金利で住宅ローンを組むという状況になります。この金利の差は月々の返済にどのぐらいしてくるのかといいますと、個人によって異なってきますが、平均約500~600ポンドと言われています。500~600ポンド月の出費が増えるということは、一般家庭にとって大きな痛手となることは言うまでもありません。また、住宅ローンの金利が上がったことにより、住宅ローンの審査が通らないひとがでてきます。住宅ローンの返済額は、個人の収入をもとに計算されますが、返済額が500~600ポンド上がることによって現在の収入では返済が難しいですよとなってしまうのです。住宅ローンの値上がりが購入者の減少させ、需要の減少で、不動産価格が下がり始めたのです。 不動産価格下落の外的要因 外的要因は。ロシア資金の凍結です。英国はロンドンだけではなく、全国的にロシア人の投資先として多額の資金が流れ込んでいました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻により、英国政府はロシアから資金の流れを完全にストップしてしまいました。過去20年間は、ロシア、中国資金が英国の不動産価格を下支えしたと言っても過言ではないぐらい、資金は膨大なものです。そのロシア資金の流動がなくなってしまったのです。中国資金は、いまだに流動していますが、自国の経済が悪化し始めている影響もあり、前ほど膨大な資金は動いていないという噂もちらほら耳にするようになりました。 物件価格の下落はいつまで続くのか? 内的要因の住宅ローンに関しては、国内のインフレ率が下がり次第、固定歩合も下がり、住宅ローンの金利もさがるので、不動産市場にもひとが戻ってくるでしょう。英国人の基本的な考え方として、物件は賃貸より購入というのが根付いているので、今後も物件を購入する人の割合は減ることはないと思います。問題は海外の資金が今後どのくらい戻ってくるかということです。恐らくロシアからの資金は戦争が終わってもしばらくの間は戻ってくることはないでしょう。今回のロシア資金の凍結が、多くのロシア投資家に金銭的ダメージを与えたのは間違いありません。また、いつどこでプーチンが戦争を起こすのかわからない状況では、ロシア投資家はしばらく静観といったところではないでしょうか。
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ロンドンの家賃が17%上昇した理由
ロンドンの賃貸物件の家賃ってとにかく高いというのが7年前はじめて不動産会社に勤めたときの感想です。どのぐらい高いかといいますと、2LDKのマンションで、ロンドンでは2ベッドルームフラットって言うんですが、ロンドン中心部で3000ポンドぐらい。日本円で50万円といったとこでしょうか。50万円って言えば東京でけっこういいところ住めますよよって話です。7年前でそんな高かったロンドンの家賃がなんと2022年の9月に17%上昇すると言ったありえないことが起きてしまったのです。要因はいろいろ言われていますが、いちばんの要因は賃貸物件の数が減少して、賃貸物件に住みたいと思うひとが増加したことです。価格が決まるのは、需要と供給のバランスですから、重要が増す、供給が減る、価格は上がるしかないじゃないですか。 なぜ、需要と供給のバランスが崩れてしまったか? 物件の数が減少した理由 まず、賃貸物件の件数が減少した理由についてですが、多くのランドロード(英国では家主をランドロードと呼びます。)が物件を売ってしまったからです。では、なぜ、売ってしまったのかと言いますと、投資としての魅力がなくなってしまったからです。英国の中央銀行であるイングランド銀行が2021年の末から段階的に利上げを行い、ターニングポイントと言われていた0.75%を2022年の5月に超えてきたことで、今後も利上げを続けるという見方が広がり、多くの家主は売りに出すことを決断したと言われています。確かに不動産投資の収益は年率3.2~3.5%ともともとそんなオイシイ投資案件ではなかったところに利上げとなり、経費、税金等を差し引くと手元にそんな残らないじゃ、売ってしまいますよね。さらに、ウクライナ戦争でロシアに経済制裁をし始めたため、近い将来ロシアの資金がロンドンから撤退するのではないかという不安を多くの投資家の頭をよぎったのはあるかと思います。相当な額のロシア資金がロンドンの不動産に投資されており、ある意味ロシア資金がロンドン不動産価格を下支えしているといってもいいぐらいでしょう。 需要が増加した理由 賃貸物件への需要が増加した理由ですが、2020~2021年にコロナパンデミック中にロンドン市内から郊外への移住者が急増しました。