イギリスの牛乳の種類と違い|Whole・Semi-Skimmed・Skimmedを日本の牛乳と比較

イギリスのスーパーで牛乳売り場に行くと、

Whole Milk
Semi-Skimmed Milk
Skimmed Milk

という3種類の牛乳がずらっと並んでいます。

日本では「普通の牛乳」「低脂肪牛乳」くらいしか意識していなかった人にとって、

「Semi-Skimmedって何?」
「Whole Milkが普通の牛乳?」
「赤・緑・青は何が違う?」
「日本の牛乳に一番近いのはどれ?」

と迷うことも多いのではないでしょうか。

実はイギリスでは、牛乳を乳脂肪分によって選ぶのが非常に一般的です。

この記事では、イギリスの代表的な3種類の牛乳について、日本の牛乳と比較しながら分かりやすく解説します。


まず結論|イギリスの牛乳3種類を日本の牛乳に置き換えると?

最初に簡単にまとめると、次のようなイメージです。

イギリス乳脂肪分日本で近いもの
Whole Milk3.5%以上普通の牛乳・成分無調整牛乳に近い濃厚
Semi-Skimmed Milk1.5~1.8%低脂肪牛乳に近いややさっぱり
Skimmed Milk0.3%以下無脂肪牛乳に近いかなりさっぱり

イギリスの乳業団体Dairy UKによると、Whole Milkは乳脂肪分3.5%以上、Semi-Skimmedは1.5~1.8%、Skimmedは最大0.3%程度に調整されています。

つまり、

日本の普通の牛乳が好きならWhole Milk

少し脂肪を控えたいならSemi-Skimmed

ほとんど脂肪を取りたくないならSkimmed

と考えれば、まず間違いありません。


Whole Milkとは?日本の普通の牛乳に一番近い

Whole Milk=全脂肪タイプ

イギリスで最も日本の普通の牛乳に近いのが、

Whole Milk(ホール・ミルク)

です。

「Whole」という名前から、「何も加工していない牛乳」と思うかもしれませんが、厳密には少し違います。

イギリスの一般的なWhole Milkは、いったん乳脂肪を分離したあと、一定の脂肪分になるよう調整する「Standardised」という製法が一般的です。

Dairy UKによると、Whole Milkは通常乳脂肪分3.5%以上になるよう調整されています。

Whole Milkの特徴

味は3種類の中で最も濃厚です。

コーヒーや紅茶に入れてもコクがあり、シリアルにもよく合います。

スーパーで販売されている商品を見ると、例えばTescoのWhole Milkは100mlあたり約66kcal、脂肪3.7gとなっています。

日本で普段「普通の牛乳」を飲んでいた人なら、まずWhole Milkを選んでみるのがおすすめです。


Whole Milkは日本の「成分無調整牛乳」と同じ?

ここは少し注意が必要です。

味や脂肪分で考えればかなり近いのですが、法律上の定義は完全に同じではありません。

日本で「牛乳」と表示できるものは、生乳100%で成分無調整、乳脂肪分3.0%以上などの基準があります。Jミルクによると、日本の一般的な普通牛乳の脂肪分は約3.8%です。

一方、イギリスのWhole Milkは脂肪分を一定になるよう「Standardised」しているものが一般的です。

そのため、

Whole Milk=日本の成分無調整牛乳そのもの

というより、

「味や用途としては、日本の普通の牛乳に一番近い」

と理解するのが正確です。


Semi-Skimmed Milkとは?イギリスでは非常に定番

日本人が最初に一番意味が分かりにくいのが、

Semi-Skimmed Milk(セミ・スキムド・ミルク)

ではないでしょうか。

Skimは「脂肪分を取り除く」という意味なので、

Semi-Skimmed=脂肪分を一部取り除いた牛乳

です。

乳脂肪分は一般的に1.5~1.8%程度です。

日本でいう「低脂肪牛乳」にかなり近い存在です。


日本の低脂肪牛乳より少し脂肪分が高い場合も

日本の「低脂肪牛乳」は、乳脂肪分が0.5%以上1.5%以下と定められています。

一方で英国のSemi-Skimmedは通常1.5~1.8%。

つまり、商品によっては、

イギリスのSemi-Skimmedの方が日本の低脂肪牛乳より少し脂肪分が高い

ことになります。

この違いのおかげか、Semi-Skimmedは低脂肪タイプでありながら、それほど「水っぽい」と感じにくいのも特徴です。

例えばTescoのSemi-Skimmed Milkは100mlあたり約50kcal、脂肪1.8gとなっています。


なぜイギリス人はSemi-Skimmedをよく買う?

