国籍によってちがう賃貸物件を選ぶさいのこだわり

ロンドンに住んでいるひとでイギリス以外の国籍を持つひとの数は約650万人といわれています。
これはロンドンの人口に対して35%の割合をしめます。
35%とは多いのか少ないのかピンとこないひとのために日本を例にあげますと、日本全体の外国人労働者の割合は増えたといわれているが3%にも満たないぐらいです。
ロンドンで働いていますと、いろんな国籍のひとに出会います。
そして国籍によって求められるものが微妙にちがってきます。
そこで不動産業を営む私からみた国別の賃貸物件にたいするこだわりを紹介してみたいと思います。

イギリス人

ロンドンに住むイギリス人は少なくなってきました。
白人のイギリス人の割合は40%ぐらいだそうです。
そんなイギリス人が賃貸物件にもとめるものは下記のとおりです。

  • 治安のよさ
  • 家具なし
  • ロケーション
  • 天井が高い*1

*1  昔、電気がなかった時代に家の明かりといえばキャンドル、また家のなかでタバコをすうひとが多かったことから天井を高くすることにより煙が目の位置にとどまることをさけたと言われています。
ただ電気があたりまえの現代社会で天井が高い家を求めるのはただ単に部屋が広く見えるという理由です。

イスラエル人

ロンドンにイスラエル人はたくさん住んでいます。
もともと住んでいるひともいれば、イスラエルから最近移住してきたひともいます。
ユダヤ人は男性女性にかかわらず細かいひとが多いです。
特にイスラエルからきたばかりのひと。
そんなイスラエル人が賃貸物件にもとめるものはといいますと…

  • 食洗器、キッチンシンクがそれぞれ2つずつ(ユダヤ教のひと)*2
  • 自動でついたり消えたりするライトがないこと(ユダヤ教のひと)
  • ユダヤ系の学校の近く(ユダヤ教のひと)
  • シナゴークの近く(ユダヤ教のひと)

*2 食洗器が2つ必要なのはユダヤ人のひとは料理をするとき野菜と肉をわけるためです。

インド人

ロンドンには住んでいるインド人の数は60万人といわれています。
インド人が多いのでおいしいインド料理屋さんがたくさんあります。
インド人といえばカレーをほぼ毎日食べているイメージがありますが、けっこう頻繁にたべています。
そんなインド人が賃貸物件に求めるものはこちらです。

  • 安全(子どもがいるひと)
  • トイレに手を洗う洗面所がついている
  • キッチンが独立している

以外にこだわっていそうに見えるのですが、そんなことはありません。
余談ですがインド人は冷蔵庫をキッチンにではなく、ダイニングルームに置くひとがけっこういるらしいです。

中国人

ロンドンには中国人が15万人以上住んでいるといわれています。
中国人が賃貸物件に求めるものはこちらです。

  • ガスコンロ
  • 家賃の安さ
  • モダン

料理はすべて強火でなければいけない中国人にとってガスコンロは必須のアイテムです。

アフガニスタン人

国民の99.8%がイスラム教徒のアフガニスタン人の賃貸物件へのこだわりはといいますと、こちらになります。

  1. リビングルームが広い
  2. キッチンの入り口にドアがついている *3

*3 イスラム教徒(宗派はよくわかりません)は男性と女性が同時にキッチンにはいることが許されていないのでキッチンにドアがついてればなかに誰がいるか確認できる。
つまりオープンプランキッチンはNG。

アフリカの国々

ザンビア人

とにかく広い家。

ケニア人

とにかく広い家。

ガーナ人

戸建ての家

日本人

最後になりましたが、日本人が賃貸物件に求めるものです。
他の国のひとに比べ住居にたいするこだわりが強いといわれている日本人ですが、海外となるとそのこだわりも少し弱くなっているのでしょうか???

  1. きれい
  2. 駅に近い
  3. スーパーに近い
  4. 安全
  5. オープンプランキッチン
  6. 大きな通りに面していない
  7. 通勤に便利
  8. 日当たりがいい
  9. 光熱費が家賃に含まれている
  10. フローリング
  11. 浴室に窓がついている
  12. 2階以上(アパートメントの場合)
  13. 水回りが新しい
  14. 浴槽とシャワールームがわかれている *4

*4 イギリスの浴室は日本の浴室とちがい脱衣所もないユニットバスがほとんどです。
ですからお湯をつねにためて入浴する日本人にはとにかく不便です。
そこで日本の浴室に近い形のユニットバスとなった場合、浴槽とシャワールームが分かれているタイプとなるのです。

上の国のひとはあくまで私が過去に物件をたくさん案内した人たちをとりあげております。
他にもイタリア人、フランス人、アメリカ人なども案内はしたことがありますが、数が少ないのでデータとしては参考にならないと思い今回はあげませんでした。
数年後に再度データをあつめて他の国のひとたちのこだわりも研究してみたいと思っております。

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