さらに、大学がオンライン授業になったため、英国内に住むひとは地方にいながら大学の講義を受けることができようになり、ロンドン市内に住む必要がなくなり、ロンドンから学生がいなくなりました。しかし、2021年7月に政府のコロナ対策が終了し、人々が徐々にロンドン市内に戻ってきました。2021年内は、まだ、人々が疑心暗鬼でしたが、2022年に入り、人々の間にもうコロナによる規制はないという安心感が広がり、ロンドン市内にどんどん人が戻ってきました。ということで賃貸物件に対する需要が増加したのです。 今後賃貸物件の数は増え、前のように簡単に物件が見つかるのか? さて、これから2023年にロンドン市内の賃貸物件の数はどうなっていくのでしょうか。ロンドン市内に賃貸物件が増える要因としては、まず投資案件としての魅力を取り戻せるかがカギとなってきます。ロンドンといえば、観光もさることながら、ビジネスの街として今後はもっと栄えていくことになります。2022年の1月にはグーグルがロンドンの中心部のオフィスビルを730ミリオンポンドで購入しましたし、メタ(Facebook)もキングス・クロスに大きなオフィスがあり約4000人が働いていますし、その他アップル社、アマゾン、ブルームバーグなど大手の会社が軒並みロンドンにオフィスを構えています。大企業が街に来ると雇用が増え、街も洗練されどんどんオシャレになっていき、更に人がどんどん集まるといった感じで景気も良くなっていきます。それに伴い世界中の投資家からもっと注目されるようになり、賃貸物件の件数も増えていくことになるでしょう。ただ、ウクライナとロシアの問題が解決すればの話ですが。
ロンドンの賃貸物件市場に異常な現象がおきている
コロナ禍が落ち着きを見せてきたロンドンではありますが、賃貸物件市場は異常な現象が起きています。何が異常かといいますと物件数です。通常は1月から春先にかけは増加傾向で、夏場には最多となります。ただ今年2022年に関しては物件数が激減しています。 なぜ、賃貸物件数が減ったのか? 投資対象としての魅力がなくなった 1つに金利の引き上げを見越して投資家が物件を手放しているというのもあると思います。Bank of England(イングランド銀行)が今年にはいり、既に2回の金利の引き上げを実施しました。年初に0.25%だった金利ですが、今は1.25%となっており、年内には2%まで上がると言われています。中央銀行の金利が引き上げで個人の住宅ローンの金利も必然と上がり、不動産投資への意欲が落ち、投資手として物件を買うひとが目減りしました。今までは安い金利でローンを組んで物件を購入、維持することができていたが、金利が上がると月々の返済額も増え家賃収入が目減りするどころか、逆にマイナスになってしまうことも想定されます。また、需要と供給のバランスが崩れ物件の価格が下落するという見方をしている投資家が、高く売れるうちに売っておこうということで、賃貸物件を手放すひとも増えたことから物件数が減ったことも説明がつきます。 住み替えをするひとの減少 コロナ禍のロックダウン中はロンドン市内から市外に出ていく人ばかりで、ロンドンから一時期ひとがいなくなりました。結果、多くの家主は家賃を大幅に引き下げでテナントの獲得に躍起となりました。過去2年の間にテナントを獲得した家主は家賃の引き上げをできずに、通常1~2年周期で引っ越しを繰り返すテナントたちも引っ越しをせず、現在の物件に住み続けようというのも賃貸物件を減らしている原因の一つです。 賃貸物件の質が悪くても借り手がつくほど品不足 私もロンドンで賃貸物件を扱い10年ほどたちますが、今年のようなマーケットは経験したことがありません。4,5年前にある家主にこんなボロな物件は借り手がつきませんと言っていたような物件でも市場に出せば1~2日で借り手が見つかってしまう完全な売り手市場です。粗悪な賃貸物件に住むはめになった人たちには申し訳ない気持ちでいっぱいです。最近も私どもで宣伝していた物件で2ベッドルームの物件がノースフィンチリーというところにあったのですが、とにかく通気性が悪く、すぐにカビが発生してしまう物件がありましたが、他の不動産会社が日本人のテナントさんを見つけたという報告を家主から受けました。現在のテナントさんは英国人の男性が2人でシェアフラットとして住んでいるのすが、彼らもカビの発生に悩まされ退去することとなりましたが、新しく入居する方にはそういった情報はいっさい入っていないでしょう。家賃も2,3年前は2ベッドルームのアパートで平均1,400~1,600ポンドが今は1,700~2,000ポンドとなってしまいました。 内覧せず物件を契約するひとがコロナ禍より多い コロナ禍中は、コロナに感染することを恐れて実際に物件に行かず、ビデオを通しても内覧で契約をしてしまうひとがいましたが、今年は内覧の予約を取っている間に物件が他のひとに決まってしまうということで内覧せずに契約してしまうひとの数がコロナ禍中に比べても2倍から3倍に増えました。