イギリスのスーパーではSemi-Skimmed Milkが非常に目立ちます。

理由はシンプルで、

Wholeほど脂肪分が高くなく、Skimmedほど薄くない

という中間的な存在だからです。

紅茶に入れる。

コーヒーに入れる。

シリアルにかける。

そのまま飲む。

料理に使う。

どの用途にも比較的使いやすいため、日常用として選びやすい牛乳です。

「Wholeは少し濃すぎるけれど、Skimmedは薄すぎる」

という人にはSemi-Skimmedがちょうどいいでしょう。


Skimmed Milkとは?ほぼ無脂肪の牛乳

3つ目が、

Skimmed Milk(スキムド・ミルク)

です。

日本語では「脱脂乳」に近く、日本のスーパーでいう無脂肪牛乳に相当します。

英国では脂肪分が0.3%以下

商品によってはさらに低く、TescoのSkimmed Milkでは脂肪分0.1%と表示されている商品もあります。100mlあたりのエネルギーも約35kcalです。

Whole Milkと比べると、かなり大きな違いです。


Skimmed Milkはどんな味?

一言で言えば、

かなりさっぱりしています。

普段Whole Milkを飲んでいる人が初めてSkimmedを飲むと、

「牛乳を水で薄めたみたい」

と感じるかもしれません。

もちろん実際に水で薄めているわけではなく、主に乳脂肪分を取り除いているためです。

脂肪分が少なくなることで、牛乳特有のコクやクリーミーさも弱くなります。

その代わり、脂肪やカロリーを抑えたい人には選びやすい牛乳です。

NHSも、脂肪摂取を減らしたい成人などには1%タイプやSkimmed Milkへの切り替えを選択肢として紹介しています。


Whole・Semi-Skimmed・Skimmedのカロリー比較

200mlのコップ1杯で比較すると、おおよそ次のようになります。

種類200mlのカロリー目安脂肪
Whole Milk約130kcal約7.4g
Semi-Skimmed約95~100kcal約3.5g
Skimmed約70kcal約0.6g以下

Dairy UKによる比較でも、200mlあたりWhole Milkは約130kcal、Semi-Skimmedは約95kcal、Skimmedは約71kcalとなっています。

毎日コーヒーに少量入れる程度なら大きな差ではありませんが、1日に数杯飲む人やシリアルに大量に使う人なら差が出てきます。


脂肪を減らすとカルシウムやタンパク質も減る?

ここは意外と勘違いされやすいところです。

「脂肪分を取り除いたら、牛乳の栄養もほとんどなくなるのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、Whole・Semi-Skimmed・Skimmedでは、タンパク質やカルシウムなど多くの栄養素の量はそれほど大きく変わりません。

Dairy UKによると、牛乳から脂肪分を取り除いても、タンパク質や大部分のビタミン・ミネラルの量には大きな影響がありません。一方、脂溶性のビタミンAなどは脂肪を減らすことで少なくなります。

ですから、

「Skimmedは栄養がない」

というわけではありません。


イギリスの牛乳はキャップの色でも分かる

英国生活で覚えておくと便利なのが、牛乳の色分けです。

伝統的なスーパーのプラスチック容器では、

青=Whole Milk

緑=Semi-Skimmed Milk

赤=Skimmed Milk

という色分けが使われてきました。

そのためイギリスでは、

Blue top

Green top

Red top

と言うだけでも牛乳の種類が伝わる場合があります。

例えば、

「We normally buy green-top milk.」

なら、

「うちは普段Semi-Skimmedを買っています」

という意味です。


ただし最近は「透明キャップ」が増えている

ここは昔の英国生活情報と現在で変わっているポイントです。

以前は、

青=Whole
緑=Semi-Skimmed
赤=Skimmed

というキャップの色を見れば一目で分かりました。

ところが近年、英国のスーパーでは透明の牛乳キャップが増えています。

理由はリサイクルです。

色付きプラスチックより透明なプラスチックの方が再利用しやすいため、Co-opはWholeの青、Semi-Skimmedの緑、Skimmedの赤を透明キャップへ変更すると発表。

Sainsbury’sも自社ブランドのWhole、Semi-Skimmed、Skimmedを透明キャップに切り替えています。

そのため現在は、

「キャップの色だけで判断せず、ラベルのWhole / Semi-Skimmed / Skimmedを確認する」

のが確実です。


イギリスの牛乳はなぜ大きい?

イギリスのスーパーでは、

1 pint
2 pints
4 pints
6 pints

など、日本人には少し分かりにくいサイズ表示もよく見かけます。

1 UK pintは約568mlです。

そのため、

1 pint:約568ml

2 pints:約1.14L

4 pints:約2.27L

6 pints:約3.41L

となります。

Tescoでも4 pintsの牛乳は2.272Lとして販売されています。

日本の牛乳といえば1Lパックが定番ですが、イギリスでは2Lを超える大きなボトルも珍しくありません。

紅茶、コーヒー、シリアルなどで牛乳を頻繁に使う英国らしいサイズ感ともいえるでしょう。


「Pasteurised」「Homogenised」「Standardised」は何?

