「久しぶりにロンドンへ行きたい」
「イギリス旅行を計画している」
そんな日本人にとって、今のイギリスはかなり厳しい旅行先になっています。
理由は単純です。
イギリス国内の物価が上がっているうえに、ポンドが非常に高いからです。
2026年9月1日時点では、1ポンド=約216円台。
つまり、イギリスで£10使っただけでも、日本円では約2,160円です。
さらに8月のイギリスでは、店頭価格の上昇率が**前年比1.5%**となり、2年以上で最も高い水準になりました。
日本からイギリスを訪れる人にとっては、
「イギリスの物価高」+「ポンド高・円安」
というダブルパンチになっています。
1ポンド216円って、どれくらい高く感じる?
ポンドで値段を見ると、それほど高く感じないものでも、日本円に直した瞬間に印象が変わります。
現在の1ポンド=約216円台で考えると、
£5 → 約1,080円
£10 → 約2,170円
£20 → 約4,330円
£30 → 約6,500円
£50 → 約10,830円
£100 → 約21,660円
です。
例えば、お店で「£5」と書いてあると、それほど高そうに見えません。
しかし、日本円では約1,080円。
£20なら約4,300円です。
イギリス旅行中にいちいち円換算していると、
「何を買っても高い……」
という感覚になってしまいます。
しかもイギリス国内でも物価が再び上昇
問題は為替だけではありません。
British Retail Consortium(BRC)が2026年9月1日に発表したデータによると、8月のShop Price Inflation(店頭価格上昇率)は、
前年比1.5%
となりました。
7月は0.9%だったため、上昇ペースがかなり加速しています。
さらに、
食品:2.8%上昇
生鮮食品:3.0%上昇
食品以外:0.9%上昇
となっています。
BRCによると、店頭価格の上昇率は2年以上で最も高い水準です。
つまり、日本人旅行者から見ると、
「円が弱くなって高い」
だけではありません。
そもそも現地の値段そのものも上がっている
ということです。
イギリス全体のインフレ率も2.9%に上昇
イギリス国家統計局(ONS)が発表した2026年7月のConsumer Prices Index(CPI)も、
前年比2.9%
まで上昇しています。
6月は2.6%だったので、こちらも再び上昇しました。
住宅・光熱費や家具などが、インフレ率を押し上げる大きな要因となりました。
なお、BRCの「1.5%」とONSの「2.9%」は違う統計です。
BRCは主に小売店の店頭価格。
ONSのCPIは、より広い商品やサービスを含む消費者物価指数です。
どちらを見ても、
イギリスの物価高が完全に終わったとは言えない
状況になっています。
日本人にとって怖いのは「£5、£10」の積み重ね
海外旅行で怖いのは、大きな買い物だけではありません。
むしろ、
£4
£5
£8
£12
といった小さな支出です。
ポンドで見ていると、
「たった£5だからいいか」
と思ってしまいます。
ところが£5は現在約1,080円。
例えば1日に、
£5
£10
£8
£20
£7
と使えば合計£50。
それだけで約10,800円です。
これに、
ホテル
電車
地下鉄
観光施設
レストラン
お土産
などが加わります。
数日間の旅行でも、気が付くとかなりの金額になります。
£100使ったら2万円を超える
特に覚えておきたいのが、
£100=約21,600円
という感覚です。
以前なら「£100」という数字だけを見て、
「1万円ちょっとかな」
という感覚を持っていた人もいるかもしれません。
現在は全く違います。
£200なら約43,000円。
£500なら約108,000円。
£1,000なら約217,000円です。
ホテル代や家族旅行など金額が大きくなればなるほど、為替の影響は無視できなくなります。
「イギリス人はこんな高い物価で生活できるの?」と思うけれど……
ここで日本人からすると、
「イギリス人はこんなに高い物価で、どうやって生活しているの?」
と思いますよね。
ただし、現地の給料も日本より高く見えます。
イギリスのフルタイム労働者の年間給与中央値は£39,039。
現在の為替なら日本円で約850万円です。
つまり、
給料も高い。
しかし、
家賃も高い。
食費も高い。
光熱費も高い。
そして日本から旅行する人の場合は、英国の高い給料をもらえるわけではありません。
日本円で稼いだお金を、1ポンド216円前後でポンドに換えて使います。
ここが旅行者にとって一番厳しい部分です。
円安と英国物価高の「ダブルパンチ」
現在の状況を非常に簡単にすると、
日本人旅行者
↓
日本円をポンドに交換
↓
ポンドが高い
↓
現地に到着
↓
イギリスの物価も高い
↓
さらに現在は
店頭価格も再び上昇
という流れです。
つまり、
円安だけでも痛いのに、その先に英国の物価高が待っている
という状況です。
それでもイギリス旅行を諦める必要はない
ここまで読むと、
「今イギリスに行くのはやめた方がいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
為替がいつ円高に戻るのかは誰にも分かりません。
「1ポンド180円まで下がるのを待とう」
と思っていても、その時期が来る保証はありません。
むしろ現在の為替を前提に、
どこにお金を使って、どこを節約するか
を考えた方が現実的です。
イギリス旅行で節約しやすいところ
ロンドン旅行だからといって、すべてに大金を使う必要はありません。
イギリスには無料で楽しめる場所もかなりあります。
例えば、
大英博物館
ナショナル・ギャラリー
ヴィクトリア&アルバート博物館
自然史博物館
ハイド・パーク
セント・ジェームズ・パーク
などは、旅行費用を抑えながら楽しめる代表的な場所です。
また、毎回レストランに行かず、
Tesco
Sainsbury’s
Waitrose
M&S
Aldi
Lidl
などのスーパーを利用するだけでも、食費はかなり変わります。
「全部節約する」のではなく、
観光や体験にはお金を使い、日常的な食事などで抑える
という方法が現実的です。
日本円ではなく「ポンド予算」を決めるのもおすすめ
イギリス旅行中に、
£3=いくら?
£7=いくら?
£18=いくら?
と毎回計算していると疲れてしまいます。
そこで、
「今日は£100まで」
など、1日のポンド予算を決めてしまう方法もあります。
例えば£100なら、現在のレートで約21,600円。
5日なら£500で約108,000円。
このように旅行前に大まかな予算を決めておけば、現地で必要以上に為替を気にしなくて済みます。
1ポンド216円時代のイギリス旅行
日本人にとって、現在のイギリス旅行が安いとは言えません。
1ポンドは約216円台。
そして英国では8月の店頭価格上昇率が1.5%となり、2年以上で最も高い水準になりました。食品価格も前年比2.8%上昇しています。
さらに英国全体のCPIも7月に2.9%まで上昇しています。
つまり現在の日本人旅行者は、
円安・ポンド高
そして、
英国国内の物価高
の両方を受けています。
£5なら約1,080円。
£20なら約4,330円。
£100なら約21,660円。
この感覚を持っておくだけでも、現地に到着してからの「こんなに高いの?」というショックはかなり減るはずです。
それでもロンドンの街並み、歴史、パブ、サッカー、ミュージカル、美術館、地方都市など、イギリスでしか体験できないものはたくさんあります。
「イギリス旅行が高いから行かない」のではなく、「今のイギリスはいくら必要なのかを知ってから行く」。
これが1ポンド216円時代のイギリス旅行では重要になりそうです。










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