特に日本人の場合は日本から契約したいというひともいますので、内覧せずの契約がかなり増えているのではないでしょうか。渡英する日や内覧する日を待っているよう余裕などないのです。いいと思ったら即決で契約しなければいい物件に住むことはできない時代になってしまいました。 今後心配されることは? 今年にはいって賃貸物件の更新をされた方は、恐らくすでに気づいているひともいると思います。そうです、家賃の値上げです。もし今後も賃貸物件数の品薄状態が続いたとしたら、家賃は年々上がっていくことになります。では、テナントして家賃の値上げに対してどういった対策をとることができるのでしょうか。まずは、契約年数を長くすることです。通常ロンドンの賃貸契約は最低1年となっていますが、別に1年でなければいけないといことはありません。ひとによっては2年、3年という契約期間もできます。長くすることによって家主側に家賃の値上げするチャンスを与えないということです。ただ、長期間の賃貸契約を結ぶことにより、家賃の値上げは避けられますが、契約中の退去は難しくなってしまいますのでご注意ください。では長期間の賃貸契約をせずに2年目、3年目の家賃を据え置きにする方法ですが、契約書に最初の2年は家賃を据え置くという条項をいれてもらうことです。この交渉はオファーを出す時点でやらないといけません。オファーが受諾され契約書を交わす時点でそのような交渉をすると家主から契約を破棄される可能性があります。じゃんけんの後出しと同じです。英国で交渉する場合、そんな卑怯なやり方ではなく正々堂々と正直に話したほうがうまく行くことが多いからです。今年ロンドンに来られる方は賃貸物件探しに苦労するかと思いますが、根気よく探せば必ずいい物件に巡り合えます。
投資先としてイギリスはいかがでしょうか
イギリスの不動産は安全 日本国内だけに投資をしていて不安になることはありませんか?もし、日本という国が沈没してしまったら、あなたは資産をすべて失うことになります。日本が沈没するなんてそんなバカなことが起きるわけがないと思っていませんか?日本が経済的な意味で沈没することはないでしょう。しかし、日本が物理的に沈没する可能性はいくつか考えられます。 地震などの天災によって沈没する可能性 年間1000~2000回起きると言われる地震。1923年に発生した関東大震災では10万人以上のひとが亡くなっていて、2011年人起きた東日本大震災では2万2000人以上のひとが亡くなっています。最近では、新型コロナウィルスが原因でなくなったひとが現時点で1万4000人以上となっています。単純に日本にひとがいなくなった時点で日本沈没と言えるでしょう。 北朝鮮からの核攻撃 日本はアメリカに守られているから大丈夫だろうと思っていませんか?キム・ジョンウンのようないかれた独裁者が仕切っている国に私たちの常識は一切通用しません。北朝鮮はアメリカを脅威ともなんとも思っていませんので、日本をつぶしたいと思った瞬間にいつでも核攻撃をする準備はあります。核攻撃された時点で日本は沈没することになります。 資産は分散するというのは基本中の基本 なぜ、イギリスの不動産に投資するべきなのか?下のグラフですがロンドンの過去20 年の不動産価格の動きになります。 値上がりはしていますが、直近3年は横ばい状態です。上がり続けているなかを購入するのは勇気がいりますが、横ばいの現状を買うのは比較的安全と言えるのではないでしょうか。 不動産の相場観について ロンドンの物件の価格というのは平均どのぐらいなのでしょうか。日本人に馴染みの深いマンションの価格で見てみましょう。ロンドンといってもエリアによって価格帯が大きく異なってきます。今回は価格的にお手ごろ感のあるロンドン北部、地下鉄のエリアでいうゾーン4を見てみます。 1LDKのマンションですと安いもので18万ポンド、日本円で約2700万円。家賃収入は年間で12000ポンド、日本円で約182万円。 2LDKですと安いもので38万ポンド、日本円で約5700万円。家賃収入は年間で18000ポンド、日本円で約273万円。 3LDKですと安いもので47万ポンド、日本円で約7100万円。家賃収入は年間で21600ポンド、日本円で約328万円。 どんな物件がお手ごろで利益率がいいのか? 上の価格を比較していただくと一目瞭然です。投資物件として魅力的なのは1LDKのマンションに間違いありません。 1LDKのマンションとはどんな感じなのか見てみましょう。比較的大きめのリビング(10畳ぐらい)、寝室(8畳ぐらい)、キッチン(4畳半)、浴室(ユニットバス)という構成になっています。内装は下の写真をご覧ください。 大儲けをしようという考えのかたはイギリスの不動産投資はおすすめしませんが、減価償却だったり、貯金するよりもマシだとお考えのかたでしたらぴったりではないでしょうか。とにかく安全な投資先です。