牛乳のボトルを見ると、

Pasteurised Standardised Homogenised Whole Milk

など、長い英語が書かれていることがあります。

難しそうに見えますが、それぞれの意味は簡単です。

Pasteurised

「加熱殺菌済み」という意味です。

スーパーで一般的に販売されている牛乳の多くがPasteurised Milkです。

Homogenised

牛乳の脂肪球を細かくして、クリームが表面に分離しないよう均一化したものです。

Dairy UKによると、牛乳を高圧で細いノズルに通すことで脂肪球を細かくし、牛乳全体に均一に分散させています。

Standardised

乳脂肪分を一定の割合に調整したものです。

Wholeなら3.5%以上、Semi-Skimmedなら1.5~1.8%など、一定になるよう調整されています。


さらに「1% Milk」という牛乳もある

Whole、Semi-Skimmed、Skimmed以外に、

1% Fat Milk

を見かけることがあります。

名前の通り乳脂肪分を約1%にした牛乳です。

つまり脂肪分の順番は、

Whole Milk

Semi-Skimmed

1% Milk

Skimmed Milk

となります。

Semi-Skimmedよりさらに脂肪分を抑えたいけれど、Skimmedでは味が薄すぎるという人にとって中間的な選択肢です。


「Filtered Milk」は何?

もう一つスーパーでよく見かけるのが、

Filtered Milk

です。

これはWholeやSemi-Skimmedとは別の分類です。

Whole / Semi-Skimmed / Skimmedは脂肪分の違いですが、Filteredは製造方法の違いです。

特殊なフィルター処理をすることで一般的な牛乳より保存期間を長くした商品で、Dairy UKも英国で販売されている代表的な牛乳の種類としてFiltered Milkを紹介しています。

そのため、

Filtered Whole Milk

もあれば、

Filtered Semi-Skimmed Milk

もあります。

「Filtered=低脂肪」ではないので注意しましょう。


UHT Milkなら常温保存できる

英国のスーパーでは、

UHT Milk

あるいは

Long Life Milk

という牛乳もあります。

UHTはUltra High Temperatureの略で、通常の牛乳より高温で加熱処理することで長期間保存できるようにした牛乳です。

未開封なら常温で保存できる商品が多いため、

「冷蔵庫の牛乳を切らしてしまった」

という時のためにストックしている家庭もあります。

ただし開封後は冷蔵保存が必要です。

味は通常のFresh Milkとは少し違うので、好みは分かれるところです。


結局、日本人はどの牛乳を買えばいい?

迷ったら、まず次の基準で選べば大丈夫です。

日本の普通の牛乳が好き

👉 Whole Milk

コクがあり、最も日本の普通牛乳に近い感覚です。

少しさっぱりした牛乳が好き

👉 Semi-Skimmed Milk

Wholeほど重くなく、Skimmedほど薄くないので非常に使いやすいタイプです。

脂肪やカロリーをできるだけ抑えたい

👉 Skimmed Milk

ほぼ無脂肪ですが、味もかなりあっさりします。

Semi-Skimmedよりさらに低脂肪、でもSkimmedは薄すぎる

👉 1% Fat Milk

という選択肢もあります。


日本とイギリスでは「牛乳の選び方」が少し違う

日本ではスーパーに行っても、多くの人はメーカーや価格を見て牛乳を選び、

「今日は脂肪分3.8%、明日は1.7%」

という選び方をする人はそれほど多くないと思います。

一方イギリスでは、

Whole

Semi-Skimmed

Skimmed

という脂肪分の違いが、牛乳選びの基本になっています。

特にSemi-Skimmedという日本ではあまり馴染みのない中間タイプが一般的なのが、英国と日本の大きな違いでしょう。

初めてイギリスのスーパーに行ったときは種類の多さに戸惑いますが、一度覚えてしまえば簡単です。

濃い=Whole

中間=Semi-Skimmed

ほぼ無脂肪=Skimmed

まずはこの3つだけ覚えておけば、英国の牛乳売り場で困ることはほとんどないでしょう。


イギリスの牛乳・早見表

表示読み方乳脂肪分日本で近いもの
Whole Milkホール・ミルク3.5%以上普通牛乳
Semi-Skimmedセミ・スキムド1.5~1.8%低脂肪牛乳
1% Milkワン・パーセント・ミルク約1%低脂肪牛乳
Skimmed Milkスキムド・ミルク0.3%以下無脂肪牛乳
Filtered Milkフィルタード・ミルク商品による長持ちタイプ
UHT Milkユー・エイチ・ティー・ミルク商品によるロングライフ牛乳

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イギリスの牛乳の種類と違い|Whole・Semi-Skimmed・Skimmedを日本と比較

メタディスクリプション

イギリスの牛乳Whole Milk、Semi-Skimmed、Skimmedは何が違う?乳脂肪分やカロリー、日本の普通牛乳・低脂肪牛乳・無脂肪牛乳との違い、青・緑・赤のキャップ、1% MilkやFiltered Milkまで英国在住者向けに分かりやすく解説します。

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