2021年の不動産市況を読む
不動価格は一度下がり、そのあと急上昇する 不動産マーケットがクラッシュ(下落)するという話はイギリスのEU離脱が浮上した2016年から言われていますが、いまだクラッシュしていません。それどころか、EU離脱の国民投票があった2016年の6月から2020年の11月までの不動産価格は17%もの値上がりをしています。理由ですが、住宅の供給不足、住宅ローンの金利が安いなどいろいろ言われていますが、けっきょくのところ家を買う人がいるから価格が上がり続けているのです。買う人がいなくなれば価格は下がるしかありません。2021年は誰が不動産を買うのでしょうか。 2020年に買えなかったひとたち、売ってしまったひとたち 今後不動産を買うと思われるひととして考えられるのはコロナウィルスパンデミックにより収入に影響を受けたひとたちでしょう。どういうことかといいますと、多くのひとがコロナパンデミックにより仕事を失ったり、求職状態になったりして収入が減ってしまいました。その影響で住宅ローンの審査に通らず購入を断念したひとたちもたくさんいます。それだけではありません。持ち家だったひとのなかにも住宅ローンの支払いができずやむを得ず家を売ってしまったひともいます。パンデミックが終息し経済がもとどおりになったとき、彼らの収入も戻り経済的にも余裕がでてきて再度家探しをして購入するひとや一度失った持ち家を買い戻すと思われます。イギリスでは今でも家を借りるより買うほうが経済的に賢い選択だと信じているひとが多いのです。 企業が動けばひとも動く 過去30年間でヨーロッパから多くの大手企業がビジネス展開してきました。それにより多くの優秀な人材がイギリスには移り住んできました。各会社の幹部クラスのひとたちは賃貸物件に住まず、物件を購入して住んでいます。また、企業がまとめてロンドン市内に物件を何件か所有し、ロンドンに赴任してくる駐在員にあてがったりしています。もし、こういった企業がヨーロッパに拠点を移動させるとなった場合に、彼らが所有している多くの不動産も処分されることになるでしょう。二度とイギリスには戻ってことはないからです。 EU離脱による経済への影響は? 2021年1月1日からイギリスは正式にEUのメンバーではなくなりました。すでにイギリスとヨーロッパ間での物流においてさまざまな問題が生じています。ヨーロッパからイギリスへ商品を取り寄せるのに最低20%の関税がかせられるというのも企業にとっては痛い出費となります。逆に商品をヨーロッパに送ることも今までのように簡単ではなくなってしまいました。影響がでているのは物流だけではありません。金融業界でも影響がではじめています。2021年1月1日よりロンドンの金融センターでヨーロッパの証券取引ができない状態になっています。3月までに正式なルールが決まるらしいですが、もしロンドンとEUの証券市場が完全に切り離された場合にロンドンの金融業界で働く5万人以上のひとが職を失うと予想されています。それだけではなく大手の銀行や証券会社はロンドンの支店の縮小、閉鎖し、EU内の主要国(ドイツ、アイルランド、オランダなど)に拠点を移すことになると世界金融の中心地といわれていたロンドンの格がどんどん下がりひとが集まってこなくなります。これはロンドンにとって大きな損失につながることになります。 新たなイギリスへの移住者 イギリスから去るひとがいれば、新たにやってくるひとたちもいます。おそらく、香港人、カナダ人、オーストラリア人。なぜこの3か国からひとがやってくるかといいますと、イギリスがビザを率先して出すと約束したからです。誰でもビザをもらえるわけではありません。ある程度の貯蓄をもっているひとという限定です。その目的はイギリス連邦国のなかでも経済的な豊かな国の香港、カナダ、オーストラリアから富裕層をイギリスに招き入れて経済を潤そうという考えからです。カナダとオーストラリアはわかりませんが、香港からは2025年までに500万人のひとがイギリスへ移住してくるといわれています。香港人にとっては中国人になるよりはマシだということで移住してくるひとが今後も増えていくことが予想されます。おそらく香港、カナダ、オーストラリアからの移住が活発化するのは、コロナパンデミックがおさまりはじめる秋ごろからと思われます。そうすると不動産を買い求めるひとたちで不動産価格は回復することになるでしょう。予定通りイギリスにひとがはいってくればのはなしです。
イギリス不動産に投資する意味はある?
近代化がすすむ大英帝国 イギリスの各エリアで都市再開発がすすんでおり、あと10年もすればロンドンの風景も大きく変わるでしょう。ロンドン市内にあるもう使われていない工場やオフィスビル、教会などがとりこわされマンションやショッピングセンターなどが建てられています。教会を取り壊すなんて日本人からしたらバチがあたりそうですよね。イギリスの場合は完全にとりこわすというより、建物の原形をそのまま生かし、マンションに変身させるといったやりかたです。ですからマンションになったあとも、そこが昔教会だったと外からみるとわかります。それがいいかどうかは別として、住宅不足問題をかかえているイギリスはところかまわず急ピッチでマンションを建てています。 中国人は新築マンションが大好き お金の集まるところと聞けば虫のように集まってくるのが中国人です。彼らは新築のマンションというと間取図と完成予想図だけをみて購入します。日本人の投資家でイギリスのマンションを購入しているという話はほとんど聞いたことがありません。日本人が積極的にイギリスの不動産を購入しない理由は利回りがロンドン市内でスト2.5~3.0%と低いというのがあります。それに為替の差益を考えると高いお金をだしたはいいが、利益がまったくでないという結果になりかねません。中国人が買い続ける理由としては、イギリスの不動産価格は絶対に下がらないと信じているからです。 イギリスという国の長所と短所 イギリスの不動産には日本人投資家をひきつけるだけの魅力があるのでしょうか。不動産に投資する際に気になるのは国としての魅力と将来性を考えなければいけません。イギリスという国としての魅力とはなんなのでしょう。 レベルの高い教育といい大学(ケンブリッジ、オクスフォード) ロンドンはいまだ世界の金融の中心 自然災害がほとんどない などがあげられます。しかし上の3つは投資家に不動産投資意欲をかきたてる理由にはなりません。なにが、イギリス不動産投資への二の足を踏ませているのでしょうか。以下の理由が考えられます。 不動産価格と実際の価値がかけ離れすぎている イギリスという国の不透明さ 物価の高さ EUのメンバーではない 特になにも生産していない 不動産価格と実際の物件の価値 イギリスの不動産価格は過去20年でおよそおよそ3倍となりました。2000年に1000万で購入した家がいまは3000万です。日本は過去20年間そんな大きな価格変動はないはずです。そんな日本人にとって3倍になっている価格は現実的ではないのです。3000万円というのはあくまでイギリス全体の不動産価格の平均価格で、ロンドンに関していいますと平均価格は約6000万円です。6000万円でどんな物件が買えるのといいますと、都心で小さな1LDKのマンション、少し郊外にでますと2LDKのマンションといったところでしょうか。 日本人にとっての不動産投資は売れなかったら住めばいい 日本人がイギリスの不動産投資に積極的にならない理由のひとつに売れるまで自分たちで住めばいいという考えがあるかと思いますが、リゾート地でもないイギリスに物件を持ったところでです。もし、日本人の感覚からして激安だったら、買ってしばらくひとに貸して5年とか10年後かわかりませんが、利益が出そうなところで売りぬけることもできます。現時点で割高感がでているイギリス不動産よりも今後成長していく東南アジアのどこかの国の不動産を二束三文で買って寝かしておくのが利口な選択ではないでしょうか。
ロンドンで急ピッチで進められる都市開発
以前、英国生活サイトでも記事として挙げたロンドンで急ピッチで進められている都市開発ですが、今回はロンドン北西部に注目してみました。ロンドン北西部で最も都市開発が進んでいるエリアは何を隠そう「Colindale」(コリンデール)です。ColindaleのランドマークといえばRAF Museum(Royal Air Force Museum)いわゆる昔イギリスの空軍が使用していた軍用機が展示されているミュージアムです。入場は無料で、車で行くと駐車場代が数ポンドかかります。その他、アジア系のフードコートBang Bang Orientalやアジア系のスーパーもあります。マンション建設ラッシュが今なお続いて、既に1200世帯分の工事は着工済み、将来的には4000世帯以上のマンションが建設される予定になっています。購入者は、海外投資家(中国人、ロシア人、中東系)が約50%といわれています。気になる価格ですが、1LDK(約60㎡)で40万ポンド、2LDK(約75㎡)で52万ポンドとなっています。
急ピッチで進められる都市開発
以前、英国生活サイトでも記事として挙げたロンドンで急ピッチで進められている都市開発ですが、今回はロンドン北西部に注目してみました。ロンドン北西部で最も都市開発が進んでいるエリアは何を隠そう「Colindale」(コリンデール)です。ColindaleのランドマークといえばRAF Museum(Royal Air Force Museum)いわゆる昔イギリスの空軍が使用していた軍用機が展示されているミュージアムです。入場は無料で、車で行くと駐車場代が数ポンドかかります。その他、アジア系のフードコートBang Bang Orientalやアジア系のスーパーもあります。マンション建設ラッシュが今なお続いて、既に1200世帯分の工事は着工済み、将来的には4000世帯以上のマンションが建設される予定になっています。購入者は、海外投資家(中国人、ロシア人、中東系)が約50%といわれています。気になる価格ですが、1LDK(約60㎡)で40万ポンド、2LDK(約75㎡)で52万ポンドとなっています。
新型コロナウィルスがロンドンの不動産に与えた影響
昨年末より蔓延し始めた新型コロナウィルス(以下コロナ)ですが、未だ衰えるどころか逆に勢力を増している感じです。コロナパンデミックは各国の経済にも大きな打撃を与えおり、旅行業をはじめ外食産業や小売業では大量のリストラを行っており、私が住むイギリスでは失業者が75万人に上ると言われています。消費意欲の減少は、多種多様な企業に波及していて、私のいる不動産業界にも影響が出ています。私のわかる範囲で簡単に状況をお伝えします。 銀行の貸し渋りこれは、予想していたことではありますが、銀行が住宅ローンの申請に対して承認を出さない。つまり、家を買いたくても買えない状態になっているということです。では、物件の価格が暴落しているのかと言いますと、それはまだ起きていません。イギリスは日本と違い海外から不動産投資をする人がたくさんいて、そういった人たちはこの状況下でも不動産を買っているからです。価格は、まだ暴落していないと言いましたが、下落はしています。 家賃滞納者の増加賃貸物件に住んでいる人の家賃の滞納、未納率が上がっています。調べによると、賃貸物件に住んている約25%の人が家賃の支払いができなくなっています。家主からのみ報酬をもらうイギリスの不動産システム上、家賃の未納は不動産会社への売り上げにも大きく影響してきます。 オフィス、店舗の解約、家賃未納これは、世界中で起きていることだと思います。在宅勤務が中心の今、都心に高額の家賃を支払う理由はありません。そこで多くの企業がオフィスの解約をしているのです。普段はビジネスマンで賑わう街が、ゴーストタウン状態になっていてレストラン、カフェの経営者がお店の家賃を支払えなくなっています。ロンドンの商業用物件の契約は通常10年が最低期間となっており、その間は解約できません。解約するには会社を潰すか新しい借り手を探す以外の逃げ道はないのです。 コロナの第2波が来てしまった今、人々はさらに消極的になっており、いつ自分が職を失うかという恐怖に怯え生活しています。そんな状態で不動産投資をしようとする人が減り、引っ越しをしようという人も減り、大手不動産会社はコスト削減に躍起になっています。コロナ感染を恐れ、物件の内見もオンライン化が進んでおり、不動産屋が商店街から消えてしまう日も遠い未来の話ではないかもしれません。
イギリスにもまだまだある新築マンション
今日はイギリスにある新築マンションのご紹介です。場所はロンドン北部にあるTrent Parkというところ。最寄り駅はピカデリーラインのOakwood Station。ロンドンの銀座といわれるOxford Circusまでたったの31分。 以前はミドルセックス大学のキャンパスだったが、大学はー経済的な理由により売却。イギリス最大といわれている不動産投資グループのバークレーホームが購入。一戸建てを数十件、マンションを3棟建設。マンションは一部屋安いもので69万ポンド。(9000万円弱)戸建てに関しては150万ポンド。(2億円弱) マンション購入者はイギリス人が多く、戸建てに関しては中国人なども購入しています。 賃貸情報は下記を参照してください。 物件名 Trent Park 所在地 Trent Park EN4 家賃(月) £2,500 デポジット(敷金) £2,884 間取り 2LDK 浴室 2つ、バスタブあり トイレ 2つ 面積 96㎡ 家具 有 駐車場 2台まで駐車可能 最寄り駅 Oakwood Station(Piccadilly line) Zone 5 最寄りスーパー Tesco Express (Oakwood店)